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『残骸』

作者:零那
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『いいわけ』



大丈夫、なにも自暴自棄になってるわけじゃない。
これは一種の病気で、悪い癖なんだ。
何も問題じゃない。

考えなきゃ成らないことは山積みで、何ひとつ解決できていない。
打開策も思い浮かばない。
ただひとつ言えるのは、しょうがない事は『妥協』して納得するしか無いってこと。

いつまでも『納得』を求めても駄目だって事はよく解った。
夢を語ってた頃が懐かしい。
馬鹿みたいに裏切られるのに、馬鹿みたいに憧れた。
立派な大人になりたかった。

大袈裟だって皆言うけど、誰にだって純粋無垢な瞬間は在ったんでしょ?
僕は、皆より遥か遅く、そんな瞬間が一瞬だけ訪れたってだけ。

醜く腐った大人や社会を見過ぎた。
知り過ぎたってだけなんだ。
だからもうやっぱり純粋無垢でなんて、一瞬たりとも居られないけどね。

大丈夫、納得出来ない事なんて在って当たり前。
そんな事ばかりでも自暴自棄なんかじゃない。
大丈夫、ちゃんと解ってるから...。

とりあえず打開策をひとつだけ考えよう...。


 
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