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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第九幕その八

「酷いお話があってね」
「酷い?」
「酷いっていうと?」
「どんなお話なの?」
「うん、日本のすぐ近くにとんでもない国があるよね」 
 このことからお話する先生でした。
「世襲制の独裁国家で軍隊と独裁者の贅沢にばかりお金を使って粛清と核兵器の開発に必死になっている」
「ああ、あの国だね」
「しょっちゅうテレビにで出てるね」
「何かと」
「悪いことばかりしてるね」
「酷い国だよね」
「昔その国に帰ろうっていう話があったんだ」
 先生は眉をとても曇らせて言いました。
「元々その国に国籍のある人がね」
「ああ、帰国だね」
「だから国に帰るんだね」
「そうなるんだね」
「うん、その時にあの国はとてもいい国だって」
 その軍隊や独裁者の贅沢にばかりお金をr使っている国がというのです。
「日本のマスコミや学校の先生や政治家の人が言っていたんだ」
「あの国が?」
「とてもいい国って?」
「そんなこと言ってたの?」
「粛清ばかりしていて食べるものが何もない」
「自由は一切ないんだよね」
「そんな国が?」 
 皆先生の言葉に首を傾げさせます。
「嘘だよね」
「全然いい国じゃないじゃない」
「自由にものが言えなくて」
「ちょっとしたことで家族全員収容所に連れて行かれて」
「酷い労働させられるんだよね」
「収容所からは生きて出られないっていうし」
「そんな国がいい国だなんて」 
 とてもというのです。
「有り得ないよ」
「そんなの絶対に嘘だよ」
「昔はどうだったか知らないけれど」
「昔から酷い国だったよ」
 実際にとです、先生は皆に答えました。
「あの国はね」
「やっぱりそうなんだ」
「昔から酷い国だったんだ」
「じゃあそんな国をいい国だって言って」
「帰ってもらっていたんだね」
「そして生きて日本に戻って来た人はね」
 それこそというのです。
「一人もいないよ」
「えっ、何それ」
「とんでもないことよ」
「いい国だって聞いて帰ったらとんでもない国で」
「生きて戻って来なかったって」
「詐欺よ」
「そんな酷いことないよ」
 動物の皆もこのことを聞いてびっくりしました。
「それで死んだ人多いだろうし」
「マスコミや政治家の人がそんなことしたら」
「もうどうしようもないよ」
「凄く悪いことだよ」
「僕もそう思うよ、こんなことはね」 
 先生としてもです、眉を曇らせて言いました。
「絶対にあってはならないことだよ」
「あんな国をいい国だって言って」
「それで帰ってもらって生きて帰って来なかったって」
「そんな酷い話があるなんて」
「日本にも」
「少年十字軍みたいな話だね」
 先生は十字軍で実際にあったことをお話しました、エルサレムを目指した子供達はその途中旅の厳しさで沢山死んでしかも皆最後は奴隷に売られたのです。 
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