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ドリトル先生と沖縄の蛇達

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第五幕その六

「原発反対とか戦争反対とか安保とか慰安婦とか」
「そういうデモに出てる人そっくりね」
 ポリネシアも気付きました。
「というか一緒の人達?」
「いつもデモやってるのかな、あの人達」
「あちこちで」
 オシツオサレツも気付きました。
「それがお仕事?」
「デモするお仕事なんてあるの?」
「だとしたら変な人達ね」 
 最後にガブガブが首を傾げさせました。
「そうだとすると」
「あっ、言ったけれど」
 先生はあえてです、ロンドンの下町の言葉であるコックニーを早口で使ってその人達にわからない様に動物の皆に言いました。
「観ない方がいいよ」
「何観てるってこっちに来て」
「何してくるかわからないから」
「だからよね」
「観ない方がいいのね」
「早くベースの中に入ろう」
 その人達を観ないで、というのです。
「そうしようね」
「それじゃあね」
「早く中に入って」
「それからよね」
「あの人達のことも話すからね」
 コックニーでお話を続ける先生でした。
「じゃあ行こうね」
「うん、じゃあね」
「ベースに入ろう」
「今からね」
 皆も応えてでした、そのうえで。
 皆でベースの中に入りました、そして先生は皆にあらためて言いました。ベースの中はとても広くて色々な建物があります。
「皆の言う通りね」
「あの人達沖縄の人達じゃない人多いよね」
「しかも平日のお昼に集まって」
「どういう人達?」
「何をしている人達なの?」
「プロ市民とかいうらしいんだ」
 皆にこの名前を教えるのでした。
「ああしてデモとか抗議活動とかしてるけれど」
「平日のお昼から」
「それがお仕事?」
「そうなの」
「どうして生計を立てているかは」
 それはといいますと。
「僕も知らないんだ」
「何か見る限りだと」
「変な人達だよ」
「胡散臭いっていうか」
「怪しい人達よね」
「僕は何度も言うけれど」
 自分のお考えについても話す先生でした。
「平和が最高にしてもね」
「軍隊も必要で」
「そして人それぞれの考えがある」
「そのことも認めることが大事で」
「反対する人達に暴力を振るってはいけないよね」
「そうだよ」
 まさにというのです。
「そうすることが大事でね」
「ああして抗議したりするのは」
「先生のやり方じゃないよね」
「先生デモとかには参加しないし」
「そこはしっかりしてるわね」
「デモに参加するよりも」
 先生の場合はです。
「やっぱり僕は本を読んで論文を書いて」
「講義に出てね」
「手術や実験をしてね」
「学問に励む」
「研究にも力を入れて」
「そうすることがね」
 まさにというのです。 
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