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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第八幕その十二

「知ることです」
「それは何処でも言われていますね」
「中国の神農や白澤もですね」
「古代の帝王に神獣ですね」
「はい、人間に薬や毒、妖怪のことを教えてくれたという」
「事前に知って」
「危険がない様にした」
 そうした書が昔の中国にはあったのです。
「ありましたね」
「そうしたお話ですね」
「ですから」
「事前に知ることはいいこと」
「調べることは」
 こうお話をします、ただ。
 そのハイ、そしてヒヤンについてです。先生は安座間さんに確認しました。
「ただ、ヒヤンやハイは毒があっても」
「噛まれたというお話ですね」
「ないみたいですが」
「そういえばないですね」
「確かに」
 安座間さんだけでなく真喜志さんも言います。
「エラブウナギに噛まれたというお話も」
「ないですね」
「そうですね、ハブはあっても」 
 それでもです。
「ヒヤンやハイ、エラブウミヘビは」
「確かにないですね」
「そうした蛇に噛まれた話は」
「気性が大人しくて」
 ヒヤンやハイ、エラブウミヘビはです。
「しかも数が少ないので」
「ヒヤンやハイは」
「それもかなり」
「だからですね」
「はい、見掛けることすら稀の」
「そうした蛇なので」
「そういうことですね、いや本当に」
 あらためて言う先生でした。
「毒のある蛇といってもそれぞれですね」
「そうですね」
「こうしたことについては」
「蛇それぞれで」
「ヒヤンやハイにそうしたお話はないですね」
「やはり沖縄はハブですね」
 あらためて言う先生でした。
「沖縄で噛まれる人が多いのは」
「そうですね、どうしても」
「そこはですね」
「どうしても」
「沖縄では」
「それで困ってもいて」
 噛まれる人が多くてです、暑い場所ではよくあるお話です。アマゾンのジャングルですともっと大変だったりします。
「マングースが輸入されたりして」
「それは失敗しました」
「残念ですが」
 安座間さんも真喜志さんもこのことには苦笑いになりました。
「ハブを捕まえないで」
「他の沖縄の生きものを食べて困ってます」
「こちらはこちらで」
「困っています」
「外来種の問題ですね」
 沖縄にはこちらの問題もあります。
「マングースは」
「はい、本当に」
「どうしたものか」 
 この問題も困ったことです、沖縄のマングースのことも。 
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