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勇者指令ダグオンA's

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第三十六話 異次元の敵


異世界の狭間にて

不気味な影が力達の住む世界を見つめていた。

『へぇ~・・・南力か~・・・こいつが一番ウザったそうだな~早めに駆除しておくか』

凄まじいエネルギーの波動と共に不気味な声の主がミッドチルダへと舞い降りた。



第三十六話 異次元の敵



ある日の海鳴の南家にて・・・

「力君じゃーん!」

はやてが嬉しそうに力に招待状を見せつけた。

その内容を読んでみる力。

「何々・・・この度はご応募ありがとうございます。ミッドタワー完成記念パーティの当選おめでとうございます・・・同伴者歓迎・・・ただし正装」

「来週なんやけど力君一緒に行かへん!」

すると力は・・・

「いや俺こういう所は向いていない」

誰が見ても正装行事に絶対に向いていない力。

するとはやては

「超豪華バイキング付だって~」

「行く行く!絶対に行く!!」

バイキングに釣られて返事してしまう力だった。

一週間後ミッドチルダにて

グーグー!!グウウウウウウウ!!!

凄まじい腹の虫と共に正装姿(征西学園の制服)の力。

その理由は・・・

「・・・この男はよく7日も水だけで生きて来れたな」

かなり呆れ顔のコート姿のはやて。そう力はこの日の為に7日間食事をしなかったのだ。

「全てこの日の為だ!!今日は思い切り食べるぞ!!」

とてもじゃないが意地汚い力ちゃん。

そして何やかんやでミッドタワーに到着し千階の展望台に到着するや否やパーティ会場となっており超豪華なバイキングが並んでいた。

受付を済ませるとコート脱いで見事なドレスを力に披露するはやて・・・だが・・・

「(ぐぅぐぅ!!)腹減ったあああ!バイキングはまだかああああ!!」

この男の場合花より団子のようでありご馳走の方が大事なようだ。

それを見たはやては呆れ顔で・・・

「まぁ・・・想像はついたわ・・・」

するとミッドタワーの偉い人が現れ完成の演説が始まった。

演説よりも早くバイキングが食べたい力。するとはやてが何かに気付いた。

「何やあれ?」

展望エリアなので外を見ると何やら接近する影が・・・

「皆さん!伏せてください!!」

真っ直ぐ向かってきた影は強化されている窓ガラスをぶち破り何かの機械を投げこんだ。

すると機械が展開し強力なAMFが形成され会場に来ていた人たちの動きが封じされてしまった。

「なんや・・・このAMF・・・めっちゃきついわ」

はやてほどの魔力があっても動きを封じられてしまうAMF・・・通常の人達ならば一溜りも無い。

「何ごとだ!?」

魔力的な要素を一切持っていない力は唯一自由に動き回ることができる。

すると影は力に向かった。

「へえ・・テメエが次元世界で一番ウザったい勇者か」

「何者だ?・・・貴様」

すると男・・・沙華堂牙儖は・・・

「ああ~ここにいる諸君悪いけど~ウザったいから死んでね~」

牙儖は懐からビームガンを抜き力に向かって撃ってきた。

だが

「ふん!」

牙儖が撃つ前に力が持っていたお皿を投げて牙儖の狙いを外し誤射に終わった。

「・・・何もんだお前」

「へぇ~・・・お前が一番ウザったい勇者か・・・ま!その力も俺の転生特典で奪えちゃうけどね~バイオネットの総帥のこの俺様がな」

相手が何者でどういう能力かを悟り・・・その能力を聞いた力は・・・

「お前さ・・・悪党としてのプライドはそれでいいの?」

「は?」

思わぬ力の言葉に目を丸くする牙儖。

「だってさ・・・その能力、大体雑魚い奴の能力じゃねえか?」

「ああ~よくおるな~他人の力失った瞬間途端に何も出来なくなる奴・・・ウザったい能力の小物レベルじゃん」

「んで奪っていった能力が強いから天狗になってんだけど・・・実は能力以上の力を出せていない事に気付かないんだよね・・・」

「デカイ口叩いて相手を小ばかにしてるけど・・・それで自分の小物ぶりをひけらかしてるなんてピエロやピエロ」

といって散々牙儖のことを罵倒する力とはやて。

当然のことながら牙儖は・・・

「この屑野郎が!!」

力の態度に激怒した牙儖はビームガンを容赦無く放った。

「ぐ!!うわあああああああああああ!!!」

ビームが5発力の身体をぶち抜くと力は大きく吹き飛び、牙儖のあけた穴から外に放り出され、真っ逆さまに落ちて行った。

「あんたあああああ!!」

力が吹き飛ばされたことに激怒したはやてが牙儖に詰め寄る。

「ああん?テメエの男殺した事におこ「下歩いてる人間に当たったらどうすんじゃ!!」なに!?」

千階から落ちた力の事よりも巻き添えになる人のこと心配するはやてに思わず唖然となる牙儖。

「こういう時は巻き添え食らった人の方がエライ事になるんや!!」

「お前・・・落ちた人間のことは心配しないのか?」

「心配しなくてもあの男はあの程度のかすり傷では死なん・・・身体は超人やし生命力ゴキブリ以上やからな」

力の事など微塵も心配していないはやて。この時牙儖は力が次元世界で一番ウザったい勇者である理由が何となくわかった気がするのだった。

そしてはやてはある事に気付いた。

(あの馬鹿ダグコマンダー落していきおった)

力のダグコマンダーが落ちている事に気付いたのだった。どうも外へ吹き飛ばされた衝撃で外れてしまったらしい。

唖然としている牙儖を無視し、はやては黙って力のダグコマンダーを回収するのだった。

すると牙儖ははやてを見つめ・・・

「奴が生きてるって言うなら奴の目の前で弄んでやろうか?」

「うわ・・・お決まりのセリフやな」

といってはやては牙儖の某部分に目がいくと・・・

「そんなポークビッツのビー玉で?うわ~やっぱり小物ほどデカイ口叩いて己の小ささをひけらかすわ・・・」

超冷たいはやての言葉に更に怒る牙儖。

「テメ!」

「ガタガタ抜かしてへんでサシで力君と勝負してみい・・・あんた程度のザコ。力君なら楽勝で勝てるわ」

「い・・・いいぜやってやるよ!あのクズをぶっ殺した後テメエに地獄の苦しみを与えてやるよ」

「うるさいわビー玉に用無いわ」

「!!!!!!!!!!」

はやてに怒りまくる牙儖は冷静さを欠き始めた・・・人を怒らせることにかけては右に出る者はいない八神組の術中に完全にはまるのであった。

一方

「ふ~今日は忙しいな~」

暢気に地下鉄で講演場所に向かうユーノ・スクライアさんが電車から降りると・・・

ズッドーン

地下鉄を貫通しユーノの目の前に落ちてくる力の姿が・・・

「ななな!何!?力!?」

・・・この話の中では珍しく力に敵意を持っていないユーノさん。

すると力はムクリと起き上がり天井を見上げた。

さっき叩き落とされたミッドタワーを見上げると何かを思いそのまま立ち上がり改札に向かった。

「ちょっと力大丈夫なの!?」

流石のユーノも力の状態を見て慌てたのか心配するが力は・・・

「かすり傷だ・・・」

「身体に風穴空いてるけど・・・」

「・・・風通し良くしてるの」

「あ・・・そ・・・・」

既に力に何が起ころうが驚かなくなってしまったユーノ。

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

力は巨大なタンコブを作り身体からも流血している力はただ黙ってミッドタワーを見上げた。そう・・・こういう時の力は決まって・・・

「・・・ぶっ殺す・・・」

怒るのだった。

その頃ダグベースでは・・・

「「「「わいわいがやがや」」」」

力とはやてが大変な目に合っているというのに暢気にしている八神組の方々。

「昼飯どうする?」

と電話の前の飛鳥に・・・

「蕎麦」

と北斗。

「カレー」

とサイモン。

「ラーメン!」

と紫。

といった具合に注文をとろうとする飛鳥だが先に飛鳥のダグコマンダーが鳴った。

「はいあたし。ん?力?はやての付き人はどうだ?」

と様子を伺う飛鳥すると・・・

「・・・あぁそれ?・・・なんかバイオネットの沙華堂牙儖ってやつが殴り込んできやがった」

力の様子に何かを察した飛鳥。

「ありゃ~そんな愚かな奴が居たとはね・・・けど・・・あんた・・・ブチ切れてるだろ・・・様子でわかる・・・はやてが絡んでるだろ・・・あたしがすぐに行くから待ってろ」

「・・・時間がない・・・それに・・・悪いのはあいつだ」

「お前は勇者ダグオンだろ・・・いいか・・・あたしが行くまで絶対に手を出すな・・・あたしはあんたの何だ?」

「・・・相棒」

「だろ?・・・死んでも協力してやるからあたしが行くまで絶対に馬鹿だけはやるな!!」

「俺に馬鹿やらせようとしたのはあいつだ・・・」

そう言って通信を切る力。

飛鳥はすぐに仲間達に危機を知らせると・・・

「大変だ力達が襲われた!」

「「「ええええ!?うっそおおお!?」」」

仰天する3馬鹿達

2秒後

「で?昼飯どうする?」

「かつ丼でしょ」

「親子丼」

「牛丼」

己の昼飯の事を心配する3馬鹿。

この人たちにとって力とはやてが襲われた等と言うのは2秒くらいの衝撃でしかないらしい。

・・・薄情な人たちである。

というより力は毎度毎度恨みを買ってきては誰かしらから襲撃されている為襲撃され慣れたのだろうが・・・

「・・・あんたらそれでいいのか?」

管理局的には問題児の飛鳥だが八神組的には常識人な飛鳥のツッコミに・・・

「だってウチの大将に喧嘩売るような愚かな奴ナスカ以外にいるか?」

そう言って腕組むサイモン。

「・・・ウチのゴキブリの事殺せた奴なんて居たか?」

超冷たい視線の北斗。

「次元世界最強の生物と次元世界最悪の悪魔だしね~」

付き合い浅いが楽観的な紫。

「確かにな・・・だがあたしは行く・・・あいつははやてが絡むと何処までも突っ走る馬鹿だからな」

そう言って準備する飛鳥はウィザーエヴォーラに乗り込み・・・

「それに一週間絶食のあいつは最高に機嫌が悪い」

そう指摘考察を言って援護に行くのだった。





ところ変わってダグベース・シャマル先生の自室

「ふう~平和ね~」

ダグベースで暢気に紅茶飲んでいるシャマル先生。

すると

ビービー!!

警報が鳴った。

「あら~愚かにも誰か着たみたいね~」

楓特製の超凶悪な警備システムが起動し侵入者を徹底的に撃退しようとする。

一切の容赦なく侵入者に対しビームキャノンが発射された。

だが侵入者も頑張っているのかギブアップせずシャマル先生の部屋に向かう。

そして何やかんやでシャマル先生の前に現れたのは少年だった。

「あら~随分とらしくない侵入者ね~」

「ぜぇ・・・ぜぇ・・・何なんですかこの基地・・・」

侵入者・獅童燐がシャマル先生の部屋に一歩踏み入れた瞬間。

「え?」

360度の全方位からビームキャノンが現れゼロ距離で突き付けられる燐。

「ウチのメカニック用心深くて」

「いや!用心深いってレベルを超えているような気が・・・て!そんな場合じゃなくて南力さんが狙われてるんです」

力の危機を伝えにわざわざ来てくれたらしい燐。

すると

「あ~そう?わざわざ知らせに来てくれてありがとうね~まあお煎餅でもどう?」

力が何者かに襲われていると知ったのにまるで気にした様子の無いシャマル先生。

「・・・あの・・・それだけですか?」

「ああ別にいつもの事だし~どうせまた誰かから恨み買って来たんでしょ」

唖然とする燐に対し飄々とするシャマル先生。

そして燐は心の底から思った。

(何で会う人会う人こういう反応ばかりなんだろう!?)

実はここに来るまでに燐は様々な人に力の危機を知らせたのだが・・・

南家弟・新次郎と妹・ことはの場合

「「えええ!?うっそおおおおおお!?」」

人並みの反応を示した後二人は祈った。

その内容とは・・・

「神様!!兄ちゃんはいいですからどうかはやて姉ちゃんをお守りください!」

「私も!ウチのお兄ちゃんはどうでもいいですから、はやてお姉ちゃんは守ってください!!」

兄妹そろって力の事はどうでも良いらしい。

シグナムとヴィータの場合

「え?力が危機だと?・・・ああ大した問題ではない」

「そのまま死んでくれればせいせいするし」

あまりにも雑な扱いの二名。

なのはとフェイトの場合

「何!?あの悪魔が誰かに狙われてるって!?冗談じゃないの!!あの悪魔を殺すのは私なの!!」

「うん!!あの悪魔は私が真っ二つにしてやるんだから!!」

力に明確な殺意を現す人達。周囲に力死ねと書かれた紙やらボコボコにされた力型のサンドバッグがあった。充満している執念のような物はスルーする燐。

(この人・・・なんでこんな扱いなんだろう・・・)

力に対して若干同情する燐。

トドメにシャマル先生が・・・

「力君が死んだら~優しく~丁寧に~舐めるように~解剖してあげる~」

普通のシャマル先生なら凄くセクシーに聞こえるであろうが・・・このシャマル先生が言うとただの嫌がらせにしか聞こえないのはこの話の特徴であろう。

するとシャマル先生の部屋のモニターが開き八神組の良心であるチームアルフェリスの姿が・・・

『そんな事一々悩まなくたっていいぞ?』

「え?」

『生きてる奴が勝つ・・・それがあいつだ・・・』

ビルガーの言葉を受けて何のこっちゃの燐。




戻ってミッドタワー・・・

最高に機嫌の悪くなった力は早速エントランスに入ると待ち構えていたのは大量のロボット軍団だった。

そのロボット軍団を操作している科学者・・・ドクターウェストの姿があった。

「いや~『ただの人間くん』君の平凡な能力じゃこの程度の物で充分だろうね~」

そう言ってロボットを操作して力に襲い掛からせると力はダグコマンダーを起動させようとするが落してしまった事に気づき肉弾戦を試みた。

「やろ!」

だが所詮は人間とロボット・・・普通にやれば力が圧倒的に不利であり力はロボットたちに力は苦戦した。

そんな状況が滑稽だったのかドクターウェストは・・・

「ただの人間じゃそれが限界だね~まあ君の彼女は牙儖の玩具にされるだけだから安心して死んでね~」

あまりにもナメたドクターウェストの言葉に・・・

「・・・・・ぶっ殺す・・・・」

力はブチ切れ普段抑えている自身の闘争本能を解放した。

すると鈍い音と共に素手で粉砕されるロボットたちが・・・

その姿にドクターウェストは次々とロボットを殴り壊す力の姿に・・・

「ば・・・化け物だ・・・強化も改造も無しに私の作ったロボットを倒した者など居なかった!!」

どうも基が強い人間に当たったことが無いのか、ドクターウェストが力の超人的な身体能力を分析してみるが・・・

ボカン!!

「!?!?!?!?!?!?!?」

力の身体能力をコンピューターで分析した結果爆発してしまったのだった。

「な!何なんだあいつは!!本当に人間か!?」

「!!」

ドクターウェストが混乱の最中・・・力の姿が!


数分後

「あっちゃ~・・・」

駆け付けた飛鳥があたりを見回すと粉々になったロボットを目の当たりにすると力によってボコボコにされたドクターウェストの姿が・・・

「うわ・・・こいつ歯全部ない」

構内をグシャグシャにされたドクターウェストを放っておき力を探すと力は・・・

「ぐびぐびぐび」

自販機でジュースを買ってがぶ飲みしていた・・・しかも全身血塗れで・・・

「力大丈夫か?」

「別に・・・俺の血じゃないし・・・それに・・・久しぶりに本気出したから疲れた」

対して心配していない飛鳥だが力もばて気味で応えると・・・

「うがあああああああああ!!!」

ドクターウェストがいきり立ち力ではなく飛鳥に襲い掛かった。

そして飛鳥の股間を蹴り上げようとすると飛鳥はそれを受け止めた・・・

そして・・・

「そこは男の急所じゃ!!!」

といってドクターウェストの大切なところを

・・・鋼鉄を砕き

・・・並居る強敵を倒し

・・・八神組一の脚力を誇る

飛鳥の蹴りが貫いた。

「ノオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!」

凄まじい叫びを上げるドクターウェストはそのまま地面に沈むのであった。

「タマ潰してねえだろうな・・・」

「使うことないでしょ」

そんなこんなで力と飛鳥が上に行こうとすると残っていたロボット軍団が集まりだした。

「よろしく」

「あいよ~」

そう言ってロボット軍団は飛鳥に任せ力は上に行くのであった。

その後何やかんやで戻ってきた力は牙儖と対峙した。

「待たせたな・・・雑魚野郎」

「・・・テメ・・・その減らず口今に塞いでやるぜ!!」

牙儖は力にビームガンを向け意気揚々としゃべりだした。それは力をただの人間の雑魚だという認識だからであろう。

「ヒャヒャヒャヒャ!!そうだな~最後に言うことを聞いてやってもいいぜ?(ば~か誰が聞いてやるかよ~こいつの願いを聞くだけ聞いてそのまま殺してやるよ~絶望の中でな~)」

すると力は・・・

「そうか・・・じゃ最後に一つ・・・」

「なんだ!?(女でも抱きたかったか?)」

「腹ペコなの!バイキングを腹いっぱい食わせてええ!!」

あまりにも小さな願い過ぎて唖然とする牙儖。

「(何なんだこの男は!?死ぬ前の最後の願いがバイキング食べるだけかよ!!!)・・・却下」

「酷い!血も涙も無い奴!!」

こんなチャチな行為で血も涙も無い奴の称号を得た牙儖。

はっきり言って不名誉な称号の得かたである。

「この野郎!!」

余程力にイラついたのか力の頭にレーザーガンを放つ牙儖。

レーザーは力の額に直撃し力はその場で倒れてしまった。

その場にいた誰もが力は死んだと思ったのだが・・・

「とう!!!」

起き上がった力は牙儖に跳び蹴りを浴びせはやて達から距離を置かせた。

やっと一対一で戦える力が構えると牙儖がパニックを起こしていた。

「てめえ!頭ぶち抜いたはずなのに」

「へ!どうやらレーザーより俺の頭蓋骨の方が硬かったようだな!!」

そう言ってデコが焦げただけで済んだ力。

やはりこの男生命力だけは異常に高いらしい。

「ふん!あんたが進化する身体なら・・・力君は悪環境から這い上がってきた身体や!!人間な・・・悪環境から這い上がってくると滅茶苦茶強いんやで・・・わかったか!このビー玉!!」

「テメ!!」

すっかり牙儖の愛称がビー玉になったはやて。

するとダグベースの燐が・・・

「こ・・・この人一体何なんですか・・・」

力の超人的能力に唖然としている。

するとシャマル先生が・・・

「力君もね・・・昔は普通の人間だったのよ・・・けど・・・はやてちゃんの鉄拳によって粉々にされちゃったの・・・力君の身体は、はやてちゃんの鉄拳に対抗するべく強固となって再生したけど再びはやてちゃんの鉄拳によって砕かれた・・・力君の身体はさらに強固となって再生をしたけど、はやてちゃんの鉄拳で完膚なきまでに破壊され普通の人間なら再起不能のレベルになったけど・・・火の鳥のように力君の身体は再生を果たし続けた・・・悪環境から這い上がってきた身体だから相当強いのよ・・・」

力の超人化の工程を聞いて唖然とする燐・・・超人通り越してクリーチャーではないかと思い始めたのだった。

するとシャマル先生は・・・

「まぁ~力君の場合脳みそがちっちゃいから空洞の部分でセーフだったんでしょ~」

力の脳みそのレントゲン写真を見て唖然とする燐だった。

「この人本当に脳みそがちっちゃい・・・」

ピンポン玉くらいしかない力の脳みそに唖然とする燐だった。



「うおりゃあああああああああああああ!!」

力が牙儖に跳びかかり蹴りを入れ牙儖の顔面をぶん殴ろうとするが・・・

「ぐ!!」

力の攻撃のタイミングを見計らい力の腹をナイフで刺す牙儖。これで力は苦しんで死ぬと確信し不気味な笑みを浮かべるが・・・

「!!」

「ぐふ!!」

刺されながらも牙儖に殴り返す力。そのまま吹っ飛ばされた牙儖に掴みかかると左右のコンビネーションで殴りつけた。

一方牙儖は内心驚きを隠せない、撃たれても刺されても絶命しない力の事が・・・

「おっかしいな~俺お前の事を何回も殺しているはずなのに~何で生きてるかな~え?」

「へ・・・何にもわかってないようだな・・・お坊ちゃんよぉ・・・」

「!?お坊ちゃん!?」

始めて相手に見下されたのか怒りを露わにする牙儖。

「特典だなんだって偉そうに威張ってるけど・・・運だけで他人からの力に使われてるだけじゃねえか・・・ダッセェ・・・自分の力に昇華出来てない上に自分の力じゃ何も出来ねえお子ちゃまじゃねえか?」

「テメ!!」

「あら?図星だったかな?お坊ちゃんよ?バイオネットの総帥とか威張っておきながらやってる事がコソ泥レベルが・・・」

「いや・・・野望なんて童貞の妄想レベルやで」

力とはやての挑発に怒り狂う牙儖は・・・

「調子に乗ってんじゃねえぞ!!このゴキブリ!!!」

その時だった。

「ラグナロク流星拳!!」

「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!」

1秒間に300発以上のラグナロクを乗せた拳が牙儖の急所に正確にヒットし悶絶する牙儖。

「そいつをゴキブリ呼ばわりしてええのはウチだけや!!」

他の局員たちがAMFで意識を失う中、邪神モードを発動させたのか超強力AMFを跳ね返し牙儖に攻撃するはやて。

「このメス豚あああああああ!!「ラグナロク・ザ・レインボー!!!」うぎゃあああああああああ!!」

悶絶しながらも悪態をつく牙儖。

「誰がメス豚じゃボケえええ!!」

牙儖の悪態に、はやての通常の七億倍の破壊力をもった虹色のラグナロクを乗せた拳が放たれた。

「く!調子こいてんじゃねえぞ!!俺が!!俺様が一番強いんだよ!!アダプト!!」

牙儖が叫んだと同時に牙儖の額に金属が輝き背後から生体装甲が現れたと同時にそれを纏った。

「どうだ!?俺様のカッコイイ!ガイバーがなぁぁあああ!!」

グレーの装甲に包まれた牙儖に力は・・・

「・・・コソ泥が・・・自分だけ変身しやがって!!」

するとはやてが・・・

「アホか!あんたも出来るやろうが!!」

そう言って力の落していったダグコマンダーを渡すはやて。

「いっけね!すっかり忘れてた・・・んじゃ相手になってやるよ!!」

ダグコマンダーを左腕に装着した力は・・・

「トライダグオン!!」

力がダグコマンダーを起動させると力の身体に水色のダグテクターが装着されフルフェイスのマスクが装着される。

「ブレイブリキ!!」

ダグテクターを装着した力と対峙する牙儖。

「へ!なんだそれ?ただの強化服じゃねえか!俺様のガイバーで捻り潰してやるぜ!」

「何が俺様のガイバーだよ・・・ただの他人のパクリじゃねえか・・・テメエみていな雑魚がガイバー着たってたかが知れてる・・・所詮スペック止まりだろ」

「な!テメエ・・・どうやら死にてえらしいな・・・良い・・・殺してやるよ!!」

牙儖が力に高周波ブレードで襲い掛かるが力もブレイブクローを展開し牙儖のそれを受け止めた。

「な!」

「あのさ・・・テメエはガイバー使ったってダセええんだよ!!」

力の鉄拳を受け止める牙儖だが・・・

「調子に乗ってんじゃねえぞ!!」

ガイバーの最大武器『メガスマッシャー』を放つ牙儖・・・だが・・・

「へ・・・」

あっさり避けてしまう力。その事に驚く牙儖だが・・・

「他人の力なんてな・・・その人が使うから強いんだよ・・・テメエごときが使ったって雑魚と変わらねえんだよ!!」

「何だと!!!」

牙儖が怒るその時・・・

「ブレイブライオアタァァァック!!」

力がライオン形態に変形し牙儖向かって体当たりした。大きく吹き飛ばされる牙儖はそのまま力の追撃を受けた。

「どうしたビー玉!!この程度でおねんねじゃねえだろう?」

「てめえ調子に乗りやがって・・・ファイヤージェット!!」

外に飛び出し怒りと共に牙儖が呼び出したのは何とファイヤージェットだった。そして牙儖は一体化しその姿を現した。

「チェンジ!ファイバード!ってな!!!」

「・・・・・・・・・・」

ミッドタワーの前に降り立った牙儖が仲間の勇者・・・ファイバードになった事に驚きを隠せない力。

すると牙儖は飄々と答えた。

『ああ!?これ?かっこいいだろ~あいつの世界から奪ってやったんだぜ~!?世界を潰してな!』

牙儖の言葉に力は・・・

「・・・宇宙警備隊の人達はどうした?」

「ああ!?あいつ等なら皆殺しにしてやったぜ!!イヤアアアアアアハアアアアア!!悲鳴が最高だったなアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

余りにもイカれた発言の牙儖に力は・・・

「何て・・・むごい事を・・・」

「ああ~ん!?よく聞こえねえなぁ~?」

「・・・黙れ外道ぉぉ・・・」

牙儖の言葉を受けた力の怒りが爆発した。その表情は正真正銘の悪魔の如く・・・

「おお~怖え~?」

「・・・お前が今まで無事でいられたのは俺がお前の事を知らなかったからだ」

あくまでも挑発を続ける牙儖に力の怒りはとっくに頂点を振り切っている。

そして

勇者でも・・・悪魔でもなく・・・ただ悪を倒す為だけの『鬼』と化した

「ブレイブエラゴ!!」

力の叫びと同時に登場するブレイブエラゴ。力・・・そしてはやてが搭乗し・・・

「融合合体!!」

ブレイブエラゴが人型に変形すると力と一体化し瞳が淡い緑に光った。

『ダグ!ブレイブ!!』

バトルフィールドを外に移しダグブレイブとなった力は牙儖の搭乗するファイバードと対峙する。

『ヒャヒャヒャヒャ!!てめえファイバード相手に戦えるかな~勇者は仲間意識が強いからな』

明らかに挑発する牙儖にダグブレイブは応えた。

『・・・俺は相手が勇者だろうが悪党なら容赦しねえぞ』

『なに?』

違う答えに牙儖は驚く。

『お前みたいな蛆虫には俺みたいなハエタタキが必要なんだ!!』

ダグブレイブの言葉にはやては・・・

「おっしゃ!力君ぶちかましたれや!!」

『おっし!先手必勝!!』

『ヒャヒャヒャ!!かかってこいよ!雑魚君!!』

相手の挑発に怒りながらもダグブレイブは牙儖に跳びかかった。

『ブレイブバーン!!』

ダグブレイブの胸の宇宙警察機構の紋章から光弾が放たれるが牙儖にいとも簡単に防がれてしまった。

『だったらこれだ!ブレイブマグナム!!』

左腕からブレイブマグナムを抜くと牙儖に向かって構えた。

エネルギーが充填され牙儖に向かって放つが再び防がれてしまう。

『く!ダメか!』

『最強の俺様に勝とうなんてあめえんだよ!』

『この~!舐めんじゃねえ!!』

武器がダメなら得意の接近戦に持ち込むダグブレイブ。

ダグブレイブの鉄拳が牙儖に炸裂するが牙儖はバスターを放ちダグブレイブを付き離すとフレイムブレスターを召喚し武装合体を披露した。

『武装合体!ファイバードってな!!おらてめえもさっさと合体しろ』

牙儖の言葉に合体の意志が無いダグブレイブ。

その理由は・・・

『俺は・・・弱い者いじめはしない主義なんだ』

『何だとテメエ!』

『テメエごときにゃこれで対等だって言ってんだ!!ビー玉!!』

『てめえ!舐めんな!フレイムキャノン!!』

牙儖のフレイムキャノンの応酬に思わずブレイブマグナムを落してしまった。

すると追撃でフレイムソードを抜きダグブレイブを攻撃すると高笑いをし始めた。

『ヒャハハハハハハハハハ!どうだ!?火鳥勇太郎!テメエのお仲間をぶちのめしている感触はよ!』

ダグブレイブを攻撃しながら意気揚々としている牙儖に力は叫んだ。

『・・・どういう事だ?』

『俺の力は魂を封じ込めてるんだ!オメエを痛めつけている感触は中の火鳥勇太郎に伝わってるんだよ~』

悪びれもせず言う牙儖にダグブレイブは・・・

『ああそうかよ・・・』 

すると急に構えを解いたダグブレイブ。

「な!なんやどうした力君!?」

ダグブレイブの行動に驚くはやて。

それを見た牙儖は狂ったようにダグブレイブを攻撃した。無防備なダグブレイブを滅多打ちにする牙儖。

『ヒャアッヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!散々吠えた割には絶望したか!?まあいいや!丁度いいサンドバッグだぜ!!』

フレイムソードを構え攻撃する牙儖だがそれでも棒立ちになり攻撃を受け続けるダグブレイブ。

だが倒れず立ち上がった。

そして吠えた!

『火鳥さぁん・・・聞こえてるんだろ?感じているんだろ!?俺を攻撃しているのが・・・けどさ・・・心配するな♪・・・こんなとろい攻撃でくたばるほど俺は軟じゃないから』

『何言ってんだよテメエ!そんなもん効くかよ!』

ダグブレイブをぶっ飛ばす牙儖だが・・・立ち上がるダグブレイブ。

『ナメんじゃねえよ・・・火鳥さ~ん・・・聞こえてるんだろ~・・・なあ!!』

ダグブレイブの眼光に急に牙儖の動きが止まった。

『ぐ!てめ!火鳥勇太郎!』

『やっぱりな・・・火鳥さん・・・』

火鳥を信じたダグブレイブは立ち上がり構えた。

だが再び牙儖に主権を奪われ力に襲い掛かってきた。

『火鳥さん!』

(・・・ダメだダメなんだ!)

内なる火鳥の声を聴いた力は・・・

『・・・ダメだよ・・・ダメなもんか!・・・宇宙警備隊だろぉ・・・あんた勇者だろ!!!そんな奴にいい様にされるなよ・・・そんな奴打倒してみせろよ!!!!』

怯まず立ちあがるダグブレイブに牙儖は・・・

『何ごちゃごちゃ言ってんだこのゴミが!!』

あまりのウザさに牙儖は力に止めを刺そうとするのだが・・・

『・・・俺は・・・太陽の勇者ファイバードと・・・火鳥勇太郎と話してんだよ!!・・・てめえなんざ御呼びじゃねえんだよ・・・自分じゃ何もできねえガキは・・・玩具抱えて引っ込んでろ!!!』

立ちあがるダグブレイブの鉄拳が牙儖に突き刺さり地面に沈めた。

『立てよ!ビー玉!転生特典とかで粋がるしか脳がねえのか!!』

『何だと!』

ダグブレイブの罵声に怒る牙儖だがダグブレイブは止めない、

『んじゃその何とかソードって技打ってみろよ・・・受けてやるからよ』

『はぁ!?てめ!頭おかしいんじゃねえか!?』

『・・・怖いのか?『何?』んじゃほら・・・目瞑ってやっからよ・・・おら来いよ!!!』

『てめえええええええええええええええええええええええええええええええええ!!』

瞳の光が消え本当に目を瞑っている事に完全にぶち切れた牙儖はフレイムソードを構えた。

『フレイムソード!チャージアップ!!』

炎の纏ったその剣を構えた牙儖は目を瞑ったダグブレイブに突進しその剣を振り下ろした。

『!!』

牙儖の剣をまともに受けるダグブレイブ。

勝利を確信した牙儖・・・

だが

『やっぱりな』

それでも倒れない斬撃の跡がくっきりと残ったダグブレイブ。

『火鳥さんの剣に比べたら・・・テメエの剣なんて・・・ぬるいぜ』

ダグブレイブの姿に段々精神が砕かれ始める牙儖だが・・・

『こんなもんじゃねえぞビー玉!!』

『テメエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!』

ダグブレイブのマウントポジションを取る牙儖はそのままフレイムソードを突き刺そうとしたその時。

ダグブレイブは右腕に装着されていたもう一丁のブレイブマグナムを抜き牙儖のマスクをぶち抜き口にねじ込んだ。

『へめ!(テメ!)』

『美味いぞ・・・食え!!』

引き金を引き牙儖にブレイブマグナムを放つダグブレイブ。予想だにしていなかった攻撃にパニックに陥る牙儖は思わず離れてしまう。

『ぶげはぼげは!!(なんだこいつ!!こんな攻撃する奴いるのかよ)』

予備知識の範囲外の事で思考を整えようとする牙儖・・・だが・・・

『どりゃあああああああああああああああああああああああ!!』

『いっけ!力君!!』

はやても自身の魔力をダグブレイブに送り込み渾身の鉄拳が牙儖の身体を貫いた。そして牙儖の瞳の光が消え人間の姿に戻ると力も融合合体を解き牙儖に歩み寄った。

「け・・・油断したぜ・・・ま・・・運が良かっただけだしな~」

色々な不確定要素の結果だと主張する牙儖だが力は・・・

「当然の結果だ」

「なに!?」

「お前の目を見た時からわかりきってた・・・『ああ・・・こいつには楽勝で勝てる』ってな・・・お前のように死んだ目をした奴はな・・・生きてる欠片も無い・・・ガキみたいなつまんねえ奴の目・・・」

「テメ!」

牙儖が立ち上がろうとした時力はダグコマンダーを外し牙儖の額に押し当てた。牙儖の額には宇宙警察機構のエンブレムの跡がくっきりと残った。

「・・・南力だ」

「何!?」

「俺の名は南力だ・・・オメエが忘れねえように見えるところにメモしておいた・・・勇者をコケにしたお前を俺は逃がさないし奪った勇者の力も必ず解放してやる・・・何度生き返ろうが関係ねえ・・・お前が何処にいようが俺がお前の前に必ず現れる・・・何度だろうが・・・ぶっ殺す」

挑戦状を叩き付け牙儖を蹴り飛ばす力。

「良いぜ南力!!俺もテメエのようなナメた奴容赦しねえ!!俺がテメエを返り討ちにしてやるよ!!テメエの力もいただきだ!ヒャハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

不気味な笑いと共に消滅する牙儖。

そして同時に精根が尽き力も倒れてしまった。

「力君!!」

「ああ・・・ああ・・・・・」

凄まじく弱っている力をはやては抱き起す。

「力君!?死なないで!!」

流石のはやても力の数々の傷を見ては危険な状態である事は間違えない。

「・・・は・・や・て」

「なんや!?力君何や!?」

必死に何かを言おうとする力を抱き起すはやて。

すると

「何か・・・食わせてぇ・・・」

凄まじい腹の虫と共にぶっ倒れてしまう力ちゃん。

するとはやては・・・

「腹減ってぶっ倒れただけかい!ちょっとでもこの男の命の心配をしたウチが馬鹿やったああああああああああああ!!!」

ムードがぶち壊されたのか絶叫するはやて。

この男傷よりも腹が減り過ぎてぶっ倒れてしまっただけらしい。

ダグベースでは・・・

「何なんですかあの人・・・」

モニターで力を見ていた燐は唖然としていた。あまりにも雑な扱いであったからであろう・・・がシャマル先生は・・・

「ちゃんと生きて帰って来たでしょ?」

「え?」

さっきまでのいい加減な態度が変わるシャマル先生に戸惑う燐。

「どんな事があっても・・・力君はちゃんと生きて帰って来る・・・それを皆信じてるから・・・生きてる奴が勝つんだっていうのが力君の信条だし」

「生きてる奴が・・・勝つ」

何かを悟った燐は翌日入院した力のお見舞いに行くのだが・・・

病室にて・・・

「はやて!もう一度金出して!バイキングに連れてって!」

「知るか!」

はやてに思いっきり泣きついている包帯で全身ミイラ状態の力。結局あの後ミッドタワーは半壊しパーティは中止になった為バイキングにありつけなかったので、はやてに強請る力ちゃん。

因みに力の怪我は複雑骨折多数・出血多量で致死量の1億倍の血を流し打撲は数え切れず

並の人間なら確実に死んでいるであろう。

そんな力をウザそうに蹴り飛ばすはやて。

「いてててて!!はやて!俺だって不死身じゃねえんだぞ!!」

はやての蹴りで悶絶する力ちゃん。

それを見ていた燐は・・・

「この人は自分の命より食べ物の方が大切なのかな・・・」

力の行動原理に唖然としてしまうのだった。

その隣では・・・

「・・・はぁ・・・たくこいつは・・・」

相棒に呆れながらもお見舞いで貰ったリンゴの皮を剥いている飛鳥だった。

だが同時にある事に気付いた。

「あのビー玉・・・人の特殊能力を奪うって言ってたな・・・あいつなんか特殊能力あったっけ?」

「そういえば・・・特に思いつかへん」

頭抱えて考え出す飛鳥とはやて。

ただ他人より体力と生命力が強いだけである。

そう・・・力の能力など大した能力では無いのであった。




一方バイオネットの本部では・・・

「あのくそガキぃぃぃぃぃぃ!!」

新たな肉体に宿った牙儖は力に復讐を誓うのだが・・・突然・・・

「毎度~全国どこでもお届けしまっす」

民間の宅配業者がバイオネットの本部に小包を届けに来た。

牙儖は小包を受け取り中を開けると・・・

中にはぎっしり詰められたビー玉が・・・

「あの餓鬼殺すうううううううううううううううう!!!」

こうして終始おちょくられた牙儖は力達に復讐を誓うのであった。





 
 

 
後書き
よう!俺と北斗とサイモンが管理局の訓練に呼ばれた。ええっと教官殿は・・・っておいおい!!あの歩く砲台かよ!!こりゃもたねえ!!
次回!勇者指令ダグオンA’s 白い魔王の恐怖
ちょっと待て撃つな!!
 
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