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ガールズ&パンツァー もう一人の転校生

作者:stk
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三回戦前夜

「今日から戦車道に入ることになったメンバーを紹介する。」
私のよく知る風紀委員である、そどこがそこにいた。
「今日から戦車道に参加することになった、園みどり子と風紀委員です。ヨロシクお願いします。」
「略してそどこだ。」
あらら、角谷先輩言っちゃった。
園先輩は、
「生徒会長、名前を略さないでください。」
「それから・・・」
園先輩から、無視ですか?と聞こえたが気のせいであろう。
「昨日付けでちゃんとした我が校の生徒となった九人だ。」
「国立白河女子高等学校から正式に転校してきました、大狩梨華と言います。ご存じの方もいると思いますが、大狩流の正当後継者です。去年はそこにいるみほに敗れ、三回戦敗退でした。」
「同じく国立白河女子高等学校から正式に転校してきました、木島さやねです。去年は白河女子高の一軍でフラッグ車の操縦士をしていました。」
「同じく国立白河女子高等学校から正式に転校してきました、中橋裕香です。去年は白河女子高の一軍でフラッグ車の通信手として働いていました。」
「高林絵里です。ヨロシクお願いします。去年は白河女子高の一軍でフラッグ車の砲手をしていました。」
「大上亜依です。去年は白河女子高の一軍のフラッグ車の装填手をしていました。今年一年、ヨロシクお願いします。」
白河女子高の一軍の自己紹介が終わると、
「梨華。やっぱり転校してきてたんだ。私のこと覚えてる?」
「西住流の正当後継者であるみほですね。今年はあのような真似はしないことです。それは西住流の戦い方ではなく、北九州流の戦いかたです。しほ様が悲しまれますよ。」
その言葉を聞きみほが暗くなると沙織が何かを言おうとしたが、それをはやが、
「何てこと言ってんだよ。梨華だってみほの判断は正しいと言っていたじゃないか。」
「試しただけだよ。でもハッキリ言うよ。迷いがあるなら戦車には乗るな。」
「みほ。梨華が言いたいのわね、しっかりと自分の気持ちを整理しろと言ってるんだよ。」
はやが一回一回捕捉説明をした。
「おーい、まだ残ってるんだぞ。はい次、自己紹介する。」
「白河女子高から来ました、牛目はやです。去年の大会では隊長補佐をしていました。そして梨華と同じく国際強化選手の一人です。」
多くの人が国際強化選手という単語に驚いた。
「おい、静かにしろ。次。」
「はい。山元みのりです。ヨロシクお願いします。」
「神下幸です。面倒事は嫌です。ヨロシク。」
「木島さいかです。朝が苦手です。ヨロシクお願いします。」
全員が挨拶を終えると、
「早速練習に入る。質問とかは練習の後にしろ。」

一方、プラウダ高校では、ダージリンが訪問していた。
「次は三回戦なのに余裕ですね。練習はしなくてよろしくて。」
「燃料が勿体ないわ。相手は聞いたことのない無名校よ。」
そんなカチューシャにダージリンは、
「でも隊長は家元よ、西住流の。」
「何でそんな大事なことを言ってないの。」
矛先はノンナに向けられた。
「何度も言いました。」
「妹の方ですけど。」
ダージリンの捕捉を聞きカチューシャが落ち着きを取り戻した。
「なんだ。妹の方か、ビックリさせないでよ。」
「でも、無名校をここまで引っ張って来たの。」
「そんな事をいいに来たの?」
「それだけではないわ。そこには国際強化選手になった選手が三人転校しているわ。その中には此処に一週間の留学に来た大狩流の方もね。」
それを聞いたカチューシャがいきなり立ち上がって、
「ノンナ、すぐに練習の準備をして。」
「練習はしないのでは?」
「何のんきなことを言ってるの、相手は西住流だけでなく、大狩流もいるのよ。しかもあのリカだよ。」
「私は帰った方がよろしいでしょうか。」
そんなことを言うダージリンを見てカチューシャが、
「そうね。ダージリン、良い情報をありがとね。行くわよノンナ。」
二人は慌ただしく部屋から出ていった。

「梨華。」
梨華はみほに呼び止められた。
先ほどまで質問の嵐にあっていた梨華からすれば一刻も早く帰りたい状況だった。
「何のよう?」
「明日なんだけどどうすれば良いかな?」
「誘導作戦には騙されるな。それだけだよ。」
そう言うとまた歩き出した。
「今日、梨華の家にお泊まりして良い?」
「えっ。うん良いけど。それよりも生徒会長から何か聞いた?」
「ううん。何にも。」
「そう。早く行きましょう。体が冷めてしまう。」
二人は駆け足で梨華の寮に向かった。
そしたら、
「梨華の部屋此処だったんだ。」
そこはみほの部屋からたったの二部屋開けただけだった。
「そうね。知らなかったわ。」
「じゃあ、あとでいくから。」
一旦別れた。
そして小一時間くらいたった頃。
梨華の部屋のインターホンがなった。
「梨華、入るよ。」
「どうぞ。」
鍵はかかっていなかった。
「こうして会うのは何年ぶりかな。」
「小学校以来だよ。あの頃は両家の間柄も良かったから。」
「そうだね。梨華はなんで転校してきたの?」
「私もみほと同じだよ。戦車道に向き合えなくなっちゃって。」
どちらも似た者同士だから話が進んだ。
「もうこんな時間だよ。おやすみみほ。」
「おやすみ梨華。」
こうして二人は眠りについた。 
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