選挙
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第三章
「それだけだよ、サイトでも書いたけれどね」
「辻本先生それにも言ってましたね」
「女性の、慰安婦を踏み躙るとか」
「そうも言ってますね」
「そうですよね」
「このことについても」
「違うんじゃないかと言っただけれど」
西岡にしてはだ。
「違うかな」
「その通りじゃないですか?」
「あの先生選挙演説でも慰安婦がとか言いそうですね」
「先生への攻撃もしますし」
「前の選挙でもそうですし」
「まあ反論にはね」
それにはとだ、西岡はスタッフ達に話した。
「ちゃんと反論するよ、それはそうして」
「はい、政策もですね」
「ちゃんと話をして」
「そして、ですね」
「そのうえで」
「うん、政策のことはそうして」
そのうえでというのだ。
「もう一つあるよ、問題は」
「はい、そうですね」
「もう一つありますね」
「お金ですね」
「それの問題ですね」
「前の選挙は苦しんだからね」
選挙資金でのことで、というのだ。
「何かとね」
「はい、前回はそうでしたね」
「我が政党への逆風でしたし」
「それが強くて」
「選挙資金も集まりませんでした」
「何とか当選出来ましたが」
それでもだったのだ。
「苦労しました」
「県議会も保守王国と言われていても」
「何とか過半数を維持出来ただけで」
「あと一議席少なければ」
「そんな状況でしたから」
「うん、大変だったね」
選挙資金でのことでもというのだ。
「難しかったよ」
「本当にそうでしたね」
「あの時は苦労しました」
「ですが今回はです」
「ああした状況にならない様にしないと」
「資金はちゃんと確保しましょう」
「そうしよう、そして資金を集めることも大事だけれど」
岡島は細心の注意を見る顔でだ、スタッフ達にさらに話した。
「人やお金の出処は注意してね」
「変なところから貰ったら洒落になりませんからね」
「あと会計は注意しましょう」
「そこもすぐ突っ込まれますから」
「マスコミとか野党に」
「贈りものも厳禁だよ」
そこにも注意しろというのだ。
「選挙活動で団扇を渡してもね」
「はい、言われますからね」
「辻本先生みたいな人は特に」
「危ないですよ」
「それは」
「このことも問題ですね」
スタッフ達も警戒する顔で言う。
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