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Three Roses

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第三十七話 一つになってその七

「そちらも」
「そうされるのですね」
「はい」
 まさにというのだ。
「そしてそのうえで」
「一つの国として治めていきます」
「それだけでかなり違います」
 関所や港の監視所、そして互いの備えの軍を王国に向けることが出来ればというのだ。
「それだけで全く」
「はい、後は少しずつでもです」
「四国の民達の心を」
「まとめていくのです」
「民達もですね」
「そうです、彼等もそれぞれの国の民ではなく」 
 今はそうした考えだ、彼等も。
「一つの国の民にです」
「なってもらいますか」
「長い時間がかかりますが」
「それでもですね」
「そうなってもらいます」
「そうお考えですか」
「はい、長くかかろうとも」
 それでもとだ、マリーは言うのだった。
「このことは徐々にです」
「人の心は容易にはですね」
 最後にキャスリング卿が言った。
「進まないものだからですね」
「そうです、国という器が一つになろうとも」
「民の心は」
「そうはいきません」
「だからですね」
「こちらは徐々にです」
 まさに少しずつというのだ。
「進めていきます」
「我が国、北の王国、島国、半島を」
「その全ての民達の心を」
「徐々にですね」
「学校も増やし」
 教育、それにも力を入れるというのだ。
「少しずつでも字を読める者も増やしていき」
「人材もですね」
「育てていき」
「民達の心も」
「そうしていきたいです」
 一つの、同じ王の下にいる民達としてというのだ。
「一つの国として」
「長い時間のかかるものと踏まえ」
「政を進めていきます」
「では」
「はい、その様に」
 まさにというのだ。
「していきましょう」
「それでは」
「全てはこれからです」
 はじまったばかりだというのだ、四国を一つにすることは。
「徐々に進めていきましょう」
「急激ではなく、ですか」
「徐々にですか」
「再統一を進める」
「そうしていきますか」
「諸侯を抑えると共に」
 国内だけでなくその四国全ての彼等をというのだ。 
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