転生とらぶる
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ガンダムW
1702話
『HLV、降下します』
映像モニタから流れてくるサリィの言葉に、頷きを返す。
最初は誰がHLVを操縦するのかで多少揉めたのだが……HLVに乗って地球に降下するのは俺、綾子、デュオ、五飛の四人。
つまり、全員がシャドウミラーの面子となる。
そうなれば、当然のように連合軍とシャドウミラーの連絡役となっている人物もこっちにいる方がいいという事で、結局HLVのパイロットはサリィが任される事になった。
まぁ、サリィが駄目となればシルビアしか残っていないんだし……そのシルビアは当然のように軍人としての訓練を受けている訳でもなければ、HLVのような降下ポッドの操縦訓練を受けている訳でもない。
また、何よりシルビアは凛をお姉様と慕っており、離れ離れになるのをあまり好まなかったという件もあり、自然とHLVのパイロットはサリィに落ち着いた。
そんな訳で、現在HLVは連合軍からされた最初の依頼……中東連合と戦っている財団派の後方に降下して奇襲攻撃を仕掛けるべく、こうしてHLVに乗っていた。
中東連合は反連合、反OZとして結成された組織だったが、意外な事に連合軍との関係は決して悪いものではない。
……この辺り、穏健派のノベンタが頑張った結果だろう。
おかげで中東連合から連合軍に対する気持ちは徐々にではあるが好転している。
勿論ノベンタが舵を切るまでに行ってきた様々な行為に対しては、中東連合にしていも許せるものではないだろう。
だが、少なくても今の状態……財団派との戦いが広がっている状況では、連合軍と手を組んだ方がいいと感じるくらいには好意度は上がっていた。
『にしても、カトルとトロワがいるのに、何だって財団派は中東連合に攻撃を仕掛けたのかね?』
HLVの中で待機しているデスサイズヘルからデュオが通信でそう聞いてくる。
「何でって言っても……正直なところ、何でなんだろうな。その辺は俺にも分からん。普通に考えれば、今の地上に残っている財団派の戦力だけではどうしたって中東連合……いや、ガンダムに勝てるとは思えないし」
HLVが大気圏に突入しているのだが、揺れの類は殆ど感じない。
この辺りも、ハワード達の技術力によるものなのだろう。
プロフェッサーGが作った、デスサイズヘルのテスト版ステルス装置もきちんと効果を発揮しているらしく、どこからともなく攻撃される様子もない。
まぁ、攻撃されても流れ弾程度ではガンダニュウム合金製の装甲をどうにも出来ないだろうが。
……ただ、何だかんだでこのHLVとウイングゼロで手持ちのガンダニュウム合金の多くを使い切ってしまった。
そろそろまた集めなくちゃな。
ウィナー家から接収してなければ、恐らく足りなくなっていただろうし。
これから暫く、連合軍からの依頼を受ける時の報酬はガンダニュウム合金の割合を多くした方がいいな。
『HLV、財団派の上部に移動を完了しました。MS各機はポッドから降下して下さい』
サリィの言葉と共に、ハッチが開く。
「さて、じゃあいよいよ新生シャドウミラーのお披露目だ。この戦闘は世界中に……いや、コロニーにも流されてる。丁度いいから、俺達の活躍もしっかりと見せつけるぞ」
その言葉に、全員が前向きな返事をする。
今俺が言った通り、この戦場には連合軍の部隊……こういうのも広報部隊と表現すべきか? ともあれ、連合軍の部隊がいる。
そして中東連合と財団派の戦闘を地球圏全体に流していた。
当然そんな真似をしている理由は、俺達シャドウミラーのお披露目という色が大きい。
デスサイズヘル、アルトロンガンダム、そして深紅から白に変わったトールギス……何より、ウイングゼロという新MS。
これらのお披露目の場としては、これ以上ない舞台だろう。
正確には宇宙で何度か出撃はしてるんだが、それはあくまでも小さな戦場でしかない。
公の場に出るのは、これが最初の戦いとなるだろう。
だからこそ、今回の戦いでシャドウミラーの強さを思う存分見せつけ、これにより連合軍の実力を世界に知らしめるという役目がある。
……セプテムも意外と抜け目ないよな。
ああ、でも原作でもノベンタが暗殺された件をTVで公表していたのを思えば、そんなに不思議でもないのか?
もっとも、あの時はOZの……レディ・アンのお膳立てでの行為だったが。
それを自分で演出する辺り、セプテムも原作と比べて随分強かになっているな。
「よし……敵が気が付いた。攻撃を開始する」
HLVにはステルス機能があるが、当然それだって完璧という訳じゃない。
ましてや、そのHLVからMSが出撃すれば、ステルス機能があるデスサイズヘルはともかく、それ以外のMSは見つかって当然だ。
ましてや、相手は人間ではなくMD。
無人機であるが故に、人間であれば見逃すといった真似をする筈もない。
「こちらシャドウミラーのアクセル・アルマ-だ。これより、連合軍からの要望により中東連合に協力する」
オープンチャンネルで戦場全域に向かって通信を伝える。
これでシャドウミラーがこの戦場に参戦したことは全軍に行き渡っただろう。
特に俺達の目の前……財団派の後衛の位置では、見て分かる程に動揺している。
機体を動かすのにも相当の乱れがあったのだから、その辺りは一目瞭然だろう。
……まぁ、OZというのはシャドウミラーが一番戦ってきた相手だ。
それだけに、俺達シャドウミラーがどれだけの力を持っているのか、それを理解しているのだろう。
その上、今回用意されたMSはシャドウミラーが以前使っていた機体とは違う。
デスサイズヘルとアルトロンガンダムは、それぞれデスサイズとシェンロンガンダムの面影があるので、改修機だと……つまりパワーアップ機だと理解出来るだろう。
俺が乗っていたトールギスは、色が深紅から白をベースにしたものに変わっている。
これは機体色が変わっただけだから、強化されているとは思わないだろう。
そして……唯一、全く見覚えがないだろうウイングゼロ。
まぁ、外見という意味だとウイングガンダムと似ているが、それでもウイングバインダーを始めとして違う場所は多い。
「さて、まずは開幕の攻撃といこうか」
呟き、ツインバスターライフルの砲口をMDの方に向ける。
勿論MDを通して反対側に中東連合の機体がいないようにして、だ。
そうしてMDの多くを捉えたところで、トリガーを引く。
真っ直ぐに飛んでいく巨大なビーム。
バリアがあろうが、多少機動力が高かろうが、どうしたって逃げるのは無理な……コロニーすら一撃で破壊出来るだけの威力を持つビーム。
ビームの範囲から何とか逃れた機体もいるが……それでもビームが多少掠った程度で、そのトーラスは破壊される。
戦場がそれなりに広くなっていたので、一機に全機を撃破するといった真似は出来なかった。
……まぁ、ウイングゼロの得意技のツインバスターライフルを分離させて両手に持ち、回転しながら発射するといった事をすれば、恐らくは何とかなっただろう。
だが、そのような真似をした場合、今度は中東連合にも被害が及んでしまう。
折角友好的になりつつあるのに、ここで攻撃をしたりしようものなら……ノベンタの考えを打ち砕く事になってしまうだろう。
さすがにそんな真似は出来ない。
だが……手加減したと言ってもいいような一撃だったが、それでもこの戦場にいる者達の度肝を抜く事には成功したのだろう。
戦場の動きが完全に止まっていた。
だが、それでもすぐに再び戦闘は再開される。
当然だろう。今の俺の攻撃で動きを止めたのは、あくまでも有人機のみ。
プログラムで動いているMDは、何が起きようとも動揺するような事はないのだから。
直ぐにプログラムに従い、最適な行動に移っていく。
それを見ながら、シャドウミラーの他のメンバーも、それぞれの行動に移る。
デスサイズヘルとアルトロンガンダムは、どちらも広域破壊兵器のようなものは持たないせいもあってか、財団派の有人機に向かって攻撃を行っていく。
ツインビームサイズがあっさりとトーラスを切断し、アルトロンガンダムのドラゴンハングもトーラスを撃破していく。
そして綾子のトールギスは、ドーバーガンを使って俺と同じようにMDの数を減らしていく。
そうして、互角……いや、何とか財団派が押していた戦場はいつの間にかシャドウミラーの参戦によってあっさりとこっちが有利になっていく。
そうなれば中東連合の方も黙ってはおらず、ヘビーアームズが次々にビームガトリングを撃ち、サンドロックがマグアナックを従えて全面攻勢に出る。
「ああ、しまったな」
デスサイズヘルが有人機の最後の1機を撃破したのを見て、思わず呟く。
どうせなら有人機を1機だけ残しておいて、その機体にMDを止めるように命令を出させればよかった。
まぁ、今更言っても仕方がないけど。
ただ、MDは命令がない限りは全く動きを止めないので、戦闘が終了するまでかなりの時間が掛かるだろう。
「デュオ、五飛、お前達も有人機を倒したのなら、MDの対処に移れ。数だけは多いからな」
『へいへい、分かってますよ』
『ふん』
そんな返事を聞きながら、ウイングバインダーを使ってMDに接近し、ビームサーベルで一閃する。
上半身と下半身に別れたトーラスの爆発をそのままに、近くにいる別のMDに左腕を……正確にはそこに装備されているシールドの先端が、トーラスのコックピットがある部分……MDシステムがある場所を叩き潰す。
次に両肩の部分にあるマシンキャノンで、こちらにトーラスカノンを向けようとしていたMDを撃破。
纏めて3機のMDを撃破すると、一旦その場から距離を取る。
次の瞬間、ウイングゼロがいた場所をトーラスカノンのビームが通りすぎる。
……そのビームの向かった先には中東連合の戦力がいたんだが、無事だろうな。
一瞬だけそちらを見ながら、次の瞬間には再びビームサーベルを振るって撃破する。
ツインバスターライフルは、威力は高いし攻撃範囲も非常に広い。
だが、広いからこそこうして敵味方が密集している時には使いにくくなる。
良くも悪くも、ウイングゼロというのは単独……もしくは少数精鋭の戦いに向いている機体なのだろう。
もっとも、ウイングゼロ最大の武器ツインバスターライフルを使わなくても、十分以上に高い攻撃力を持っている。
ゼロシステムのフレーム、ゼロフレームはビームの威力を上げるという意味ではかなりの高性能だ。
ガンダムの始祖とでも呼ぶべき機体なのだが、それでも現在のMSの中ではトップクラスの性能を持っている。
「綾子、中東連合を巻き込むなよ!」
『分かってるわよ。トールギスでの戦闘は殆ど経験がないけど、トーラスは長く使ってたんだから問題ないわ』
綾子の言葉は、自信に満ちている。
まぁ、今の綾子はデュオや五飛よりも高い操縦技術を持っているのだから当然か。
ただ、機体性能という意味ではトールギスはどうしても他の機体に比べると劣る。
HLVの開発も完了したし、トールギスの改修を頼むべきか……
ただ、資材の方がちょっと問題なんだよな。
取り合えずMDを相手にするのであれば、トールギスでも全く問題はない。
だとすれば、このままでもいいか?
そんな風に考えている間も戦闘は続き……やがて、戦場から全てのMDが消滅する。
『終わったか』
五飛が通信で呟く声が聞こえてくるのから少し遅れて、こちらに通信が入る。
『シャドウミラーの皆さんですよね。今回は戦闘の援軍、ありがとうございました。話は聞いていましたが、まさか以前よりも戦闘力が強化されるとは思っていませんでした』
映像モニタに映し出されたのは、カトルの姿。
……俺が以前ムウ・ラ・フラガとして活動している時に乱入した時のことを思い出すな。
まぁ、向こうはそんな事を思ってはいないだろうが。
「ああ、連合軍からの依頼で今回の戦闘に参加させて貰った。……そちらの被害は?」
『え? あ、はい。特に問題はないかと。……まさか、シャドウミラーの方から心配されるとは思ってもみませんでした』
ゴーグルを外しながら告げるカトルだったが、俺はそれに対して軽く肩を竦める。
「そうか? 知っての通りシャドウミラーにはガンダムが3機いる。……まぁ、俺が乗っているガンダムは、新規に開発されたものだが、他の2機はお前とも顔見知りだろう?」
『えっと……デュオとは顔見知りですが……』
言葉を濁すカトル。
一瞬疑問を感じたが、そもそもガンダムのパイロット達……特にカトルとトロワ、ヒイロとデュオが合流したのはオペレーション・デイブレイクの時で、その時五飛だけは俺に捕らえられたのだと思い出すと、俺の口には自然と苦笑が浮かぶのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1155
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1333
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