ドリトル先生と沖縄の蛇達
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第七幕その三
「それでもね」
「駆除はだね」
「そちらも必要なんだね」
「どうしても」
「このことは」
「そうだよ、保護と一緒になんだ」
それこそというのです。
「必要なことなんだ」
「鹿は奈良県に一杯いるね、日本だと」
「そうそう、街の中で堂々としてるけれど」
「あの鹿は駆除しないんだ」
「別に」
「あの鹿は神様の使いなんだ」
奈良の鹿達はというのです。
「だから駆除はされないんだ」
「ああ、そうなんだ」
「あの鹿達は別なんだね」
「あくまで畑とかを荒らす場合だよ」
鹿でもそうした鹿達を狩って駆除するというのです。
「猪や猿も言ったけれど狐や狸、熊とかもね」
「そうした生きものも駆除しないといけない」
「熊もそうで」
「何か色々とね」
「駆除も大変だね」
「昔は狼がいたけれど」
先生がまだ日本にいることを見付けたニホンオオカミです。
「狼がいなくなったからね」
「鹿や猪を食べる」
「そうしてくれる狼がいなくなったから」
「だからそうした生きものが増えて」
「困ってるんだ」
「そうなんだ、難しい問題なんだ」
本当にとです、先生もお話をしつつ深刻なお顔になっています。
「駆除の問題はね」
「何かと」
「保護も必要だけれど」
「全体の生態系や畑のことを考えたら」
「難しいんだね」
「そうなんだ」
実際にというのです。
「このことはね」
「成程ね」
「先生もこのことを真剣に考えているんだね」
「保護の問題と駆除の問題」
「そのどちらも」
「僕なりにね、どちらも大事な問題だよ」
先生はこうも言います、そして皆にこうしたことも言いました。
「鹿や猪は美味しいしね」
「そうそう、どっちもね」
「匂いはするけれど美味しいよね」
「鹿も猪も」
「どっちも」
「ああいうのを食べてもいいしね」
駆除した獣をです。
「それもまた粗末にしないことだから」
「じゃあ神戸に帰ったら鹿食べる?」
「それか猪?」
「どっちか食べる?」
「そうするの?」
「それもいいね、特に猪は」
先生は猪について言うのでした。
「豚に似ている味でね」
「そうそう、美味しいよね」
「特にお鍋にするといいわ」
「ぼたん鍋ね」
「あれは美味しいわね」
「冬に食べると」
特にこの季節に食べることを思う先生でした。
「身体が温まるし」
「余計にいいよね」
「冬はお鍋だけれど」
「ぼたん鍋もいいね」
「こちらも」
「だからね」
それで、というのです。
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