ゲーム風スキルは異世界最強なんだよ!・ω・`)ノ
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17話「犬さん、化合弓を作る」
ぶろぐvar
http://suliruku.blogspot.jp/2016/10/17_20.html
Q.戦争に必要なものってなーに?
A.事前の準備だ。
【砂鉄に触れた事で製鉄スキルを取得した】
【瞑想して魔導学を取得した】
【黄色と白の縞々パンティーを作った事で、細工スキルのレベルが上昇した】
ナレーション邪神さんの声が、延々と僕の頭に響く。
気が付けば、借りた鍛冶師の仕事場に、大量のパンティーの山が出来ていた。
パンティーは少ない素材で、効率よく細工スキルが向上するから、レベル上げに持ってこいだ。
『家で作れよ!』
『鍛冶現場で作って、火事になったらどうするお!鍛冶ネタだけに!』
『上手い事を言われたお?』
更にその細工スキルで、製鉄に必要な設備を作りあげて、獣人達に給料払って、次々と薪を持ってこさせて自然破壊。
薪を燃料として溶鉱炉に放り込み、一時的に習得した採集スキルで集めた砂鉄や鉱石を溶かし、次々と金属を抽出する作業にとりかかる。
……何のためにこんな事をやっているかって?
そりゃ簡単だ。敵と戦うためだ。
膨大な物資を運べるリュックサックを、狩猟で得た動物の皮で作ったり。
消耗品の矢も大量生産中だ。まともに金属を使うと勿体無いから、矢の刃の部分は尖った骨で代用してある。
相手に刺されば良いのだから、刃部分は何だって良いんだ。
使う時、毒塗れば良いし。
「主様、新しい薪を持ってきましたぞ」
工房の外から、ホワイトの低い声が響いた。 レンジャースキルで感じとった空気の動きから考えると、どうやら大量の薪を籠に入れて背負っているようだ。
僕は振り返らずに、作業をしながら返答する。
「ありがとう、薪はもうこれで十分だから、次は動物の皮を持ってきてくれ、皮なら何でも良い――」
言い終える前に、籠を置く音と一緒に、僕の後頭部から柔らかい感触がした。
シャツの生地越しに、ホワイトの小さな胸が当たっているようだ。
「……ホワイト、作業中にそういう事をするのはやめてくれ、危ないから」
「おやおや?拙者の魅力は足りませんかな?
小さいですが、将来性は抜群ですぞ?」
「三歳児を誘惑する時点で残念すぎて逆に萎えるよ!?」
「ところで主様は何を作っておられるのです?」
……話題の切り替えが唐突すぎる……。
なんか残念な娘だなぁ……。僕的には昼間は清楚で、夜は娼婦に乱れる感じの娘が良いんだが……。
『犬さん、ギャルゲーのやりすぎ』
『現実の女性と向きあって頑張るんだお』
『童貞をこじらせると、結婚できませんぞ!』
僕が黙っていると、ホワイトがモギューと頭に抱きついたまま、尻尾をモフモフ触ってくる。
このままだと、話が進まないから、優しい僕はさっさと答えてやる事にした。
「今、三歳児用の弓を作っているんだ。
次の戦に絶対に必要だからな」
「ほぉ、弓ですか……作っているのがパンティーや、靴、金属、矢ばかりのようですが……?」
「まぁ、見ていれば分かる」
僕は喋りながら、1枚の薄い黒いパンティーを糸と糸を組み合わせて超高速で作り上げて、ホワイトに渡した。
生地が薄いせいで、耐久力はないが、その代わり涼しいはずだ。夏用にぴったり…… 『今は秋ですぞ』
「なるほど主様は、黒色が好きですか。
アダルトな趣味ですなぁ」
『へ、変態だぁー!』
『犬さんがパンティー作って、女性に渡す変態になったぁー!』
お前らだって、覚醒前の僕を誘導してパンティー作らせまくっただろ!
僕だけ変態扱いするのは良くない。
それに僕は必要だからやっているだけだ。
細工スキルは、色んな道具を製造できて汎用性が高い良スキルなんだぞ。
パンティー専用の職人スキルは要らんのだ。
「それで主様?
矢はともかく、弓の完成品がないようですが?」
「もう少し待ってくれ、今、素材を作っている最中なんだ」
僕は金属の塊に、手を当て念じた。
内部に含まれる成分は、事前に邪神どもに調べさせてある。
この中にアルミニウムがあるんだ。
今の設備では絶対にアルミニウムを精錬する事は不可能だが――魔導学スキルを用いて行う『魔の法則』は不可能を可能にし、結果を先取りできる。
まず、目の前のアルミナAl2O3という物体に、氷晶石を加える過程を省き、結果だけを取り出す。
【2000度で溶ける物体が、900度で溶けるようになりました】
そして、溶鉱炉に入れて加熱して溶して……固体を液体にする。
この液体を電気分解する過程を省き――結果だけを取り出すと、アルミニウムの完成だ。
【スキルスロットが一時的に一つ使用不能になりました】
魔導学による魔の法則は、過程を消し飛ばし、結果を作り出すことができるんだ。
……スキルスロットが規模に応じて、一時的に使用不能になるし、1年以内に、アルミニウムを作れる設備を揃えないと、魔の法則の呪いで死んじゃうけどな、僕。
『おいこら待て、大量の電気を使わないと精錬できない代物だ!』
『犬さんのスキルは、いつも非常識すぎるお……』
「はて……?その物体は銀ですかな?」
「黄金より遥かに価値がある物体で出来ているよ。
軽くて、耐久力もって素敵な金属なんだ。名づけてアルミニウム」
大量の電力を生産するのが大変な時代だと、王室でしか扱えないような超希少金属なんだ……現代地球だと価値が激減して1円硬貨に使われちゃうくらい安いから……今じゃ笑い話にしかならないなぁ……。
「なるほど、なるほど……主様は本当にすごいお方ですなぁ。
思考が現実逃避して、全く理解できませんぞ、今の光景」
「僕以外には出来ない行為だから、理解しても意味はない」
「さいですか」
~~~~~~~~~
液体状のアルミニウムを型枠に入れて冷ます。
これで化合弓の軽いフレームの完成だ。更なる軽量化のために魔力を込めた指先で削り、アルミニウムを貫通して、たくさん穴を開ける。
さらに、このフレームに、事前に作ったケーブルと滑車を組み合わせれば最強の弓の完成だ。
銃弾より矢の方が補充しやすいし、銃弾は火薬が破壊力を決めるが、弓矢は筋力・弓・魔力・技術・風・矢の6要素が射程と破壊力を決めるから、僕にはこれが丁度いい。
土台となるフレームは、木製でも良かったかもしれないが、それだと耐久力が落ちるし、アルミで良いやと思った。
「ほうほう……この弓は両端に滑車がついていて変わっていますなぁ。
どのような特徴があるので?」
「……この滑車とケーブルが一番の特徴なんだ。
まぁ、説明するより、一度使ってみてくれ」
僕は三歳児用の小さな弓を、ホワイトへと渡す。
「これまた軽い弓ですなぁ……人間辺りなら喜ぶと思いますぞ」
「ほら、矢だ。適当に工房の外にいる難民ゴブリンにでも当ててくれ」
そう言って、僕が骨の矢を渡すと、すぐにホワイトはケーブルに矢をつがえて構えた。
彼女は難民ゴブリンをその視線で探す。
そして気づいたようだ。この化合弓の最大の利点に。
「なるほど……滑車とケーブルを付ける事で、矢を構えた状態でも、テコの原理で、ほとんど体力を使わずに矢をホールドできるという訳ですか。
これなら手が震えずに済んで、命中率が上がって便利だと思いますぞ」
ホワイトが言いながら目標を見つけ、矢から手を離す。
ケーブルが激しく動き、矢にエネルギーを与えて高速で飛ばす。
シュトン、という音とともに、矢は難民ゴブリンの頭へと吸い込まれて貫通した。
『ホワイトは元戦士長の家系ですぞ!』
『弓矢の訓練もしていて偉い合法ロリなんだお!』
「いやはや……これは良いですなぁ……。
狙撃に便利なので、拙者にも一つ作ってくださると嬉しいのですが?」
「この弓を量産したら……不良達も戦力になるかな?」
「素人向けの良い弓だから、一週間ほど訓練すれば使い物になるでしょう。
これなら狙いを付けやすいでしょうし」
「従来の弓になれている奴は何人にいる?」
「拙者を入れても……5人くらいでしょうなぁ……。
前の領主様のせいで、弓を使う大人の大半は、奴隷として売り飛ばされたと聞きます。
拙者も、売り飛ばされて、あっちこっちで酷い目に合いました。
『凌辱エロゲー』とか、『性奴隷』とか、『AV女優』な展開になりまして、あんまり『エッチな過去』を思い出しくないのです。
毎日『白濁』で『グチョグチョ』でした」
こら、邪神ども!
ホワイトのセリフに、エッチな単語を入れるんじゃない!
意味が分からないだろうが!
『暇だお』
『エッチィ雰囲気を演出して何が悪い!』
「今では、皆が投石紐ばっかり使っているせいで、余計に普及してないようですし。
矢はなんだかんだ言って、作るのに金が必要で、主様が作ったような弓じゃないと標的に当てるまで、とんでもない時間がかかります。
貧乏人であるが故に、弓は辛いのです」
皆が投石紐を持っている理由が、とっても悲しい……貧乏は辛い……。
遠距離攻撃戦になった時、投石だと、ショボすぎて戦力にならないな……。
あと、今回の作戦は、斧の方が都合が良いし、そっちも量産しておこう……。
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製鉄術スキル
設備があれば、効率よく金属を量産できるスキルさん。
でも、大抵……世界を覆い尽くす交易ネットワークが存在するから、そっち経由で金属得た方がお得だったり。
(※銃弾や大砲の場合、個人の生産では消費する鉄を賄う事は不可能)
なお、犬さんが所属するエルド帝国は、鉄の専売をやっているから、普通に利権を敵に回す違法行為だったりする。
魔導学 スキル
魔法の道具とか、魔法の薬を製造する時に便利なんじゃ。
ファンタジーって奴じゃな。
今まで取得した技能スキルまとめ + ゴミスキル
http://suliruku.futene.net/Z_saku_Syousetu/Tyouhen/Game_fuu_sukiru/Ginou.html
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