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Blue Rose

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第五十一話 神戸に戻ってその十三

「もう少し飲めそう」
「えっ、ワイン二本空けたけれど」
「まだ飲めるの?」
「優花ちゃんやっぱり凄いわ」
「酒豪じゃない」
「何か飲めば飲む程」
 それこそというのだ。
「お酒が進む感じなのよ」
「そんな小さい身体なのに」
「まだ飲めるの」
「うわばみみたい」
「そこまでって」
「普段よりも」 
 優花は赤ワインを実際に他の面々以上の勢いで飲みながら話す。
「飲めるの。やっぱり」
「やっぱり?」
「やっぱりっていうと?」
「一人よりも皆と飲むとね」
 そうしたらというのだ。
「気持ちがいいせいかしら」
「だからなのね」
「普段よりも飲めてるの」
「そうなの」
「そうだと思うわ、卒業して」
 そしてともだ、優花は言った。
「また会った時は」
「ええ、またね」
「また会ったらね」
「その時はね」
「宜しくね」
「私は最低でも四年間は神戸にいるから」
 優花はこのことは確かだと約束した。
「神戸に来たらね」
「うん、その時はね」
「宜しくね」
「楽しく遊びましょう」
「皆でね」
「色々案内出来るから」
 神戸のことはというのだ。
「大阪のこともね」
「大阪も行ってみたいわね」
「大阪城とか通天閣行ってね」
「それで串カツとかお好み焼きとかたこ焼き食べて」
「蓬莱の豚まんに自由軒のカレーに金龍ラーメンにね」
「北極のアイスキャンデー」
 そうしたものを食べてというのだ。
「それじゃあね」
「神戸に行った時は」
「大阪も宜しくね」
「案内してね」
「甲子園もね」
「あっ、甲子園は西宮だから」
 優花はそこはしっかりと言った。
「違うわ」
「それはわかってるわよ」
「あそこは有名だから」
「何処にあるかもね」
「高校野球もあるし」
「そうなのね、じゃあ甲子園もね」
 西宮に行けばというのだ。
「案内させてもらうわ」
「そうしてね」
「ホークスと阪神の試合観たいしね」
「ホークスが勝つ姿ね」
「それをね」
「ううん、ホークスも嫌いじゃないけれど」
 優花は鶏の唐揚げを食べつつ苦笑いで応えた。 
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