暗闇を照らす白き日差し【影に身を委ねた一夏】
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学年別トーナメント
第18話 ボーイ・ミーツ・ボーイ Ⅰ
前書き
辛……マジ辛……でも書かなきゃ……てな訳で出発進行!
白夜SIDE
IS学園が5月のゴールデンウイークに入って長期休日になり、大半が帰省したり学園へ暇を潰してる中……
弾「鈴から聞いてると思うが、俺はアイツの悪友の弾だ。
宜しくな」
白夜「俺は白夜、馴れ馴れしくされるのは嫌いだ。
そこんとこ宜しく」
あの凰から強引に悪友の五反田兄妹のとこに行かされた。
まあ別にいいけどさ……
白夜「念の為言っとくが__」
弾「“過去には触れるな”だろ?
心配すんな、男との約束は守るのが流儀なんでな」
白夜「そうか、解ってるならいい」
凰の奴、本当に言っておいたのかよ……そんならそれで厄介事が増えないから良しとして……
弾「ところでアンタ、あの女の園なIS学園に入ったんだろ?
大層いい思いしてんだろなぁ、何か話聞かせてくれよ」
これかよ……まぁあそこ(IS学園)は女子校だからんな質問すんのはしゃあないけどな……
白夜「あのな……お前がどういった思考抱いてるか知らねェが、理想と現実ってのは違うんだぞ。
俺は一応織斑先生のコントラクターで学園の警備やら見回りやらで忙しいしオマケに珍しいって理由で追っかけされるわで大変なんだぞ」
弾「何言ってんだよ、話聞くだけでも羨ましい限りだぜこのリア充。
なんか招待券でも無いのか?」
白夜「んなモン知らねぇよ。
まっ、あったらあったらでくれてやるけどな」
弾「おお、言ったな?約束だぜ」
白夜「フン……」
たくな…コイツ気に入らんな……まあこんな奴がダチでも別に文句は無いけどな……
ーーーー
≪ドカッ≫
「お兄!」
ん?何だ一体……
蘭「さっきからお昼出来たって言ってるでしょ!
サッサと__」
弾の部屋のドアが勢い良く開いたと思えばそこに立ってたのはコイツ(弾)の妹の蘭だった。
蘭「って一(いち)…じゃなくて白夜さん⁉︎何故ここに⁉︎」
白夜「オイオイちゃんと挨拶したよな?入ってすぐに」
蘭「えっ?あっ!
すみません、スッカリ忘れていました!」
白夜「まあ、別にいいけどさ……」
今何気に“一夏”って言おうとしたな?まあ言い直したから良しとして……
確かに俺はここ(五反田兄妹の家)へ来た時……
白夜『弾の妹の蘭さんだね?宜しく』
蘭『はい!こちらこそ宜しくお願いします!』
って挨拶したのをスッカリ忘れたのかよ?それを忘れるとは立派な淑女とは言い難いが……別に口には出さんけどさ……
蘭「ところで白夜さん、確かIS学園って全寮制でしたよね?何故またここに?」
白夜「凰から紹介されたのさ、“男友達の一人は必要だろうし”ってね」
蘭「そうでしたか。不出来な兄ですがどうか仲良くしてやってくださいね?」
無論だそのくらい……それも契約のウチなんだからな……
弾「全くな、お前入ってくんならノックの一回ぐらいしろよな本当__」
蘭「じゃあ何で言わなかったのよ?白夜さんがお兄の部屋に居ることを……」
弾「いや、ちゃんと言ったって…ぎゃあぁああああ〜〜〜!!!!!」
その後弾は妹から鉄拳制裁喰らったのは言うまでもないが……
蘭「白夜さん、もし宜しければお昼どうですか?まだですよね?」
白夜「あ…ああ……確かにそうだが……」
蘭「なら食べて行きませんか?
ウチ(五反田食堂)の料理は絶品ですよ?」
白夜「ああ……じゃあ…有難く頂くとしよう……」
蘭「本当ですか⁉︎
なら準備しますから、チョット待ってて下さいね」
白夜「ああ……楽しみにしてるよ……」
弾「……≪プシュウウウ〜〜〜……≫」
隣で燃え尽きてる弾に同情しながら蘭がやった制裁を思い出していた。
水平チョップからの腹部蹴り上げのトドメに一本背負いって……最早鉄拳制裁ってレベルじゃねぇだろ……完全に拷問レベルだろ……
弾「くっ…は……」
その時弾がようやく復活。
良かったな……あれであの世行っちまったら示しつかんからな…弾……
白夜「それにしてもオメェの妹さん怖ぇな……」
弾「ああ……我ながら自慢したくない妹だ」
白夜「はっはっ……」
確かにな……あんなの見せられちゃあな……
弾「なあ白夜」
ん、何だ一体?
弾「お前はすぐに彼女作れ!絶対にだ‼︎」
白夜「はあ⁉︎」
近付いて肩を掴んだ弾が放った言葉に驚く俺だった。
いや彼女は……まあ…居るには居るけどさ……
俺にとって彼女と言える存在はやはり、初恋の相手のアマテラスこと天之 照美だけ。でもそれを言えば幾ら俺でもどうなることかやらだから敢えて伏せておく。
ーーーーーーーーーーーーーーー
っという訳で弾の部屋を一階の食堂にて……
≪パクッ≫
白夜「うん。確かに美味い」
弾「だろうな。基本ウチのじいちゃんが作ってんだが、蘭の面 飯も最高なんだからな」
流石に食堂であるだけあって絶品だ。これならどこへ出しても決して恥ずかしくは無いだろう……
まっ、食に詳しくない俺が言うのもなんだが……
白夜「ところでだ……」
人が作った飯にケチ付ける気は無いが……
白夜「その格好は何?」
蘭「えっ、これですか?」
妹さんの蘭がさっきまで着てたTシャツ短パンから白のワンピースに着替えたのが気になって仕方がない……
蘭「いえ…これは……その……」
もしや?
白夜「さては君の勝負服かい?」
蘭「なっ///⁉︎」
図星か……
蘭「な…何故お解りに⁉︎」
アホか……幾ら俺でもその程度が見抜けん程間抜けじゃない……第一そうでなけりゃ着替える理由がまずない……
白夜「言っとくが、俺はその程度の子供騙しで落とせる程愚かじゃないぞ」
蘭「うっ……」
白夜「まあ……精々自分を磨いとけよ」
蘭「はい……」
全く…ザマはないな……
弾「んで……確か千冬さんの妹と再会したのか?」
白夜「ああっ、アメリカから連れ戻してな」
そして話はIS学園内の件へと移る。
白夜「最初の頃は、そのマドカと同じ部屋だったんだよ」
蘭「おっ、同じ部屋⁉︎
つまり寝食を共に同居したと⁉︎」
白夜「手っ取り早く言うならね。
とはいえだ、“転校生が来るから”って引越しして、その翌日にまた別の奴と同室になったがな」
それにしても随分と食い付いてんな……そんな重要か?
まあ年頃の男女が同室なんてな……反応するのも当然だがな……
蘭「私……決めました」≪わなわなわな……≫
えっ、何を?
蘭「私、来年IS学園を受験します!私のなら合格どころか首席でもいけます!」
はっ⁉︎チョット待て!あそこ代表候補生も来んだから、合格は良くとも首席はまず__!
弾「おい蘭、お前の学校は大学まである名門校でお前そこの生徒会長だろ?
それに確かあそこは適性が無ければまずダメだぞ」
蘭「お兄が心配する必要は無いわよ。だってもう適性判定でAを取ったんだから」
弾「なっ⁉︎」
Aか……俺は一応Sもらったが、そんくらいあれば大して問題は無いだろな……
蘭「ですので、白夜さんには是非指導をお願いしますね!絶対ですよ⁉︎」
白夜「りょ…了解……」
蘭「これで約束しましたからね⁉︎絶対に絶対に!」
白夜「そんなに言わなくとも解ってるから……」
気が重いぜ……
その後飯を食い終え、俺は作ってくれた礼にと代金(一万円札)を置いてIS学園へと帰路を取った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
IS学園に帰還後……
白夜「はあ……」
一応雇われてるとはいうものの、学生である以上は折角の休みは楽しまなきゃならないもの。
だが俺は休みの過ごし方は武器の手入れや依頼の始末とか以外で過ごした事がなく、しかもそれを既に済ませてしまったからやる事が無くて困ってる。
照美「ねえ白夜」
白夜「ん、どうした?」
照美「そろそろ夕食の時間だから食堂に行かない?
私もうお腹すいちゃった」
白夜「あ…ああ。そうだな、行くか」
照美「ええ」
照美の言葉に時計を見ると、もう7時前の時刻になっていたから同意し食堂へと向かう。
ーーーーーーーーーーーーーーー
食堂へ向かう廊下にて……
本音「ああっ、ビャッキーだ」
なんかキツネみたいな寝巻き(?)を着たのほほんさん。
てかなんだよそいつは……制服着てる時以外はいっつもんな格好なのかよ……
と……
「って、白夜くん⁉︎」
なんかワンピースみたいなのは着てるけど、なんか何処と無く恥じらってる。
何だ一体、まさかと思うが……下着着けてないとか言わねぇよな……?
本音「ねぇビャッキー、これからご飯行くならさぁ……わたし達と一緒に食べに行かない?」
それかい……まあ別にいいけどさ……
白夜「もうい__」
照美「もう一人どこかに行っちゃったわよ?」
本音「えっ?ホントだ、待ってよ〜〜」
もう一人の事言おうとしたけど代わりに照美がその事を言ってのほほんさんはそそくさともう一人を追い掛けて行ってしまった。
照美「あらあら、行っちゃったわね」
白夜「単にそうするよう誘ったんじゃなくて?」
照美「さて、何の事かしらね?」
はぐらかしたな……まあ本人も恥ずかしそうに出て行ったみたいだから問い詰めても仕方ないか……
白夜「とにかく行くか」
照美「ええ」
まあ考えても仕方ないから取り敢えず学食へと急ぐ。
ーーーーーーーーーーーーーー
学食
照美「〜〜♪」
白夜「……」
陽気に口笛を吹く照美はまだしもコッチはコッチで憂鬱だった。
何故なら……
「「「「……」」」」
篠ノ之とセシリアと凰から睨まれていたからだ……
鈴音「でっ⁉︎」
最初に声を発したのは凰だった。
白夜「何だよ?」
箒「答えろ白夜!貴様こいつ(照美)と!」
セシリア「つ…つ…付き合ってらっしゃるのですか⁉︎」
おいおいオメェら……この前散々聞いて来たってのにまだ聞き足りねぇのか?
白夜「何だテメェら、文句あんなら容赦無くぶち殺すぞ!いいのか⁉︎」
「「「⁉︎」」」
こんでも収まらんのなら本気で叩き殺すぞ……
鈴音「解ったわよ……もうこれ以上聞かないから殺すのは勘弁して……」
白夜「いいだろう。だが照美が一人の時に問い詰める様な愚行をやらかそうものなら__」
箒「そ…そのくらい解ってる!解ってるから頼む‼︎」
セシリア「その様な真似は絶対にしないと神に誓って約束しますわ!ですから殺すのだけはお許し下さいな‼︎」
白夜「そんでいい」
フン……こんくらい釘刺しときゃ問題ないだろう……ま…こんで変な噂がつくかもしれんがな……
にしても……
照美「どうかしたの?」
白夜「何か知らんが、イヤ〜な予感がすんだが気の所為か?」
照美「さぁて、どうかしらね」
なんとも言えない胸騒ぎ…いや、嵐が吹き荒れそうな感覚に襲われるがその根拠は無い。
けれど俺は知らなかった……今までの間の下りは…更なる嵐の到来を伝える単なる前兆に過ぎなかったということを……
後書き
はぁ〜〜……5月半ばに車校卒業しておよそ3ヶ月……ついに自動車免許(普通のAT)取得!良かった〜、長かった本当〜……
そして本作のお気に入りも20件をいつの間にか突破。こんなにもお気に入りにしてくれてる人が居るなんて……マジ感激!
てな訳で話入れ換え……次回はついにプラチナブロンドコンビのご登場……
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