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ガンダムビルドファイターズ ~try hope~ 外伝

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三対三

第四ピリオドを終え、第五、第六。そして、第七ピリオドとなった。

三対三(スリーオンスリー)か…………」

「そうね。けど、肝心のチームが………」

「この組み合わせはおかしいだろ………」

そう言いながら、相手チームへと視線を向ける。

「悪いけど、手加減しないよヒロヤ! 」

「君とまた戦えるなんてね、サオトメ ヒロヤ」

「………………」

一人無口な奴がいるが…………確か、ルアン リートだったか?使用ガンプラは青白カラーのトールギスⅢだったな。

いや、それよりも組み合わせがマジでおかしい。俺の知る限りの最強と、前回優勝者とか、チートか!?

…………まあ、いい。こっちにも味方がいるんだ。なんとかしてやる。





ーーー――





バトルが開始され、序盤から激しい攻防を繰り広げる。

俺は手の内を知り合っているということで、ユウのガンダムアルカナムオリジンを相手にすることになった。

他の味方二機は、それぞれ得意間合いの相手と戦うという振り分けだ。この時点で、ひとまず連携は分担出来た。
問題は…………。

『双天流!壱の型っ!! 』

「やらせるか! 」

ユウとのバトルが、本気と書いてマジということだ。

「ゼクス・アインスっ!! 」

グラディウスに粒子を纏わせ、機体を回転させながら、左肩から右腰にかけてグラディウスを斬り下ろす。そのまま一回転して二度水平に斬り払い、宙返りしながら真上へと斬り上げる。

掬い上げるように再び斬り上げ、左肩から右腰へと斬り下ろし、右肩から左肩へと斬り下ろした。

『やあああぁぁぁぁぁぁっ!! 』

しかし、七聖刀二刀を用いてある程度は受け流されるが、数撃は機体を掠める。

『っモーメントレーヴっ!! 』

七聖刀二刀にヴォワチュール・リュミエールが纏い、連続攻撃を叩き込んできた。攻撃した直後というのもあり防ぎきれず、二、三撃直撃してしまう。

「まだだっ!! 」

ルミノックスに粒子を纏わせ、ガンダムアルカナムオリジンの懐へと潜り込む。

「フォース・アインスっ!! 」

『っやらせない! 』

ガンダムアルカナムオリジンの周囲を回り込みながら四連撃を叩き込むが、これも掠める程度だ。

「やっぱり防ぎきるか! 」

『今度はこっちの番だよ!双天流 無刀!刀波掌っ!! 』

七聖刀二刀を手離すと、右掌底を打ち出してきた。武器での攻撃でないため通常より早く、防御の姿勢を取るので精一杯だった。

右掌底は左腕のクリアーパーツからのビームシールドに直撃したが、衝撃は左腕を突き抜け、亀裂が入る。

「ちっ! 」

反撃ですぐにグラディウスで斬り払うも、七聖刀 極を逆手に持って防がれる。

『あまいよ! 』

七聖刀 絶も逆手に構え、大きく踏み込んできた。

『双天流!(ろく)の型っ!! 』

機体を一回転させ、七聖刀 絶を水平に斬り払い、振り向き際に七聖刀 極を突き出してきた。その後、逆手から持ち替えた七聖刀 絶で水平に斬り払われた。
七聖刀 極持ち逆手から持ち替え、二刀で右肩から左腰に目掛けて斬り下ろしてきた。

攻撃は機体を掠める程度で済ませ、すぐに反撃に移す。

「セーズ・アインスっ!! 」

十五連撃を叩き込むと、ガンダムアルカナムオリジンの体勢が崩れる。最後の攻撃を突き出し、ガンダムアルカナムオリジンの右肩の上部を斬りつける。

『やるね! 』

「お前もな! 」

お互い一歩も譲らない攻防を繰り返していくと、機体がボロボロになっていく。

「インフィニティブレイドっ!! 」

『センサー、ステルス、ソードドラグーン!タクティカルアームズ、デルタフォーム!! 』

緑色の翼から無数の剣と、ガンダムアルカナムオリジンから全ドラグーンが射出される。

剣はドラグーンにより叩き落とされる。しかし、タクティカルアームズにより叩き落とされ、拡散されていく粒子が吸収されていった。

「っ!? 」

『悪いけど、対策は練ってるよ! 』

「にゃろう…………! 」

となると、タクティカルアームズが飛んでる限り…………いや、デルタフォームである限り、下手にインフィニティブレイドは使えない。

「なら、やることを縛る! 」

グラディウスとルミノックスを構え、迫る来るドラグーンのみに、インフィニティブレイドで迎撃する。

『やるねヒロヤ!けど…………ミサキちゃん! 』

『三十六%…………さっきよりも威力は低くなる……』

『大丈夫! 』

ガンダムアルカナムオリジンは七聖刀二刀を鞘に納め、居合い斬りの構えを取る。

「っ…………! 」

グラディウスにバスターソード級の粒子を纏わせ、迎撃の構えをする。

『双天流!肆の型、改っ!! 』

「 !? 」

機体を回転させ、勢いをつけた高速の居合い斬りを放つ。その刀身は紫色のヴォワチュール・リュミエールで伸びていき、ケルサスガンダムゼロを捉える。

「ぐっ…………! 」

攻撃を防ごうとするも押されていき、グラディウスが弾かれてしまう。そのため攻撃は続き、ケルサスガンダムゼロの胴体に小さな斬り傷をつけた。

「あっぶね! 」

弾かれたグラディウスをすぐに手に取り、後退する。

『初見なのに、よく防いだね』

「今さら驚いたりしないから、な! 」

ガンダムアルカナムオリジンへと再び接近し、剣撃を繰り返す。

「ヒロヤ!味方機が! 」

「っ!? 」

クロスボーンガンダムX1XXがムラマサ・ハイブラスターから巨大なビームサーベルを発生させ、味方機体を一刀両断する。

「くそっ………!シノ!残り時間は!? 」

「残り一分ちょっとよ! 」

「上等っ!! 」

コンソールを操作し、モードエルグライアを起動する。

「シノ!出力は最大だ! 」

「この状態じゃ、長くはもたないわよ!?」

「そうなる前に、倒すっ! 」

「っ…………分かったわ! 」

グラディウスとルミノックスに虹色の粒子を纏わせ、ガンダムアルカナムオリジンへと接近する。

『!?グローリアレイスっ!! 』

ガンダムアルカナムオリジンも特殊システムを起動させ、二刀にヴォワチュール・リュミエールを纏わせて接近してきた。

『「おおおおぉぉぉぉぉぉっ!!! 」』

お互い間合いに入ると、先程よりも激しい攻防を繰り広げる。

時間は…………残りは二十秒ってところか!こうなったら、アレをやるしかないのか…………!?いや、迷ってる場合じゃない!

グラディウスとルミノックスでガンダムアルカナムオリジンを弾き、バスターソード級の粒子を二刀に纏わせる。

『っ双天流!伍の型っ!! 』

ガンダムアルカナムオリジンは七聖刀二刀を鞘に納め、二刀流の居合い斬りの構えを取る。
おそらく、レゾナンス・グライシスが来ると思っているようだが、違う。

「行くぞっ!! 」

『 !? 』

バスターソード級の粒子を纏ったまま、グラディウスを左肩から右腰にかけて斬り下ろし、ルミノックスを突き出す。

その攻撃を防ぐためにガンダムアルカナムオリジンは二刀の居合い斬りを放ってきたが、まだ攻撃は終わっていない。

「ふっ!はああぁぁぁぁっ!! 」

突き出したルミノックスを斬り上げ、機体を回転させてグラディウスで水平に斬り払い、ルミノックスで更に斬り払う。

そのまま一回転すると共に、二刀同時で水平に斬り払い、斬り下ろし、斬り上げる。

『重っ…………!! 』

ガンダムアルカナムオリジンはすぐにヴォワチュール・リュミエールを纏わせて受け流したり防ごうとする。
しかし、一撃一撃の重さに耐えきれず、吹き飛ばされかけている。

二刀を逆手に持ち替え、水平に斬り込み、斬り払う。突撃するように機体を回転させての回転斬りを放ち、二刀を逆手から持ち替えて、グラディウスを左肩へ、ルミノックスを右腰に目掛けて攻撃する。

今の攻撃により、ガンダムアルカナムオリジンの体勢は完全に崩れ、隙だらけの状態となった。

『っ!? 』

「おおおおぉぉぉぉぉぉっ!!!! 」

グラディウスで止めを決めよう、振り上げた瞬間、横から割り込んできたビームにより、右腕が吹き飛ばされてしまった。

「っ! 」

すぐに二撃、三撃目とビームが襲い、ガンダムアルカナムオリジンと距離を取る。それにより、ルミノックスに纏っていた粒子も拡散していく。

「カレヴィ シレン…………! 」

歯を食いしばりながら、攻撃してきた機体、クロスボーンガンダムX1XXを見る。それと共に、バトル終了のアナウンスが鳴り響いたのであった。





ーーー――





「はあ…………はあ…………」

バトルが終了したあと、肩で息をし、バトルシステムの向こうにいるヒロヤを見る。

今…………助けが入ってこなかったら、確実にやられてた…………!

「ユウ……」

ミサキちゃんに声をかけられ、我に戻る。

「え!なに!? 」

「終わったから戻ろう……」

「あ、うん」

バトルシステムから降り、出入り口に行く際に、もう一度後ろを振り返る。

いつの間に、あんなに強くなったんだろう…………もし一対一になったら、さっきの技を打ち破れるかな?

「ユウ、大丈夫……。まだ私達には、切り札がある……」

考え込んでいる僕を見てか、ミサキちゃんがそう声をかけてきた。

「励ましてくれてるの? 」

「いつもより無口だったから……」

「あはは…………ありがとう!よーし、次は絶対勝つぞ! 」





ーーー――





「悪い。負けた」

二人の元に戻り、そのまま選手村へと歩く。

「あれ?思ったよりも凹んでないね」

「まだ本選出場の可能性はあるだろ?それに、それよりも新技を途中まで成功させた快感の方が強いな」

「邪魔が入らなければ、引き分けにまで持ち込めたのに、流石優勝者ってところかしら」

「ああ。けど、ユウ相手にあそこまで行けたんだ。これなら、カレヴィ シレンにも通用する」

拳を握り、闘志を燃やす。

「オーケーオーケー。いい感じだね。けど、これで出せるものは全部出した。ここからが正念場だよ? 」

「分かってる」

三対三を終え、今現在の合計ポイントは、二十四。
明日の最終ピリオド、『決闘(デュエル)』で勝たなければいけなくなった。

 
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