カードファイト!!ヴァンガードG ネクステージジェネレーション
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turn:43 混沌の支配者
前書き
準決勝でホープデスティニーとフロントランナーの対戦となった
第一試合はユウカとタツヤ
互いのファイトにかける思いがぶつかり合う
そしてタイガたちの準決勝
強敵ブラックルーラーとの再戦は………
ジン達との激闘を勝利したタイガ達
順調に勝ち進み準決勝まで上がってきた
チームブラックルーラーとの再戦、タイガとアヤカによる中堅戦の真っ最中
「ストライドジェネレーション!クロノスコマンド・レヴォリューション!」
「しまっ」
レヴォリューションが手をかざすとアヤカのリアガード、ありす2体とれすりーが時空の穴に吸い込まれていく
苦労して組み上げていた陣形を一瞬で崩されてしまった
「クロノスコマンド・レヴォリューションでアタック!」
Turn:43 混沌の支配者
「また負けてしまいましたね」
タイガと握手を交わすアヤカ
「決勝戦、私たちの分も頑張ってください」
「ああ」
観客席へと移ったタイガたちはもう一つの準決勝、チームフロントランナーとホープデスティニーの試合を観戦することに
「先鋒戦!三和タツヤ選手VS櫂ユウカ選手」
マイクを持ったミツキの実況で試合が始まる
「そう言えば俺、ユウカさんのファイトをじかに見るのは初めてだな」
「なら知っておいた方がいいわよ、とにかくすごいから」
かつてユウカとファイトして敗れたハジメは真剣な表情でフィールドを見ていた
「「スタンドアップ!」」
「ザ!」
「「ヴァンガード!」」
フィールドは宇宙空間のような場所へと変わり二人のファーストヴァンガードが姿を現した
「封竜 テリークロス」
「錯綜の星輝兵 カーボン」
「あのタツヤって人はかげろう使い、で、ユウカさんのデッキは………」
「リンクジョーカー、星の力を宿したユニットたち、その能力の特異性から使い手を選ぶデッキよ」
メグミの説明にタイガはユウカの方を見た
「相変わらずそれ使ってんのな」
「私が自分で選んだんだもの、後悔なんてしてないわ」
「ま、そりゃそーか」
鼻歌交じりにカードを引いて手札の一枚を手に取るタツヤ
「ライド!封竜 フランネル、テリークロスは移動」
「ライド、混迷の星輝兵 ジンク」
ジンクはすぐさま手に持った銃をフランネルへとむけた
「カーボンのブーストでヴァンガードにアタック、チェック・ザ・ドライブトリガー」
【混迷の星輝兵 ジンク】トリガーなし
ジンクの銃から放たれた赤とも黒ともとれる色の光線がフランネルを直撃する
「ダメージチェック、あちゃあ、やっちまった」
【封竜 ターボリン・ドラコキッド】クリティカルトリガー
意味のないトリガーを引いて頭を抱えるタツヤ
「ま、気を取り直して、ライド!封竜 ジャカード!更に封竜 ドスキン、封竜 バラシアをコール、バラシアの効果で手札からグレード2のカードを出してもいいぜ、但し出さなかったときにはこっちが一枚引かせてもらう」
「なんか、一見すると相手が得するスキルに見えるんだけど」
「けど、もし手札にグレード2が1枚しかなかったら」
次のターン、ライドすることは不可能になる
ライドのために手札を与えるか、引くことを信じてコールするか
「(お父さんならここで迷わずコールしたでしょうね、でも私は)コールはしないわ」
「じゃ、遠慮なく1枚引かせてもらうぜ、ドスキンのブースト、バラシアでヴァンガードにアタック」
バラシアが持っていた剣でジンクに斬りかかった
【星輝兵 メテオライガー】クリティカルトリガー
「パワーはヴァンガードに」
「テリークロスのブースト、ジャカードでアタック」
「ノーガード」
ジャカードが振り下ろした剣がジンクに襲い掛かる
「ドライブチェック」
【封竜 ビエラ】クリティカルトリガー
「ゲット、効果はすべてジャカードに」
「ダメージチェック」
【日食の星輝兵 チャコール】トリガーなし
【真空に咲く花 コスモリース】トリガーなし
「ライド、混濁の星輝兵 アイアン、ヴァンガードにアタック、チェック・ザ・ドライブトリガー」
【星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン】トリガーなし
「ダメージチェック、ちぇ、今日はなんだかついてねぇな」
【封竜 シャーティング】ヒールトリガー
だがここでヒールを引いても意味はない
「ライド!炎獄封竜 ブロケード・インフェルノ!」
巨大な赤いドラゴンが咆哮を上げアイアンを見据える
「テリークロスのスキル、相手のリアガードを退却、その代わり、山札の上から4枚見て、グレード2を1枚コールしていいぜ」
カーボンを退却させユウカが山札の上のカードを確認する
その中には3枚のグレード2
そのうちの1枚、無双の星輝兵 ラドンをリアガードにコールするユウカ
「ドスキンのスキル、相手のグレード2が登場したときカウンターチャージ、更にバラシアにパワー+2000、もう一体バラシアをコール、ソウルブラスト」
「コールはないわ」
「相手にグレード2がいると強くなるのか………変わったスキルだな」
「そうね、確かに封竜は特殊なデッキ、その分使い手を選ぶんだけど………」
「ユウカさんのデッキ、リンクジョーカーはそれ以上だ」
そう言ってユウカの方を睨み付けるハジメ
その眼は彼女へのリベンジに燃えていた
バラシアの攻撃を星輝兵 ネビュラキャプターがガードする
「行くぜ!ブロケード・インフェルノでアタック!」
「ノーガード」
【封竜 ガリサージ】トリガーなし
【封竜 ガリサージ】トリガーなし
「(ガリサージか………)」
ブロケード・インフェルノの放った炎がアイアンに襲い掛かる
【無双の星輝兵 ラドン】トリガーなし
「更にドスキンのブーストしたバラシアでアタック」
バラシアの攻撃でアイアンが切り裂かられる
【デスティニー・ディーラー】トリガーなし
「ダメージ5対2、劣勢だな」
「まだよ、リンクジョーカーの怖いところはここから」
「聖も邪も粉砕せし雄叫び、光も闇も切り裂く牙、すべてがひれ伏す絶対竜、ライド」
1枚のカードを掲げ眼を見開くユウカ
「星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン」
鎌を持った白い竜がブロケード・インフェルノと対峙する
「ストライド・ザ・ジェネレーション、滅星輝兵 カオスユニバース」
剣と盾を持った白い騎士のようなユニット
その背中にはほかのユニット同様不気味な黒輪が輝いていた
「スキル発動、ヴァンガード後ろのサークルを選択、相手は手札から1枚をそのサークルに呪縛カードとして置く」
「いつ見てもえげつない能力だよな、それ」
手札の1枚をタツヤが裏向きにしておく
フィールドでは封竜 アートピケが登場と共に黒輪と球体に包まれていた
「さらに混濁の星輝兵 アイアンをコール、スキル発動、ロック・ザ・リアガード!」
アイアンが手をかざすとドスキンの前に居たバラシアが同様の球体に包まれる
「呪縛?」
「リンクジョーカーの特殊能力よ、ああやってユニットを封じ込めて相手の手を潰すのがリンクジョーカーの常套手段」
メグミの説明を聞きながらハジメは悔し気に唇をかみしめた
「呪縛カードは自分のターンのエンドフェイズに解呪、つまり呪縛が解除され元の状態になる、ほかにも能力で呪縛状態を解除できるカードがいくつかある、ミスリルエイゼルもそのうちの1枚、だけど………」
ハジメは思い返していた
地区大会、ユウカとのファイトで手も足も出ず完敗したこと
「ラドンでアタック」
「バラシアでインターセプト」
「カオスユニバースでアタック」
カオスユニバースが手に持った剣に不気味な光を纏わせる
「ノーガードだぜ」
「チェック・ザ・ドライブトリガー」
【真空に咲く花 コスモリース】トリガーなし
【デスティニー・ディーラー】トリガーなし
【星輝兵 ステラガレージ】ヒールトリガー
カオスユニバースが手に持った剣でブロケード・インフェルノを斬りつける
【封竜 アートピケ】ドロートリガー
「1枚引かせてもらうぜ」
「ジンクのブースト、アイアンでアタック」
「ビエラでガード」
これでユウカのターンは終了
「ストライドジェネレーション!神獄封竜 クロスオリジン!」
呪縛カードが残っていてもタツヤにはまだ空いてる列が一列残っている
「炎獄の封竜騎士と封竜 ガリサージをコール、更にクロスオリジンのスキル、カウンターブラスト、Gゾーンのクロスオリジンを表に、ジンクを退却」
クロスオリジンの放った炎でジンクが退却
「更に山札の上4枚を公開してその中のグレード2を退却させた数まで強制コール」
テリークロスなどのスキルで退却した場合あえてコールしないことも選べる
だがクロスオリジンの場合コールは強制
しかもリアガードにはドスキンがいる
「山札の上4枚をチェック」
【星輝兵 ネビュラキャプター】
【星輝兵 カオスブリンガー】
【星輝兵 ネビュラキャプター】
【無双の星輝兵 ラドン】
「ビンゴだ、ラドンをリアガードサークルにコールしな」
「アイアンの後ろにラドンをコール」
「相手のグレード2が2体以上なのでクロスオリジンのクリティカル+1、更にドスキンの効果でカウンターチャージ!封竜騎士にパワー+2000、クロスオリジンでアタック!」
クロスオリジンが両腕に纏った炎に力を込め巨大な炎の球体にしてカオスブレイカー・ドラゴンに向けて飛ばしていく
「完全ガード」
だが真空に咲く花 コスモリースがその攻撃を盾で受け止めた
「トリプルドライブ!」
【封竜 ジャカード】トリガーなし
【封竜 ガリサージ】トリガーなし
【封竜 ビエラ】クリティカルトリガー
「効果はすべて封竜騎士へ!ガリサージのブーストした封竜騎士でアタック!更にガリサージのスキル、カウンターブラスト1枚を払うことでこのアタック中、相手のグレード2の数だけパワー+2000」
ガリサージが咆哮を上げると封竜騎士が得物を持つ手に力を入れた
「更にインターセプトを封じる!」
「ガリサージのスキルとドスキンのスキルを合わせると封竜騎士は合計でパワー24000」
「しかもインターセプトも封じている、相手のグレード2が多いだけ強くなる、これが封竜か」
ようやくタイガも封竜の戦い方を理解してきた
もしこのターン呪縛されていたカードがなければ
「ジェネレーションガード、滅星輝兵 デモンマクスウェル、スキルでラドンを呪縛してシールド+5000」
デモンマクスウェルはその武装の一つを掲げそれを使い封竜騎士の攻撃を受け止めた
「自分のユニットを呪縛するのか」
「あのユニットはどのみち役に立たない、それにアイアンはカオスのヴァンガードがいれば単体でパワー11000の状態でアタックできる、パワー不足にはなるけど、呪縛しても大して問題はないわ」
「クロスオリジンはGゾーンへ、呪縛カードを解呪」
そう言ってタツヤが呪縛されたカードへ手を伸ばした瞬間
「この瞬間、カオスブレイカー・ドラゴンのリミットブレイク発動」
アートピケとバラシアは退却してしまい山札の上から2枚がユウカの手札に加わる
「相手のターンに発動するリミットブレイク!?」
「解呪の瞬間、そのカードを退却してドローする、これがカオスブレイカー・ドラゴンのスキルよ」
メグミの言葉と共にハジメは拳を握った
ミスリルエイゼルの解呪能力はメインフェイズでの発動
カオスブレイカー・ドラゴンのリミットブレイクはエンドフェイズの解呪にのみ反応するスキル
だからこそ序盤から積極的にスキルを使い畳みかけるつもりでいた
だが、ユウカはハジメの攻撃を容易くしのいでしまったのだ
そしてミスリルエイゼルを使い切った瞬間、一気に勝負に出てきた
カオスブレイカー・ドラゴンの効果で加わったカードのうち1枚を見て小さく笑うユウカ
「ストライド・ザ・ジェネレーション!」
稲妻を走らせながら姿を現す星雲竜 ビッククランチ・ドラゴン
「スキル発動!封竜騎士とガリサージをオメガロック!」
オメガロック、本来1ターンで解けるはずの呪縛をもう1ターン続けるスキル
これで封竜騎士とガリサージは2ターンの間何もできない
「更にコール!星輝兵 バラタイムシフト・ドラゴン、そのスキルで、自身を山札に戻し、ドスキンを呪縛」
「くっ」
これでタツヤの呪縛カードは3枚
「アイアンでヴァンガードにアタック!」
「バラシアでガード!」
「ビッグクランチ・ドラゴンでアタック」
「ノーガードだ!」
ビッククランチ・ドラゴンは稲妻を奔らせながら雄たけびを上げる
ビッククランチ・ドラゴンの周りに走っていた稲妻がどんどんブロケード・インフェルノに迫っていく
「トリプルドライブ」
【星輝兵 メテオライガー】クリティカルトリガー
【日食の星輝兵 チャコール】トリガーなし
【星輝兵 コロニーメイカー】トリガーなし
ビッククランチ・ドラゴンが放った攻撃がブロケード・インフェルノの体を揺るがす
【封竜 ジャカード】トリガーなし
【炎獄封竜 ブロケード・インフェルノ】トリガーなし
「ラドンでアタック」
ラドンが手に持った砲から光線を放つ
「ビエラでガード!」
ビエラがその光線に向かって突っ込んでいく
「余裕がなくなってきたな、あの相手選手」
「呪縛カードがリアガードを圧迫している、それがプレッシャーとなってのしかかっているのよ、ただ………一つだけわかんないのよね」
頬杖突きながらメグミの言った言葉にタイガは首を傾げた
「わかんないって何がだよ」
「ユウカさんのお父さんはユーロリーグで活躍するかげろう使いの有名なファイター、もちろんユウカさんもお父さんを慕っているんだけど、なんでかげろうじゃなくてリンクジョーカーを使ってるんだろう?」
「ストライドジェネレーション!クロスオリジン!ガリサージとジャカードをコール!クロスオリジンのスキル」
先程のターンでストライドした分と合わせ今度は表のクロスオリジンが3枚
ユウカのリアガードが一気に焼き払われる
「山札の上を確認」
【星輝兵 ネビュラキャプター】
【星輝兵 メテオライガー】
【星輝兵 カオスブリンガー】
【星輝兵 ステラガレージ】
「くそっ、ないか、だがトリガーでめくりさえすれば………」
ガリサージのブーストを受けてクロスオリジンが咆哮を上げるが
「完全ガード」
コスモリースが盾を広げたのを見てクロスオリジンは攻撃をやめる
「トリプルドライブ!」
【炎獄の封竜騎士】トリガーなし
【封竜 ターボリン・ドラコキッド】クリティカルトリガー
【封竜 フランネル】トリガーなし
「効果はすべてジャカードに!ジャカード!」
「ガード」
メテオライガーが突っ込んできたジャカードに向けて力強く吠える
それを見たタツヤはため息をこぼした
「ターン終了時にドスキンを解呪、ほんと、容赦ねえよな、ユウカは、何のクランを使っていても」
タツヤとユウカは古い付き合いだった
お互いの父親が親友同士
よく二人でファイトしたものだ
だが幼い頃のユウカは
「煉獄竜 ボーテックス・ドラゴニュートでヴァンガードにアタック」
「また負けたぁ~」
決めるべきタイミングを見極める洞察力の高さは幼い頃から変わらない
だが幼い頃のユウカはかげろうを使っていた
それがある時期からリンクジョーカーを積極的に使うようになっていた
タツヤはその理由を知らない
親しい間柄ではあるが、教えてもらったことなどない
「ファイナルターン!」
それでも、タツヤは知っていた、どんなクランだろうと、ユウカは父がくれたヴァンガードが大好きだということを
「ビッグクランチ・ドラゴンのスキル!ジャカードとドスキンをオメガロック!更にカオスブリンガーとコロニーメイカーをコール、コロニーメイカーのスキルでジンクをコール」
いつもクールな彼女だが、心の底からファイトを楽しんでいるということ
ビッククランチ・ドラゴンの攻撃がブロケード・インフェルノに炸裂する
【炎獄封竜 ブロケード・インフェルノ】
「いやー、参った参った、相変わらず鬼強だな」
「そんなことないわ、タツヤも強くなってた」
そう言って笑顔で握手を交わす両者
「本当は勝って聞かせてもらうつもりだったんだけどな、お前が星輝兵にこだわる理由」
タツヤのこの言葉にユウカは驚いた表情を見せると
「タツヤになら、教えてあげてもいいのに」
「いや、やっぱいいや、今度こそ俺が勝つからさ、そん時にでも聞かせてくれよ」
そう言ってタツヤは控室に戻っていく
その背中をユウカは笑顔で見送ると入場してきたミライに声をかける
「それじゃ、後はお願いね」
ユウカの言葉に頷くとミライはデッキを手に取った
「いやー、負けた負けた、やっぱきついわリンクジョーカー」
「気にするな」
頭を掻きながら戻ってきたタツヤを励ますソウジ
「次は俺の番だ」
後書き
次回予告
第二試合に出場するミライとソウジ
序盤から互いの全力をぶつけあう激しいファイトが繰り広げられていた
一歩も譲らない戦い
二人の新たな力がぶつかり合う
turn:44 進化する時空竜
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