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『ユガミ』

作者:零那
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『鬼神』



今此の手を離すと
二度と手を繋げない
何故そう思うのか
そういう風に
擦り込まれたからか

自分勝手に思うもの
其れが社会や
大人に擦り込まれた
ものだったなら...

征服したり
服従したりって
そんな関係
違うって知ってる

其の歪な関係が
いつの間にか
当たり前になって
従うこと覚えて
逆らうこと
諦めたのかもって

信じるものや
大切なものが
いつまでも
消えないようにと
願ってれば叶う

そんなわけない
現実は残酷だから
あっけなく壊す
大切なものほど...

ばらばらになる
其れは曖昧なもの
なんかじゃなく
確かに大切なもの

真っ黒な塊が
胸の奥で蠢いてく
孵化する頃には
誰かの命が
消え逝くんだろう


 
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