ウィッチ=クラッシュ!
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11部分:第十話
第十話
第十話 コンサートに向けて
見事当選したクラウン。コンサートに向けての練習等を開始する。
「まずは、と」
華奈子と美奈子である。
「新曲作る?」
「新曲!?」
「そっ、コンサートの為にね」
提案してきたのは華奈子であった。
「やっぱりはじめてのコンサートだしさ。ここはビシッと決めて」
「新曲でか」
「どうかしら、悪くないと思うけれど」
「まあね」
美奈子はまずはそれに頷いた。
「確かにいいわ」
「そうよね、それじゃあ」
「けど待って」
だが美奈子はここで華奈子を制止した。
「何!?」
「確かに新曲はいいわ」
「でしょ!?だから」
「問題は誰がするのかよ」
美奈子は言う。
「誰がって?」
「あのね、華奈子」
その言葉に呆れながら返す。
「今作曲してるのは梨花ちゃんと美樹ちゃん、そして春奈ちゃんと赤音ちゃんが時々よね」
「うん」
そちらは楽器組が担当しているのである。
「で、作詞は私達よね」
「そうよね」
バラード系は美奈子、ポップス系は華奈子となっている。そこいらの役割分担も行っているのである。六人共作詞、或いは作曲が可能なのがクラウンの特色である。
「今四人練習で必死よ」
「そっか」
「それに私達も。作詞作曲の時間は今はないわよ」
「ううん」
そう言われて流石の華奈子も考え込む。
「難しいかな、やっぱり」
「無理って言った方がいいわね」
美奈子の意見はさらにシビアだった。
「華奈子の気持ちもわかるけど今は新曲は無理よ」
「そっかあ」
「そうよ、だから別の曲にしましょう」
「別の曲ねえ」
「何がいいかしら」
「ううん」
そう言われてまた考え込む。どちらにしろ何を歌うのかは大きな問題なのだ。
「何がいいかしら」
華奈子は美奈子に問う。
「そうねえ」
だが美奈子も考えが纏まらない。二人の新たな悩みであった。
第十話 完
2006・9・9
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