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オズのジュリア=ジャム

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第七幕その四

「そうなのね」
「はい、本当に」
「オズの国もそうで中国も同じね」
 ジュリアはしみじみとして言いました、そうしたお話をしつつ道を進んでいきます。そしてお昼御飯に豚バラ煮込みや北京ダッグを食べてでした。
 午後にまた出発しようとしたところでジュリアは地図を見ながら皆に言いました。
「皆これから困った場所に行くわよ」
「困った場所?」
「といいますと」
「ええ、眠り草が生えている場所があってね」
 それでというのです。
「その草を摘み取らないといけないの」
「あれっ、煉瓦のところにはないんですか?」
「この道の近くには」
「ないけれどその草のせいで近くの人達が傍を通って寝てしまうから」
 だからというのです。
「私達で摘み取ってね」
「皆が困らない様にする」
「そうするんですね」
「そうよ、皆が困らない様にすることが政治だから」
 ジュリアは五人にこうしたこともお話しました。
「だからね」
「あえて言ってですね」
「そして摘み取って、ですか」
「皆が困らない様にする」
「そうしておくんですね」
「そうよ、いいわね」
 五人にあらためて言うのでした。
「そうするわよ」
「うん、ただね」
 ここでモジャボロがジュリアに言いました、それも考えるお顔になって。
「それはいいとして」
「それでもよね」
「うん、問題はね」
「眠り草に近付いたらね」
「僕達は寝てしまうから」
「このことが問題ね」
「そう、そのことについてはどうするのかな」
「マスクをして、って考えてるけれど」
 ジュリアは摘み取る時にそれを付けてというのでした。
「どうかしら」
「マスクだね」
「眠り草で眠るのはその匂いとかのせいだから」
「お鼻やお口から吸わない様にしたらいいね」
「そうしたらって思ってるけれど」
「花粉と一緒だね」
 かかしが言ってきました。
「つまりは」
「ええ、そうよ」
「そうしたものを吸い込まない様にしたら」
「もう寝ないで済むわ」
「それじゃあだね」
「ええ、じゃあ皆でマスクをして」
 そうしてというのです。
「摘み取りましょう」
「ゴーグルもした方がいいね」
 かかしはまた言ってきました。
「それもね」
「目もなのね」
「花粉は目からも入るよね」
「ええ、確かに」
「だからね」
「摘み取る時はなのね」
「ゴーグルもしてね」
 そうしてというのです。
「目も守って」
「そうしてなのね」
「摘み取るべきだと思うよ」
「そうね、確かに花粉は目からも入るから」
 ジュリアもかかしのその言葉に頷きました。
「それじゃあ」
「ゴーグルもだね」
「付けましょう」
「僕達は心配無用だよ」
 今度は木樵がジュリアに言いました。
「そうしたことについてはね」
「貴方達は寝ることがないから」
「そうしたものはいらないよ」 
 マスクもゴーグルもというのです。 
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