吸血姫はアホ可愛い!・ω・`)
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3話「ロリと寝てしまったが、俺はロリコンではない③-触手と美少女-」
燃費が悪い車で草原を走っていると――
「おい家畜!生意気だぜぇ!」
「ほら!絶望しろよ!魔族様に感情を捧げろ!」
頭が可哀想なゴブリン達が、進路上に30匹ほどいた。
ゴブリンは人間より小柄で、クソガキのような種族である。衣服はホームレス以下のボロボロの中古品、持っている武器は奥様方が持つ包丁よりも切れ味が悪いナイフだ。
ステンレス製だから錆びてないようだが、手入れをしてなくて鉄の棒と化している。
中古品の買取ショップに持っていったら、逆に処分代を請求されそうだ。
「眼中にないのぜぇ!?」
「嬲り殺しにして魔族様に苦しみの感情を捧げろぉー!家畜ー!」
……うむむ、戦闘以前の問題だな、これは……。
白真珠もゴキブリを見るようなで、ゴブリン達を指し示して――
「トモヤさん、あれってなんですか?」
「……魔物の中には、認識能力がいい加減な奴らがいる。
立て看板を人間だと思い込んで攻撃するんだ」
ゴブリンどもが人間だと思い込んで罵倒している対象は――駆け出しボーヤという立て看板だ。
子供が車道に飛び出さないように、日本全国のあっちこっちに設置されている。
そんな昭和時代のデザインを思わせる少年の絵を、奴らは人間だと思い込み、苦しめて嬲り殺す事に必死なのである。
無機物相手に、なんて無駄な事をしているのだろうか?まるでゴブリンの人生を比喩しているかのような光景だった。
「トモヤさん……あれ、狩ります?」
「待て、横殴りはマナー違反だ」
「横殴り……?」
「他人の獲物を奪うのは、冒険者間の対立を産む。
恐らく近くに立て看板を設置した冒険者が潜んでいるはずだ。
ゴブリンどもを大量に集めて、一気に狩るつもりだろう」
……たった1ゴールドアップルしか貰えない雑魚モンスターだがな。
日本円にして、たった1万円程度の価値しかない。
米軍どころか、訓練してない使い捨て兵士でも狩れる難易度だ。
きっと……近くに初心者冒険者が居るのだろう……。
さぁ、さっさと通り過ぎるか。
「あのトモヤさん」
白真珠が俺の黒い袖を軽く引っ張った。
俺は視界に、隣の銀髪ロリを納める。ポニーテールにしたら可愛いだろうなぁと、流れるような銀髪を見て思った。
「ん?どうした?」
「立て看板を設置したのは……あ、あっちのエルフの女性じゃないんでしょうか?」
白真珠が指し示した先には――山サイズの大きな湖がある。
いや、湖ではない。水面上でエルフ娘が無数の触手に囚われて、拷問を受けていた。
痛みを感じさせるための拷問ではない。
エルフ娘の肩や太もも、大きなオッパイ……それらを刺激し、快楽をひたすら生産させ続ける。
そういうエッチィ拷問である。
つまり、エルフ娘は、けしからんエロフ娘になっていた。
白真珠は顔を怒りで真っ赤にして、湖に擬態した化物をプルプルッと見ている。
「あっ……!あれはっ……?」
「比較的安全すぎる快楽の魔族連中が作ったエロ魔物だ。
えっちぃ感情を大量に吐き出させるために、エロイ事をしている訳だな、うむ。
恐らくエルフ娘は、待ち伏せをしようと茂みとかに隠れているを、逆に待ち伏せされて触手に捕まり、グチョグチョな全身マッサージを受けてしまったのだろう」
男なら、一生に一度は見てみたい。触手と美少女。
そのロマンを叶えてくれてありがとう、快楽の魔族。
お前らなら平和的に共存できる気がするんだ……。
いや、お前らオスは他の魔族へプレゼント交換会を開催するから、やっぱり共存できない。
この世から一匹残らず駆逐しないと駄目すぎる……子供の教育にも悪い。
そう、隣にいる銀髪ロリなんて激怒して、今にも銃を乱射しそうだ。
「お、女の敵だっ!?
快楽を食べる魔族はとんでもない悪党なんですね!わかります!
僕の正義の心が熱くうなって殴れって言ってますよ!」
そう言うと、白真珠は扉を開けて、車の外へと飛び出そうとしていた。
「今、助けますよー!」
俺は慌てて、白いスカートを掴んで白真珠の行動を止める。
少し脱げて、ピンク色の可愛いパンティーが見えたが……俺はロリコンじゃないから、ロリのパンチラを見ても全く問題ないのだ。
ちょっと心臓がドキドキして、脳内にその美しいパンチラシーンが焼きついて残る程度だ。
「白真珠……早まるな」
「なんで止めるんですか?」
「ゴブリンが邪魔になるからゴブリンを先に倒せ。
あの大きな湖みたいな魔物は、物理攻撃で倒すのが至難すぎる化物だぞ?」
「分かりました!じゃ僕の銃で倒しましょう!」
白真珠がそんな事を言ったが、30匹もいるゴブリン相手だと撃ち漏らしがありそうだ。
未だにゴブリン達は立て看板に夢中だし、密集しているから魔法で吹き飛ばした方が早いだろう。
これ以上、時間をかけると触手にマッサージされているエルフ娘がエロ……とっても可哀想だしな。
「……いや、俺に任せろ」
「え?悪党を倒してストレスを解消するという役どころは!?」
「そんなものは知らん!爆裂弾(ボム・ボール!)!」
白真珠と会話しながら、呪文を詠唱し終えると、一つの真っ赤な弾丸が生成された。
何かに当たると大爆発して周りにいる連中を無差別殺傷するという代物だが……その仕様だと、うっかり術者を巻き込んで爆発しかねないから、俺が爆発しても良いですよっていう合図を送らんと爆発しない安全仕様である。
ゴブリンどもの真上へと、真っ赤な弾丸を飛ばす。
今回の爆発キーワードはこれだ。百年前に流行した人気アニメ……天空の戦闘城塞ラピュータのセリフだ。
「バルス!」
ドカーン!
真っ赤な弾丸が盛大に炸裂した。爆風が30匹を虫のようになぎ払い、熱風が肺を焼いて致命傷を与える。
さすがにバルスの元ネタが古すぎるせいか、白真珠は特に反応していない。
活躍する機会をことごとく奪われて、悲しそうだ。
「あ、あの……そんな簡単に倒しちゃったら僕の見せ場は……?
銃器でタタタターンするのが楽しいのに……」
なんて嫌な癖だ。幼い子供に殺戮の楽しさを教える教育界の現状が恐ろしい。
平和な頃の日本に生まれたかった。
「……白真珠、その魔力の高さのおかげで、魔法の鞄に色んな道具が入るだろう?
今日は荷物運び的な意味で活躍すればいいさ」
「いいえ!僕だって戦えるって事を証明してみせます!」
「どうやって、あの魔物……スライム・サンを倒すつもりだ?」
「銃と僕の怪力で!正義は最後に勝つんです!」
「よし……なら行って来い。
それで倒せると思うならな」
俺は自信満々な白真珠に戦いの許可を出した。
快楽の魔族が作り出した化物相手なら、そう酷い事にはならないだろうし。
白真珠の実力を計るのにもちょうど良い。
俺は……ロリコンではないのだ。怪力しか取り柄がない子供だと判断したら……しばらくの間、荷物係として運用しようと思う。
「きゃぁー!グニュグニュして銃弾が通用しない!?」
白真珠が、巨大な湖に対して銃弾を乱射する。
だが、その巨体に銃弾を撃っても豆鉄砲に等しい。何のダメージも与えられずに銃弾は水没した。
仕返しに、スライム・サンは無数の触手を産み出して、白真珠にスケベーをかまそうとしてくる。
「いやぁー!助けてぇー!なんか怖いですよこれぇー!」
360度からやってくる無数の触手。それら一つ一つを銃身でなぎ払い、回避し、白真珠は見事な戦闘センスを発揮していた。
女の子の動きを止める粘液もドビュッドビュッ!と触手から射出されたが、それらすら容易く避けている。
……うむむ、これは掘り出し物かもしれない。ちゃんと教育したら凄い冒険者になりそうだ。
銃より役に立つ武器を与えれば、すぐに即戦力になれそうである……まぁ、白いスカートが盛大にヒラヒラして、俺が戦闘に集中できないという問題がある訳だが。
やはり小さい娘のパンチラでも気になってしまうのが男のサガという奴なのだろう。
それに学習能力も高いようだ。銃弾で倒せない化物だと理解した白真珠は、近くにある人間サイズの岩を持ち上げて――
「えーい!これでどうだぁー!」
スライム・サンに向けて投げつけた。大物量が液体の中に水没する。
惜しい、内蔵の類に当たっていない。良い手ではあるが倒すには時間がかかりそうだ。
それに岩を投げるという戦術は、機敏な動きができなくなる事を意味する。
もう、無数の触手を避けきれない。
ドビュッビュー!
「し、しまったぁー!」
白真珠の小さな右足に、白濁な粘液が大量に炸裂してしまった。
スライム・サンは好機だと判断し、大量の触手で銀髪ロリを締め上げて粘液を出しまくって白濁な包囲網を形成する。
「だ、駄目ぇー!助けてぇー!トモヤさんー!凄く臭いですー!
いやぁー!臭いっー!」
……このままだと、白真珠が精神的なトラウマを負いかねない。
怪力で触手がグチャグチャに弾け飛び、銀髪ロリの全身に白濁な体液が満ちている。
まるで、そうだな……乱暴な暴行をされて、たくさんスケベーされたようなそんな絵柄になっていた。
現状は痴漢の手足を潰して反撃しまくりだが、白濁な粘液のせいで白真珠が被害者に見えて不思議だ。
俺は助けてやるために、呪文を唱える。
「氷槍(アイシクル・ランス)!」
触れたら凍らせる槍を放った。狙いは湖と触手の付け根。ここを凍らせれば神経が麻痺して触手の動きが鈍くなる。
その隙を突いて、急いで逃げ帰ってきた白真珠の全身は、真っ白な液体でグチョグチョで……とても臭かった。
……海洋生物の死骸を思わせる臭いに満ちていて本当に臭い。
「トモヤさんっ!凄いですね!
お師様って言いたくなりました!」
「……後でどこかで水浴びしような。替えの服はあるか?」
「バイト先からたくさん貰ったからありますよ?」
「意味は分からんが、替えの服があるならそれで良い。
今の戦いで反省点は分かるか?」
この間に、俺はスライム・サンの周りを魔法で凍らせて、こっちに近づけないようにした。
寒さはエネルギーを奪うから、どんどん触手の動きが鈍くなっていく。
……巨体すぎて攻撃を回避できないって、色々と本末転倒だなぁ……。
白真珠は両手で頭を可愛らしく抱えて、しばらく悩んだ後に――返答してきた。
「分かりました!あの怪物には銃弾と怪力が通用しそうにありませんね!
さぁ!出番です!トモヤさん!」
「……この魔物は、一見、液体状で弱点がないように見えるかもしれない。
だが魔族が作った代物とはいえ、ちゃんと物理攻撃が通用する存在だ。
生物だから内臓の類も透明だがある」
「なるほど内臓を壊すんですか?」
「本来なら電撃系の魔法を連打すれば良いが、あのエルフ娘がいるから駄目だな。
殺傷できるレベルで凍らせるのも不味い。だから……魔族を倒すのと同じ要領で――魂の方を潰せば良い」
身体は巨体でも、魂は小さい。
体のほとんどが水分であり、必要に応じて触手を作ったり、白濁な粘液を出しているだけだ。
「影人間(ア・バオ・ア・クゥー)!」
俺の影に、異次元から召喚された影人間達が取り付いた。
異界にある勝者の塔に住み、影から影へと移動するストーカーのような幻獣である。
常に敗北が宿命づけられ、勝者への嫉妬心に狂っている悲しいアホどもだ。
つまり――幸せを謳歌するリア充を殺したい。そんな化物。
俺はスライム・サンをとんでもない人生の勝者で、異性からモテモテのハーレム野郎だと嘘の情報を教えてやる。
すぐに嫉妬に狂った影人間たちは、スライム・サンの影へと移動し、そこから一方的に魂を囲んで叩いてフルボッコ。
魂と肉体を繋ぐ重要な臓器をぶっ壊して満足し、影人間達は勝者の塔へと帰っていく。
魂が損傷したスライム・サンの巨大な肉体は、萎びたミイラのように枯れ果てていき――場には水を吹き出す龍水石が残された。
「ま、魔法って凄いんですね!あんな凄い化物を一撃とか最強です!
本当に弟子入りしても良いですか!トモヤさん!
いえ、先生?」
白真珠が憧れの目で俺を見ている。
無視していると、どんどん敬称を日替わりカレンダーのごとく替えて――
「お師様!」
心の中に、グッと来る。そんな素晴らしい敬称で呼ばれてしまった。
確かに白真珠は可愛くて素直そうな娘だが……なぜ、ロリなんだ……。
小さい娘に手を出せないし、俺はロリコンじゃないんだぞ……。
「ところで、お師様!」
「なんだ?」
「この石ってどれくらいの値段で売れますかね?」
白真珠の手元には、青くて丸い龍水石がある。いつの間にか拾い上げていたようだ。
「末端価格でも1億円くらいするだろうな」
「1億円!?」
「うむ、周りから魔力や感情を吸い取って水を作り出す石だからな、砂漠地帯や水源がない地域だと相場が跳ね上がる」
「わぁー!僕は今日からセレブですか!?」
……うむむ、アホだから良かったが、魔族と石が似たような生態を持っていて不思議だなぁと思わないのだろうか?
それ、スライム・サンの魂の残骸……なんて事は言わないでおこう。
セクハラ触手モンスターだと知ったら、すぐに握り潰しそうだ。
石になっている間は、スライム・サンは無害。
復活するために必要なエネルギーを、水の生産や自己の維持に費やすせいで復活もしなくて得なのだ。
人間の集落に持っていけば、どこかでエロい事をしている人間は必ずいるから、快楽のエネルギーにも困らない。
「お、お尻が痛い……うぅぅ……中古エルフになってしまったのです……」
……そういえば、襲われていた金髪巨乳エルフ娘を忘れていた。
今、彼女はほぼ全裸である。近くに元パンティー、元ドレスだった布切れがあるが、既に商品価値はゼロであり、雑巾にした方が良さそうだ。
恐らく……こういう出会い方をしてなかったら、俺はこのエルフ娘にプロポーズしていたかもしれない……。
「今まで守ってきた純潔が……ううう……ひどいのですっ……」
前言撤回。よく聞いてみれば……昔、日本人が広めた可笑しい日本語のせいで誕生した方言だ。
二次元美少女がいうなら可愛らしいかもしれないが、三次元の美少女が言うと残念さを感じる。
胸がGカップくらいあって、大海のロマンが詰まっているのに、なんて残念なエルフ娘なのだろうか。
だが、一応、相手は美人さんである。優しくした方が得だろう。
「おい……大丈夫か?」
「み、見ないでほしいのです……。
もう今日は酷い日すぎて涙目なのですよ……あぅぅ……快楽の魔族は絶対に許さないのです……。」
エルフ娘が両手で胸を隠して、復讐の念に燃えていた。
だが、言葉が残念すぎて、その感情が全く伝わってこない。
エルフというよりエロフだろとツッコミたくなったが、心を抉る行為はやめておこう。
俺は魔法の鞄から、適当な上着とズボンを出し、エロフの隣へと置いて立ち去る。
「ううぅ……なんか悔しいのですっ……!
施しを受けるなんてっ……悔しいのですよっ……!」
……すまん、美少女は外見が9割なのかもしれんが、方言のせいで台無しだ。
だが、俺はふと思うのだ。
白真珠と出会ってなかったら……このエロフ……いやエルフ娘がメインヒロインだったのではないかと。
まぁ、歴史と現実にIFはないのだから、無意味な推理なのだが。
「このリンゴあげます!」
俺の背後で、白真珠がゴールドアップルをプレゼントしているようだ。
……俺はロリコンではない。
だが、素直で優しい女の子には好感が持てるんだ……。
「うううっ……!小さい子供に情けをかけられるなんてっ……!
本当に今日は情けない人なのですっ……!」
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影人間(ア・バオ・ア・クゥー)
勝者の塔と呼ばれる異世界に住む透明人間さん
元ネタは勝利の塔だけど、勝者の塔にした方が、非リア充さが増して最高じゃね?と思ったパルメは鬼畜。
魂だけの生物であり、幸せなリア充をとても憎んでいる。
遮断装置で超弱体化した魔族なら倒せるが、弱体化してない魔族を倒すのは一人を除いて不可能。
1人だけ、頂点へと上り詰めた影人間いる。膨大な魔力がないと召喚できない。
魔法一覧
http://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Kyuuketuki_ha_isekaisaikyou/Mahou.html
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●(ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)先生ぇー!
★(´・ω・`)なんじゃ?
●(ノ゜ω゜)(ノ゜ω゜)リア充に嫉妬する影人間って僕達の事じゃ?
★(´・ω・`)!?
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