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レーヴァティン

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第十三話 狩人その二

「今からな」
「そうですね、襲い掛かられたり炎を吐かれる前に」
「全部倒そうぜ」
「はい、今から」
「やるぜ」
 二人で話してだ、そしてだった。
 久志はキメラ達に向かって駆けだし順一は術を出した、術は無数の氷の刃を出してモンスター達にぶつけるものだった。
 その刃を受けてだ、三体のキメラが倒れた。彼等は二人に襲い掛かろうとしたところで刃達に貫かれ所々凍って倒れた。 
 久志は残る二体のキメラに向かった、まずは一体を上から両断し返す刀でもう一体を左から右に薙ぎ払った。こうしてだった。
 二人で一瞬にして五体のキメラ達を倒した、久志は後に残ったキメラ達が変わった金塊を見て言った。
「金塊か、コインじゃなくてか」
「それだけ強いモンスターということですね」
「ああ、その強い連中をな」 
 久志は金塊から順一を見て言った。
「三体一気に倒したか」
「それが何か」
「あんた強いな」
 順一を見ているその目は鋭かった、その目での言葉だ。
「それも相当にな」
「術には自信がありますが」
「それで三体一度にか」
「倒しました、しかし」
「それでもか」
「五体一度になりますと」
 それはというと。
「おそらくですが」
「無理だったか」
「そう思います、そして後の二体は」
 そのキメラ達はというと。
「貴方が」
「ああ、よかったぜ」
「一瞬で倒されましたね」
「いや、その一瞬がな」
「僅かでも遅れていれば」
「攻撃を受けていたぜ」
 そうしたタイミングだったというのだ。
「危なったぜ」
「そうでしたか」
「ああ、けれどやられる前にやれてよかったぜ」
 倒せた、そのことがというのだ。
「本当にな」
「先手必勝ですね」
「ダメージ受けても勝てばいいっていうけれどな」
「それは一戦限定で」
「ダメージを回復出来ないならな」
 その場合はというのだ。
「出来るだけな」
「ダメージを受けないことですね」
「ああ、そうした戦いしてきたんだよ」
「この世界では」
「ずっとな、ただな」
「はい、私はそうした術も使えます」 
 順一は微笑み久志に答えた。
「傷を回復させる術も」
「僧侶の術だよな」
「それを使えます」
「だから大丈夫か」
「多少以上のダメージなら」
「そうか、俺はそうした術は使えないからな」
 久志は順一の言葉を聞いて残念な顔で述べた。 
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