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Blue Rose

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第四十四話 あえて罠にその一

                 第四十四話  あえて罠に
 その日が来た、優花はその日早くに起きてまずはシャワーを浴びた、そして身支度を整えてから朝食を食べた。
 その朝食の場でだ、優子が彼女に言った。
「じゃあね」
「うん、打ち合わせ通りにね」
「やっていくわよ」
「わかったわ」
「そうしていけば」
 まさにとだ、優子は優花に強い声で語った。
「絶対にね」
「先生達を」
「やっつけられるわ」
「ただ、ここはな」 
 龍馬も同席していて言う、三人は一緒にいる。
「一つ気になることがあるな」
「気になること?」
「ああ、そうした奴って自分は暴力を振るってもな」
 それも振るい放題だ、抵抗出来ない者や自分より弱い立場の者には勇敢なまでに暴力を振るい続ける。学校の教師やデモ隊を見ればわかることだ。
「自分は振るわれたら言うからな」
「だから龍馬も」
「ああ、かっとしてもな」
 その時にとだ、龍馬は優花に答えた。
「それはな」
「しないでね」
「わかってるさ」
 強い声でだ、龍馬は優花に答えた。
「それはな」
「うん、それじゃあ」
「暴力は振るわないけれどな」
 それでもと言うのだった、優花に。
「御前は絶対に守るからな」
「そうしてくれるのね」
「暴力は振るわなくてもな」
 それでもというのだ。
「やれることはやるさ」
「そうなのね」
「絶対にな」
 こう優花に誓った。
「だから安心してくれよ」
「暴力を振るう必要はないわ」
 優花を守るうえでもとだ、優子も言った。
「全くね」
「そうですよね」
「そう、ただね」
「ただ?」
「あっちに行けばね」
 佐世保、衝夫が優花をメールで呼んだその場所にだ。
「私達はまずはね」
「表に出ないで、ですね」
「そう、優花だけが表に出て」
「まずは陰ながらですね」
「見ていくから」
 そうするというのだ。
「わかったわね」
「はい、前に出ないで」
「ここぞっていう時まではね」
「打ち合わせして話した様に」
「色々なパターンも考えたわね」
「はい、相手の動きを」
「どうも優花の話を聞くと」
 優子は優花を見つつ話した、話をしつつ朝食のトーストを食べている。今日は洋食でハムエッグとさらだ、ヨーグルトに牛乳もある。
「その先生はかなり直情的に」
「かっとしてやたら暴力も振るって」
「自分を抑えられないタイプよ」
「完全に獣ですね」
「そのお仲間も結局はね」
「そういう奴と一緒ですか」
「悪知恵は働いても」
 犯罪を平然と行い相手を恫喝することが得意でもだ。 
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