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レインボークラウン

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第四百四十三話

             第四百四十三話  猫に犬だけれど
 小田切君は博士と共に刺身や天婦羅、豆腐に枝豆等で白ワインを楽しんだ次の日二日酔いで朝早く起きた、それでだった。 
 まずはトレーニングルームの自転車でかなりのカロリーを消費しつつ汗もかいてから風呂に入って完全に二日酔いを解消してから朝食を食べた。この時博士がやっと起きて来たところであったが。
 小田切君は朝食を食べつつだ、自分達の朝御飯を食べているライゾウとタロに尋ねた。
「君達お魚とか食べないの?お肉とか」
「ああ、興味ないぜ」
「全くね」
 二匹はそれぞれ小田切君に答えた。
「キャットフードで充分さ」
「僕もドッグフードでね」
「いつも食べてるのでいいぜ」
「というか他の食べものはいいから」
 こう小田切君に言うのだった。
「博士が小田切さんが何を食べてもね」
「別にいいぜ」
「そうなんだね、だからだね」 
 小田切君は博士にも御飯を出しつつ述べた。
「いつも僕達が食べていても見向きもしないんだ」
「ああ、特にな」
「何も思わないよ」
「欲しいと思ったこともないぜ」
「本当にね」
「この二匹はそうなのじゃ」 
 博士も小田切君に話した。
「そうしたものには興味がない」
「キャットフード、ドッグフード以外にはですね」
「いつも買っておるな」
 ごく普通に店で売っているものである。
「それでいいのじゃ」
「そうした猫や犬もいるんですね」
「素麺は好きだぜ、茹でてないやつな」
「僕もだよ」
 ライゾウとタロはまた小田切君に言った。
「それは食べるよ」
「一本だけ貰ってるぜ、いつも」
「それも変わってるね」 
 市販のフード類以外は一切見ないその気質もというのだ。
「そうした猫や犬もいるんだね」
「多分おいら達の兄弟もだぜ」
「最近はそうじゃないかな」
「キャットフードとか以外は食わなくてな」
「他はお素麺だけだよ」
「フード類だけなのはわかるにしても」 
 そうしたものをあげているからだ、いつも。
「素麺はわからないな」
「そっちは食ってみたくなるんだよ」
「不思議とね」
「だから食うんだよ」」
「僕達もね」
「そんな猫や犬もいるんだね」
 刺身等には一切興味を見せずにだ、小田切君は彼等の変わった習性に何かどうにもとも思うのだった。


第四百四十三話   完


                       2017・5・5 
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