ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start

ドラゴンエンパイア支部の事前予選に参加したミライたち
運命の第三戦でミライの前に立ちはだかったのは支部長であり伯父のマモル
身近な人物であるからこそ知っているその強さ
仲間たちのためにこの壁を越えようとするミライ 

「それにしても、まさかあんたがU-20に出るなんてね」
「誘われたんだよ、こいつらに」
そう言ってタツマはミライとミツキを指さす
「姉貴は試合、どうだったんだよ」
「今の所全部勝ってるわ、あんたも残り頑張りなさい」
タツミの言葉に笑みを浮かべるタツマ
「言われなくてもそうするさ」
その答えに満足したのか今度はミライの方を見る

Turn:7 立ちはだかる竜炎

「新導さん、新しいチーム組んだのね」
「ええ、このチームで再起を狙うわ」
「ふふっ、弟が迷惑をかけるかもしれないけどよろしくね」
そう言ってその場を立ち去っていくタツミ………だったのだがしばらくして戻ってきた
「どうした？」
「あなたモデルのミツキちゃんだよね、サイン欲しいんだけど………」
だがその瞬間2回戦終了の放送が流れあっ！となるタツミ
頭を抱えながらため息をこぼすタツマ
「俺がもらっといてやるから家帰ったら渡すよ」
「ごめん、そうしてくれる？」
そう言って抽選に向かうため走っていくタツミ
「改めてみるとお姉さんとそっくりね」
「は？どこが」
「天然入っててちょっと抜けてるとこ」
そう言って抽選に向かうミライとそのあとについていくミツキ
「ふーん………」
しばらくその場で突っ立ていたタツマだったが
「………ってこら！誰が抜けてるって！？」
「「そういうところ！」」
気付くまで時間がかかったためミライとミツキに同時に突っ込まれるタツマ

タツマとミツキが抽選を終えテーブルに向かう中ミライも引いた番号を確認する
「あっ！」
書かれていた番号は一番、つまり
「僕の相手は君か、ミライ」
ドラゴンエンパイア支部の支部長でありかげろうのクランリーダー、安城マモル
ミライにとっては伯父にあたる人物

ファイトテーブルで向き合うミライとマモル
「今まで伯父さまに勝てたことはほとんどない………でも、今日は負けない」
ダークゾーンの工業地帯でマモルのファーストヴァンガード
セレイテッド・ドラコキッドを見据えるクロノ・ドラン・G
「ライド！ワイバーンストライク ギャラン」
「ライド！クロノエトス・ジャッカル！アタック」
【ディレイドブレイザー・ドラゴン】トリガーなし
ジャッカルの杖がギャランに振り下ろされる
【随竜侍女 レアス】トリガーなし
「ライド！ワイバーンストライク ドーハ！」
巨大な翼をもつ飛龍が飛び上がって力の限り羽ばたく
「ドライブチェック」
【竜牙連弾 サザーランド】トリガーなし
ドーハの起こした風に身構えるジャッカル
「ダメージチェック」
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし
「スタンドアンドドロー、ライド！クロノビート・バッファロー！ヴァンガードにアタック」
バッファローは力いっぱい飛び上がり腕を振り上げた
「ドライブチェック」
【ヒストリーメーカー・ドラゴン】トリガーなし
バッファローの腕がドーハの体を直撃する
「ダメージチェック」
【ラーヴァフロウ・ドラゴン】トリガーなし
「ライド！ドラゴニック・ブレードマスター！」
マモルは切り札のグレード3にライドすると互いのダメージゾーンを見た
「（ここまでお互いトリガーなし、静かな立ち上がりだ、だがそろそろ）ドラゴニック・ブレードマスターでアタック！」
剣に炎を纏わせるドラゴニック・ブレードマスター
「ツインドライブ！（ファイトが動く！）」
【ドラゴンナイト・ナーデル】トリガーなし
【随竜侍女 レアス】トリガーなし
バッファローの巨体をブレードマスターが放った炎が飲み込む
【クロノクロウ・モンキー】
「駆け抜けろ、共に進む新たな世界！ライド！クロノジェット・ドラゴン・G！」
炎の中から飛び出したクロノジェット・ドラゴン・G
「クロノジェット………」
「ストライドジェネレーション！超刻獣 スプリット・ペガサス！ストライドスキル！手札からコールしたクロノエトス・ジャッカルをタイムリープ」
ジャッカルが飛び込んだ時空の門からクロノビート・バッファローが姿を現す
「クロノ・ドラン・Gのスキル！ルガル・ウレをスペリオルコール！そのルガル・ウレを山札に戻してスプリット・ペガサスのスキル、クロノエトス・ジャッカルを2体コール」
「（動いたか………）」
一気にユニットを並べてきたミライ
たった一度のストライドからここまで展開したというから驚きである
「ヒストリーメーカー・ドラゴンをコール、クロノビート・バッファローでヴァンガードにアタック」
ブーストを受けずクロノビートがそのままアタックしてきた
「（なるほど、ヒストリーメーカーの効果で攻撃回数を増やす算段か）ダメージチェック」
【ラーヴァフロウ・ドラゴン】トリガーなし
「ヒストリーメーカー・ドラゴンでアタック！スキル発動！クロノビート・バッファローをタイムリープ！」
バッファローが時空の門をくぐるとクロノジェット・ドラゴンが姿を現す
「ジャンナットでガード」
「スプリット・ペガサスでアタック！」
【スチームメイデン メラム】トリガーなし
【スチームブレス・ドラゴン】トリガーなし
【クロノボレー・ラビット】クリティカルトリガー
「パワーはクロノジェット！クリティカルはスプリット・ペガサスに」
スプリット・ペガサスの一斉射撃がブレードマスターに襲い掛かる
【バーサーク・ドラゴン】トリガーなし
【マザーオーブ・ドラゴン】ヒールトリガー
「ダメージを一枚回復」
「っ、クロノジェット・ドラゴンでアタック」
「ダメージチェック」
【ドラゴンモンク ギョクリュウ】トリガーなし
「ターン終了時、タイムリープの効果が終了しクロノジェット・ドラゴンは山札の下に、クロノビート・バッファローをバインドゾーンからリアガードに戻す」
「僕のスタンドアンドドロー、ストライドジェネレーション！」
竜に乗った騎士が炎の中から姿を現した
「神竜騎士 ムスタファー！ストライドスキル、クロノビート・バッファローを退却、ドラゴンナイト ナーデル、ドラゴンナイト ナディーム、竜牙連弾 サザーランドをコール」
マモルも一気にユニットを並べてきた
それだけではなくかげろう得意の退却スキルでこちらの戦力を確実に削いでいる

「ありがとうございました」
対戦相手と握手を交わすタツマ
「タツマさん」
そんな彼に駆け寄るミツキ
「よぉ、どうだった？」
「無事勝利です、これで私この予選負けなしですよ」
「すげぇな、ま、俺もなんとか勝てたよ」
そういって肩を落とすタツマ
「後はミライさん………でも、ミライさんならきっと大丈夫」

「ムスタファーのスキル！クロノエトス・ジャッカルを退却、続けて随竜侍女 レアスをコール」
レアスは守護者の能力を持ったカード
通常なら手札に温存するところだが
「同列に新たなユニットが登場したことでサザーランドのスキル、ヒストリーメーカーを退却」
あっという間に４体いたリアガードがたった一体に減らされてしまった
しかもマモルはきっちり盤面を埋めている
「アタックフェイズへ移行！竜炎の効果発揮！」
竜炎、ブレイズは自分のリアガードが相手より多い時に自身のヴァンガードを竜炎状態にする
それによって発動できる効果がいくつもある
退却スキルで相手のリアガードを減らすことでこの能力を確実に発揮できる
これがマモルの戦い方
「可愛い姪っこ相手といっても、僕も仕事だからね、悪いけど本気でいかせてもらうよ、まずはナーデルのスキル！ヴァンガードが竜炎状態になったことでカウンターチャージ！パワー+4000！レアスのブーストしたサザーランドでアタック！ここでサザーランドのスキル、ヴァンガードが竜炎状態でレアスにブーストされたことでパワー+4000」
レアスと合わせサザーランドのパワーは21000
祈るようなレアスの支援を受け銃を構えるサザーランド
「ガード！」
サザーランドの放った銃弾をディレイドブレイザー・ドラゴンとドキドキ・ワーカーが迎え撃つ
「レアスのスキル、ブーストしたバトルの終了時にソウルブラストすることで手札に戻る！セレイテッドのブースト、ムスタファーでアタック」
「ノーガード」
ムスタファーの乗るドラゴンが炎を出してクロノジェット・Gを攻撃する
「トリプルドライブ！」
【封竜アートピケ】ドロートリガー
【ドラゴンナイト ジャンナット】クリティカルトリガー
【ドラゴンナイト ナディーム】トリガーなし
ムスタファーの放った炎がクロノジェット・Gを包み込む
【クロノチャージ・ユニコーン】トリガーなし
【刻獣 ラッシュ・ボア】クリティカルトリガー
「ムスタファーのスキルでカウンターチャージ、ナディームでヴァンガードにアタック」
「ジェネレーションガード！更にガード！」
ナディームが剣から放った炎がクロノジェット・Gを包み込む
だが次の瞬間に炎の中から現れたのはクロノジェットを守るようにして立つ遡る時乙女 ウルルだった
スキルでミライはドキドキ・ワーカーとクロノジェット・Gを山札に戻す
「ターンエンドだ」
「スタンドアンドドロー、Gゾーンのスプリット・ペガサスの効果で前列の十二支刻獣のユニットのパワーを+2000（伯父さまの手札は8枚と多い、ネクステージの2回のアタックだけでは決めきれない、ここは………）」
手札の1枚を手に取るミライ
「交差する2つの力！今こそ一つとなれ！ストライドジェネレーション！時空竜 クロスオーバー・ドラゴン！」
クロスオーバー・ドラゴンが砲を力強く構えブレードマスターを見据えた
「ストライドスキル、ドキドキ・ワーカーをタイムリープ！クロノチャージ・ユニコーンをスペリオルコール、スキルでクロノエトス・ジャッカルをパワー+3000、クロスオーバー・ドラゴンのスキル、クロノジェット・ドラゴンとクロノジェット・ドラゴン・Gをスペリオルコール」
ジャッカルの前に現れたクロノジェット・ドラゴンを見て考えるしぐさを見せるマモル
「（この列はパワー21000、伯父さまのダメージは5、8枚の手札を削りきるには十分なはず、あの中の2枚シールド5000のカードだとわかっている）」
万が一6枚目のダメージでヒールトリガーが出たとしてもクロスオーバーがスキルでスタンド、追撃をかけることが出来る
8枚のうちわかっているカードは4枚
後は残りのシールド次第………
「メラムをコール、ユニコーンのブースト！クロスオーバーでヴァンガードにアタック」
「完全ガード！」
ミライの予想通りここはレアスで完全ガードしてきた
「トリプルドライブ！」
【刻獣 ラッシュ・ボア】クリティカルトリガー
「効果はクロノジェット・ドラゴンに」
【刻獣使い ルガル・ウレ】トリガーなし
【ドキドキ・ワーカー】クリティカルトリガー
「効果はすべてクロノジェット・ドラゴン・Gに！メラムのブースト！クロノジェット・Gでアタック！」
「ガード！」
ジャンナット、アートピケ、バーサーク・ドラゴンの3枚で一気にガード
これでマモルの手札は残り3枚、しかもミライにはまだ攻撃できるユニットが残っている
「ジャッカルのブースト！クロノジェット・ドラゴンでアタック！」
クロノジェット・ドラゴン………ミライをずっと支えてくれた切り札
掴むべき目標のため、クロノジェット・ドラゴンがブレードマスターに迫る
「ジェネレーションガード！炎翼剛獣 ディナイアル・グリフォン！」
炎の中から現れたGガーディアンに目を見開くミライ
「あのユニットは………」
「スキル発動！クロノジェット・ドラゴンを退却」
アタックしていたクロノジェット・ドラゴンがディナイアル・グリフォンの羽ばたきによって起こった炎に包まれ退却してしまう
動揺してしまうミライだったが落ち着いて手札を確認する
完全ガードも10000ガードも十分ある、防ぎ切ることは可能なはずだ
「ストライドジェネレーション！覇天皇竜 ドラゴニック・ブレードマスター“戴天”！ストライドスキル！クロノジェット・Gを退却！」
クロノジェットに続いてクロノジェット・Gも退却してしまう
「さらに戴天のスキル！スチームメイデン メラムとドキドキ・ワーカーを退却！」
戴天の剣から放たれた炎がメラムとドキドキ・ワーカーを焼き払う
「戴天を竜炎状態に！ナーデルのスキルでカウンターチャージ！戴天のスキルでクリティカル+1！戴天でヴァンガードにアタック！」
「アルカで完全ガード！」
アルカが戴天の放った炎を受け止めるが
「トリプルドライブ！」
【ドラゴニック・ブレードマスター】トリガーなし
【スプリットバーン・ドラゴン】クリティカルトリガー
「効果はすべてナディームに！」
【ドラゴンナイト ジャンナット】クリティカルトリガー
「効果はすべてサザーランドに！サザーランドでアタック」
「ガードしきれない………」
左右のリアガード両方にクリティカルトリガーが乗ったことでどちらもガードしなければならなくなった
だが今のミライでは両方の攻撃を防ぐことは出来ない
サザーランドの放った銃弾がクロノジェット・Gに降り注ぐ
【ヒストリーメーカー・ドラゴン】
【ドキドキ・ワーカー】

負けてしまったことにショックを受けているミライ
休憩スペースでミツキやタツマと座っていた
「そっか………残念だったな」
「でも大丈夫だよ、私は全部勝ってるし、トータル7勝！きっと行けますよ」
丁度その時壇上にマモルが上がった
「それでは、集計が終わりましたので結果発表に移らせていただきます」
そう言って手元の用紙を確認するマモル
「優勝はなんと！このイベントを全勝で乗り切った………チームプリエール」
マモルの言葉と共にスポットライトが当たる
その先にいたのは
「姉貴！？」
「それにあの二人………」
タツミと一緒に居たのはタツマに突っかかってきた二人組だった 

次回予告
「やっぱり伯父様は強いな」
「やっぱ、U-20に出るってなったらあれぐらい強くなくちゃいけないのか？」
「ど、どうだろう………マモルさんクラスの実力者なんてそうそういないですし」

Turn:8 母なる開花

「そりゃ、マモルさんに勝てるくらい強かったら理想ですけど」
「やっぱり、そうだよね………」
「ま、あんまり抱え込むなよ、俺だって負けたんだし………うん」
「あ、タツマさんが自爆した」