| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

Blue Rose

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第二十二話 心と身体その六

「膿んで余計に酷くなるわ」
「それで心が歪むんですね」
「そうなるわ」
「だからですか」
「いい恋愛をすることよ」
「相手が男の子でも女の子でもですね」
「そうするべきよ」
 絶対にという言葉だった。
「それが心の財産になるから」
「僕の心にも」
「悪い恋愛は暴力と同じなのかしらね」
「人の心を傷付けるからですか」
「ええ、暴力を振るう人との恋愛は勿論ね」
 DV、それは言うまでもなくというのだ。
「駄目よ」
「悪い恋愛の最たるものですね」
「暴力を振るう人間は最低よ」
 言うまでもなくという言葉だった。
「それだけでね」
「そうした人とはですね」
「間違っても付き合っては駄目だし」
「好きになってもですね」
「いけないわ」
「いい人を好きになるべきですね」
「ダメンズって言葉があったけれど」
 とある漫画から生まれた言葉をだ、看護士は優花に話してそこからも話した。話す間にも掃除は進んでいて部屋はどんどん奇麗になっている。
「実際にね」
「そうした人はですね」
「いるのよ」 
「暴力を振るう人は」
「そのダメンズの中でも下の下以下ね」
 つまり最低だというのだ。
「色々なタイプのダメンズがいるけれどね」
「その中でもですね」
「本当に最低よ、私は幸いダメンズを好きになったことはないけれど」
「暴力を振るう人はそうした人達の中でも」
「絶対に駄目な人よ」
 なってもいけないしましてや好きになってもというのだ。
「いいわね」
「僕自身の為にもですか」
「そう、ただダメンズは色々なタイプがあって」
「暴力を振るう人以外にも」
「働かないで口と態度だけ図々しくて偉そうな人とかね」
「そういう人いますよね」
「自分には甘くて他人には厳しい人とかね」
 実際にこうしたタイプは人の世にいると嫌でも見る。
「いるでしょ」
「何処でもいますね」
「アーチスト気取っていて碌に活動もしない紐とかね」
「そうした人もいるんですね」
「とにかく本当に色々なタイプがいるのよ」
 一口にダメンズと言ってもというのだ。
「これがね」
「そしてそうした人達はね」
「好きにならない」
「これは男の子だけじゃなくてもね」
「女の子もですね」
 優花の場合は同性になる、女の子になった後では。
「そうした娘は好きになってはいけないんですね」
「恋愛感情はわからないけれどね」
「誰だ誰を好きになるのか」
「そう、わからないけれど」
「そうした人を好きになってしまうこともありますね」
「そうよ、けれど出来るだけね」
 そうした輩は好きになるなというのだ。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧