レーヴァティン
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第十九話 紹介その二
「外見はな」
「納得するんだ」
「声優さんでああした感じの多いだろ」
「ああ、小柄で童顔の人多いね」
「だろ?だからな」
このことから言うのだった。
「それは納得するんだよ」
「成程ね」
「けれどな」
「一日十五回は」
「あの顔で言うのかよ」
子供にしか見えないその顔で、というのだ。
「しかもあの巨大な爺さんと夫婦で」
「ギャップが凄いね」
「凄いなんてものじゃねえぞ」
こう源三に返した。
「身長差一メートルないか?」
「あるかも」
「それで夜激しくとかな」
「凄いギャップだね」
「というか一日十五回とかな」
久志はまた回数のことを話した。
「本当に十代クラスだろ」
「十代だと出来るかな」
「そうじゃねえか?」
「元気な人ならね」
「俺も今だってな」
「まあ僕もね」
源三も笑って述べた。
「出来るかな、それ位は」
「そう言う自分も結構だな」
「嫌いじゃないから」
「女の子はか」
「実はね」
源三は笑って久志に答えた。
「そうなんだよ」
「だからそうしたお店も知ってるか」
「そういなんだ」
実際にというのだ。
「これでも結構以上に通ってね」
「だから知っててか」
「君にもアドバイス出来たんだ」
「知ってないとアドバイス出来ない」
「出来てもそれは本当のアドバイスじゃないよ」
「知ったかぶりか」
「ただのね」
そうしたものに過ぎないというのだ。
「僕は知ったかぶりはしないから」
「経験者としてのアドバイスってことか」
「そうだよ」
「何をお話されてますか」
その逞しい老人が二人に声をかけて来た、低く渋い男の重低音を響かせるよい声であった。
「一体」
「あっ、別に」
「何でもないです」
源三と久志は笑って依頼主に返した。
「お気にされずに」
「別に」
「だといいですが、では」
「はい、そのお薬を飲まれたら」
調合した源三が笑って話した。
「その時はです」
「絶倫となりですか」
「はい、お元気になられて」
そしてというのだ。
「何の心配も無用になります」
「それは有り難い、実はです」
「実は?」
「近頃衰えを感じていまして」
「まあ七十だとな」
久志もそのことは頷いて呟いた。
「流石にそうなるよな」
「一日十回程度に落ちていました」
「七十で十回かよ」
久志は依頼主のその言葉に驚いて返した。
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