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嘘をつくから

作者:夢叶
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隠せるならばそのままで

人の幸せは、いつもどこかで妬ましい
本当におめでとう、と、思っていることも真実だが
きっと長くは持たないだろうと、少し見下すようにしていることも
また同じ真実なのだ

この醜悪な考えを持つのは果たして私だけなのだろうか
そんなことはないだろう

もし、そこに、曲がりくねった私と似た思考の持ち主がいるなら
一つ言っておこう

自分を嫌ってはならない
どんなに邪まなことを考えたとしても
それを口に出さない、行動に移さないなら、
私たちは決して、嫌われ、虐げられるような人種ではない
愛すべき賢者だ

だが、その思考を他者への攻撃に使うのであれば

己を恥じて口を縫い付けろ

どうか我が同胞よ
道から落ちるな
落ちかけているのなら、助けようもある
そこで必死に耐えて待て
どうか、どうか

最後まで落ちることはないように
 
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