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Blue Rose

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第三十話 幸せの影その一

                 第三十話  幸せの影
 朝食と洗濯を終えてだった、優花は姉に問うた。優子の服も外出用のものになっている。
「じゃあ今から」
「今日もね」
「長崎の街の観光だね」
「そうしましょうね」
「今日は坂道を沢山歩くと思うけれど」
「大変じゃないかっていうのね」
「私もね」
 優花にしてもというのだ。
「大変だし」
「私は大丈夫よ、朝もね」
「坂道のところ走ったの」
「ええ、気持ちよくね」
 にこりと笑ってだ、優子は優花に話した。
「だからね」
「坂道も大丈夫なのね」
「気にしないでね」
 妹に笑顔のまま言う。
「それじゃあ今からね」
「ええ、街に出て」
「観光をしましょう」
「それじゃあね」
 こうしたことを話してだった、二人はこの日も長崎の街に出た。そのうえで昨日巡っていなかった場所を巡ったが。
 優子は長崎の街を見ながらだ、共にいる優花にこう言った。
「お昼は今日もね」
「中華街?」
「そこでちゃんぽんを食べない?」
「本当に長崎ちゃんぽん好きなのね」
「何か久し振りに食べたらね」
「病みつきになったの」
「どうもね」
 妹に少し笑って返した。
「そうなったわ」
「じゃあ」
「ええ、またね」
「中華街で食べるのね」
「そうしたいわ」
 こう妹に答えた。
「今日もね」
「姉さんちゃんぽんそんなに好きなんだ」
「そうよ、ただね」
「ただ?」
「久し振りに食べたら癖になったの」
 優花にこうも答えた。
「昨日ね」
「長崎でちゃんぽんを」
「やっぱり違うのよ」
「他のところのちゃんぽんと」
「味がね、それでね」
「また食べたいのね」
「そうなの」
 部屋を出てだ、優子と共に歩きつつ話した。
「それで提案したけれど」
「じゃあそうする?」
「ええ、それじゃあね」
「お昼はちゃんぽんね、今日も」
「そうね、ただ」
「ただって?」
「あのちゃんぽんなら私も作られるわよ」
 優花は料理が得意だ、それでというのだ。
「普通にね」
「そうなの」
「ええ、だったら夜も作るけれど」
「それはいいわ」
「いいの」
「夜は夜で他のもの食べたいし」
 そう思っているからこそというのだ、こう妹に話した。 
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