| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

Blue Rose

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十一話 神戸に戻ってその十一

「私は最初から結構飲めてたけれど」
「元々お酒に強い体質?」
「ひょっとして」
「それでそこまで飲めるの?」
「お酒も」
「姉さんも強いしね」
 優花はまた優子のことを話した。
「だからかしら」
「絶対にそうでしょ」
「優花ちゃんがお酒に強いのは」
「お姉さんもそうならね」
「遺伝なのよ」
 クラスメイト達は口々に優花に話した。
「だからお酒に強いのよ」
「ウイスキー一本開けられるのよ」
「元々お酒に強いから」
「こんな強いの飲めるのよ」
「そうかしら」
 少し首を傾げさせてだ、優花は言った。
「私も」
「ワインや日本酒ならともかく」
「ビールは大した強さじゃないけれど」
「ウイスキー一本とかね」
「凄いわよ、やっぱり」
「お酒強いわ」
 こう口々に言うがだ、その彼女達もだ。
 ワインや日本酒それに焼酎も飲む、そしてだった。
 何だかんだでウイスキーを飲む娘もいた、優花はワインメインであるが量はパーティーの参加者の中で一番飲んでいた。
 その優花にだ、クラスメイトの一人が真っ赤な顔で言ってきた。優花も他の娘も同じ色の顔になっている。
「飲んでる?」
「ええ、何か今日はね」
 その真っ赤な顔でだ、優花も答えた。
「気持ちよくて」
「卒業したから」
「進路も決まってるからかしら」
 このことも言うのだった。
「だからかしら」
「絶対にそうよ、やっぱりね」
「ほっとしてるのね」
「卒業してね。それでね」
「大学も決まってるから」
「私も進路決まってるし」 
 そのクラスメイトも言うのだった。
「正社員採用ね」
「そうだったわね、公子ちゃんは」
「そうよ、銀行にね」
「大学には行かなかったのね」
「何かね」
 少し考える顔になってだ、その娘は優花に話した。
「あまりね」
「進学はって思ってなの」
「お兄ちゃんが大学に行ってね」
 自分の兄のことを話すのだった。
「今変なことしてるの見て」
「変なことって?」
「エロゲ作って喜んでるのよ」
「エロゲって」
「アホでしょ、俺好みの美少女を何とかとか言ってね」
「遊ぶだけじゃなくて」
「遊ぶのじゃ物足りなくなって」
 それでというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧