暗闇を照らす白き日差し【影に身を委ねた一夏】
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学年別トーナメント
第21話 ルームメイトはブロンド貴公子 Ⅰ
前書き
ハア……久方振りの投稿です……
白夜SIDE
千冬「その目を見るからにお前(白夜)、暴れたいようだな」
白夜「ええ、強い奴と闘えていませんからね」
千冬「そうか、なら暴れても良いぞ。
相手はお前が2人選べ。叩きのめしてもいいが、程々にしとけよ」
白夜「ならお言葉に甘えて」
織斑先生からそう聞かれた俺はそう答えて模擬戦の相手を選ぶことにしたが、相手は既に決めてある。
それは……
白夜「篠ノ之とボーデヴィッヒで」
『は?』
鼻からこの2人と決めていた。なのにそれ聞いた途端にとぼけた顔で声発するみんな。
おいなんだその反応は?テメェら俺のやり方にケチ付けんのか?あぁん?
真耶「いや白夜くん、それだけは流石に……」
白夜「何ですか?駄目なんですか?
てかアンタら、“何でその2人選んだの?”とか聞いてくんなきゃ話が進まん……ZE♪」
真耶「え?いやその__」
白夜「正解は~、日頃のストレスブチかましたいのとウザッテェのとアホんだらな脳みそカチ割ることだZE♪
てなわけで全部満たしても良いよな♪?良いよね★?コイツら死に損ないだし♪」
真耶「あの白夜君……顔が凄く怖いのですが__」
箒「待て白夜!何故そうなるのだ⁈」
ラウラ「事情は分からんがこの女(篠ノ之)の言う通りだ!第一私は__‼︎」
白夜「うっせぇ!俺は今虫の居所が悪いんだ!ズッタズタにめった斬りにしてから内蔵抉り出してブチまけての血祭りにしてやる‼︎」
真耶「チョット待って下さい白夜くん!全然嘘に聞こえませんよ‼︎」
白夜「無論本気だからな!」
『(何コイツ、超怖いんですけど……)』
何故かは知らんが初っ端から心一つになってんな……何かいい事あったのか……?
って元凶俺か……
白夜「まぁんな事は良しとしてだ……」
『(良いのかよ⁉︎)』
白夜「とっとと戦いやがれオメェら!」
箒「く!良いだろう、貴様がそう言うのなら受けて立ってくれる‼︎」
ラウラ「レベルアップした私に勝てる奴などいないと証明してくれる!」
んな事は良しとして早く戦いたいから篠ノ之とボーデヴィッヒを挑発する俺、そしたら脳みそ単細胞なのかすぐに乗って来た。
これだから近頃の奴は…全く……
ーーーー
てなわけで……
白夜「準備出来てねぇまま挑もうモンなら容赦しねぇからな」
ラウラ「貴様に言われずとも分かっている」
箒「覚悟を決めてもらうぞ!」
早速専用機(篠ノ之は訓練機の打鉄)を纏って睨み合う。
「ねぇねぇ、ボーデヴィッヒさんの専用機って……」
「あれ確かドイツの第3世代よ」
「まだトライアル段階とか聞いてたけど完成してたんだ」
「っというかそんな機体を持ってるなんて、流石はドイツの代表候補生だよね」
「うんうん」
一方の外野はボーデヴィッヒの専用機の事で話題になってるが……
照美「……」
照美の方は至って冷静。それどころか……
照美『(負けるなんて許さないわよ)』
白夜『(分かってるさそのくらい)』
俺にテレパシーを使って話し掛ける程余裕。
まあ戦うのが俺だけなんだから当然の話だと思うが……
白夜「ほんじゃおっ始めようか!」
ラウラ「フン、貴様に言われなくとも分かっている!」
箒「尋常に参る!」
んな話は置いといて戦闘へと突入。
ーーーーーーーーーー
箒「はあぁあ!」
白夜「フン」
≪キーン!≫
箒「くっ…クソッ!」
最初に食って掛かって来たのは篠ノ之だったが、見切ってる俺は短剣で受け流して躱す。
そしてボーデヴィッヒは……
ラウラ「この!」
≪ズドーン!≫
レールカノンか……だが……!
≪ザン!≫
俺にとってすれば蚊トンボにしかならないから真っ二つにぶった斬ってやった。
ラウラ「くっ、相変わらず化け物級の強さだな。なら……」
白夜「突撃でもすっきか?」
ラウラ「ふっ、まさか。あんな安い失敗を二度も踏む程、私は愚かではない」
白夜「じゃあどうすんだ?」
ラウラ「こうするのさ!」
何すんだあいつ……?
≪カチャッ、バシュッ……ガチッ!≫
箒「なっ、何をする⁉︎」
何するかと観察してみると本人。機体からワイヤーみたいなヤツを射出してそれを篠ノ之の足に括り付け……
ラウラ「これでも喰らえ〜〜〜〜!」
≪ブゥン!≫
箒「うわ〜〜待て!ヤメろ〜〜〜〜‼︎」
そんでソイツを高々く振り上げてからの豪快な振り下ろし。
まあやる事は立派かもしんないが…それは俺にすりゃ好都合にしかならねぇな!
白夜「"白夜-月夕(げっせき)"!」
≪ゾンッ!≫
箒「ぐわ〜〜〜〜〜!!!!!!」
飛んで来た篠ノ之を星形に斬り裂いてそのまんま後方へと受け流した。
まあ手荒いが…こんで一人片付いたからいいだろう……
白夜「たく……いっちょ上がり。
てか、お前狙ってたんじゃねぇか?」
ラウラ「そうだな。
第一私にとってあの女はただのオマケぐらいしか眼中に無いのだからな」
白夜「ふん、まぁいい……とっとと叩き潰してやんよ!」
ラウラ「はっ!ぬかせ!
痛い目に遭うのは貴様の方だ‼︎」
そこから手加減無しの真剣勝負が始まった……
_______________
箒SIDE
箒「くそ……」
悔しかった。あいつを元に戻そうと挑んだのは良かったが、結局は返り討ちにあって、しかもあのドイツ女にのけ者みたいな扱われ方をされるなど…屈辱としか言えなかった……
≪カンカンカン!≫
そんな私を差し置いて、あいつら(白夜とボーデヴィッヒ)は激しい戦闘を繰り広げている。幾ら剣道全国大会優勝者の私でも、あいつらと互角に渡り合うのはまず無理だろう……
箒「これじゃあ駄目だ…もっと強い力を手にしないと……」
今回の敗北を振り返って私は思った、“今の状態では駄目だ。”っと……
そうだとすれば、私にも専用機は絶対に欲しい。あいつ(白夜)の隣に立つためにも……
だがどうすれば良いのだ?姉さんの妹の私なら、それを利用すれば専用機を用意してくれるかもしれんが、政府がそんな強力なヤツを渡してくれるとは到底思えない。なら姉さんに直談判の手もあるが、私達家族を離れ離れにする原因を作った姉さんの力を借りるなど流石に私のプライドが許さない。ならどうすれば……
そんな感じであいつらの戦いが終わるまで、私はそんな事ばかり考えていた。
_______________
白夜SIDE
白夜「ふん」
あれからどんくらいやり合ったか忘れちまったが、判っていたのはボーデヴィッヒの野郎がかなり消耗してることぐらいだった。
ラウラ「馬鹿な、このわたしが…お前なんぞにここまでコケにされるなど……」
やれやれ…水をさす様で悪いが、お前がどんなにレベルアップしようが俺には勝てない。俺自身の強さの証を知らん限りはな…まあ元より、知ったら知ったで容赦する気はねぇがな……
白夜「さぁてどうすんだ?痛い目に遭いたくなけりゃ大人しく降参する事をオススメすっぜ」
ラウラ「誰が降参なんて選ぶか…降伏して捕虜になるなど軍人としての恥だ。だったら戦って死に絶えた方がよりマシだ」
ほ~う、“軍人としてのプライド”ってやつか。
ならばそのプライドをへし折るまでだ!
白夜「だったらテメェのプライドでも見して見ろよ。
そして俺を…おめぇの言ってることが正しいってのを証明してみせろよ」
ラウラ「ふっ、いいだろう。
わたしの力はこんなものではない!そしてお前より強いことを証明してやろう‼︎」
そうでなくてはな。だが前の様な突撃のままでなら結果は同じだぜ……
ラウラ「今度こそわたしは…貴様に勝つ!」
そう言って突撃して来るボーデヴィッヒの右手のプラズマブレードからは、何やらブレードを守るかの様にヴェールみたいなのが右手を包んでいた。
一瞬それを見て何だと思ったが、推測の域で辿って自然と脳裏に浮かんだのは……
白夜「シールドか?」
ラウラ「ほう、察しが良いな。
こいつはPICを基に我がドイツ軍で考案されたAIC(アクティブ・イナーシャル・キャンセラー)、わたしはこれを停止結界と呼んでいる。並大抵の攻撃ならこいつで受け止めることが出来るのさ」
成る程な、それがテメェの強みか……だが、それじゃあ俺を倒す根拠にはなんねぇな!
白夜「"白夜-短夜"!」
≪ビュン!≫
ラウラ「何⁉︎」
目と鼻の先まで近付いて来たボーデヴィッヒを切り抜け技で躱して奴の背後へ回りそして……
白夜「"白夜-朧月夜(おぼろづくよ)"!」
≪カッ…ズドーーン!≫
ラウラ「ぐわ〜〜〜〜!!!!!!」
光を全身に纏って朧夜より強力な高速の突撃斬りを見舞った。
ーーーーーーーーーー
白夜「勝負あったな」
ラウラ「くっ!」
ISに乗ったまんまで地面に倒れるボーデヴィッヒ…と篠ノ之を見下ろす俺。哀れかもしれんが正直さっきのセシリアと鈴の時の様に連携をとらない戦術で自業自得としか言えなかった……
ラウラ「認めない…認めるものか!一度ばかりやか二度も負けるなど…認めてなるものか‼︎」
往生際が悪いな……
白夜「たく…見苦しい奴だなお前は。
お前も武人なら、己の敗北くらい認めたらどうだ?」
ラウラ「うっ……」
決定打だな……
白夜「てなわけだ、もうちっと自分を磨けよ」
これで鬱憤晴らしが出来た俺はそう言ってISを解除すると元の列へ戻った。
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ラウラSIDE
ラウラ「くっ!」
信じたくなかった。教官からの指導でもう二度と負けないと誓ったというのに負けてしまうなど…認めたくもなかった……
ラウラ「認めない…認めるものか!一度ばかりやか二度も負けるなど…認めてなるものか‼︎」
白夜「たく…見苦しい奴だなお前は。
お前も武人なら、己の敗北くらい認めたらどうだ?」
ラウラ「うっ……」
認めたくなかったが、確かに奴(白夜)の言う通りだ。それに代表候補生の身である以上、下手に騒ぎを起こせば部下達に迷惑をかけることになるし、何よりこれまでの努力を無駄にしたくなかったから何も言い返せない……
白夜「てなわけだ、もうちっと自分を磨けよ」
奴はそう言うとわたしから離れて行き……
千冬「いつまでボーっとしてるんだボーデヴィッヒ、サッサとお前も戻れ」
ラウラ「はい、教官……」
教官からそう注意され、わたしは重い足どりで列へと戻った……
後書き
もう少し書きたかったですが、今回はここまでとします……
次回に関しては実習風景を書こうと思っています……
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