Blue Rose
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四十一話 確信された事実その七
「というと」
「だからあれだよ」
鍛冶元は焼肉を食いながら言った。
「誰かが性転換してな」
「性別が変わってですか」
「出たんだろうな」
「そんな話実際にあるんですね」
「稀だがな」
非常に、というのだ。
「そうなんだよ」
「そうですか」
「そしてな」
それで、というのだ。
「若しかしたらな」
「蓮見がですか」
「そうかもな」
「性別が変わるなんてことが実際にあって」
「若しあの娘がそうだとしたらな」
「大変なことですね」
「マスコミでも話題だろ」
鍛冶元はジャーナリストとして話した。
「そうだろ」
「鍛冶元さんにしてもですね」
「ああ、スクープだ」
実際にというのだ。
「確実にな」
「やっぱりそうですね」
「だからな」
「それで、ですか」
「これをネタにな」
「ああ、脅せますね」
このことは衝夫もわかって頷いた。
「確実に」
「そうだな、だからな」
「このことを調べて」
「脅せばどうだ?」
「いけますね」
「ああ、このことをばらすぞってな」
「蓮見に言えば」
「何だって聞くぞ」
こちらの要求をというのだ。
「これからさらに調べて確かな証拠を掴んでな」
「そして、ですね」
「脅していこうな」
「わかりました、二人で」
「そうしような、まあそっちもあの娘について調べてくれよ」
「そして、ですね」
「確かな証拠を掴んでくれ」
学校の方でもというのだ。
「それでやっていくぞ」
「それじゃあ」
「相手の情報を掴むことだ」
何といってもというのだ。
「だから俺達は強いんだろ」
「そうですね、生徒の情報も掴めますし」
「だからな」
それで、というのだ。
「そっちも頼むな」
「わかりました」
衝夫も頷いて答えた。
「そうさせてもらいます」
「それじゃあな」
「何か楽しみになってきましたね」
「あんたも生徒の弱み握るの得意だよな」
「どんな不良も大人しくなりますよ」
カルビをくちゃくちゃとさせつつの言葉だ、衝夫もそうだが鍛冶元も食い方はかなり汚い。テーブルも汚れている。
ページ上へ戻る