英雄伝説~菫の軌跡~(閃篇)
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プロローグ~特科クラス”Ⅶ組”~後篇
~グラウンド~
「―――そこまで!勝者、”Ⅶ組”代表!」
「よし……!」
「ふふ、やったわね。」
「悪くない、かな。」
「フン、及第点だな。」
クラスメイトの勝利にⅦ組の面々はそれぞれ嬉しそうな様子でリィン達を見つめていた。
「ふう……やったか。」
「な、何とか勝てた~……」
ガイウスとエリオットは戦闘の疲労によって息を切らせながら安堵の表情をし
「ど、どうだ……これが僕達の実力だ………」
マキアスは疲労しながらも勝ち誇った笑みを浮かべて貴族生徒達を見つめていた。
「ば、馬鹿な……」
「こんな寄せ集めどもに……」
一方貴族生徒達は自分達の敗北に信じられない表情をし
「…………………」
パトリックは唇を噛みしめてリィン達を睨みつけた。
「……いい勝負だった。あやうくこちらも押し切られる所だった。機会があればまた―――」
そしてリィンがパトリック達を称賛して近づいて手を差し伸べたその時
「触るな、下郎が!」
パトリックが差し出された手を弾いてリィンを睨んで怒鳴った!
「いい気になるなよ……リィン・シュバルツァー……ユミルの領主が拾った出自も知れぬ”浮浪児”ごときが!」
「……ッ………」
「おい……!」
「貴方……!」
「ひ、酷いよ……!」
パトリックに長年ずっと気にし続けている事を言われて唇を噛みしめているリィンの様子を見たマキアス、アリサ、エリオットはリィンを罵倒したパトリックを非難した。
「ハッ、他の者も同じだ!何が同点2位だ!貴様ら平民ごときがいい気になるんじゃない!ラインフォルト!?所詮は成り上がりの武器商人風情だろうが!おまけに蛮族や猟兵上がりの小娘まで混じっているとは……!」
「………………」
「な、な……」
「否定はしないけど……」
「小娘……わたしのこと?」
「……酷いです。」
パトリックの罵倒を聞いたガイウスは目を伏せて考え込み、マキアスは口をパクパクさせ、アリサとフィーは怒気を纏ってパトリックを睨み、エマは悲しそうな表情をした。
「パ、パトリックさん……」
「さすがに言い過ぎでは……」
一方パトリックの罵倒が余りにも酷い事に気付いた貴族生徒達は表情を青褪めさせてパトリックを見つめ
「うるさい!僕に意見するつもりか!?」
対するパトリックは怒鳴り散らして同じクラスメイトの意見を一蹴した。
「……聞くに堪えんな。」
一方ラウラは呆れた後厳しい表情でパトリックを睨み
「おい、いい加減に―――」
ラウラと共にパトリックを睨むユーシスが口を挟もうとしたその時
「―――よくわからないが。貴族というのはそんなにも立派なものなのか?」
ガイウスが一歩前に出て静かな表情で問いかけた。
「っ……!?」
「ガ、ガイウス……?」
ガイウスの指摘が予想外であったパトリックは驚き、エリオットは戸惑った。
「そちらの指摘通り、オレは外から来た”蛮族”だ。故郷に身分は無かったためいまだ実感が湧かないんだが……貴族は何を持って立派なのか説明してもらえないだろうか?」
「な、な……き、決まっているだろう!貴族とは伝統であり家柄だ!平民ごときには決して真似のできない気品と誇り高さに裏打ちされている!それが僕達貴族の価値だ!」
ガイウスの問いかけに口をパクパクさせたパトリックはすぐに気を取り直して怒鳴った。
「なるほど……ラウラやユーシスの振る舞いを見れば、納得できる答えではある。だが、それでもやはり疑問には答えてもらっていない。伝統と家柄、気品と誇り高さ……―――それさえあれば、先程のような言い方も許されるという事なのだろうか?」
「ぐ、ぐうっ……」
「ガイウス……」
「ふむ……」
しかしガイウスの正論に反論ができないパトリックは言葉を失くして唸り、リィンは驚き、ラウラは納得した様子で頷いた。
「クスクス、確かにそちらのお兄さんの指摘通りね♪」
するとその時レンの声が聞こえ
「へ………」
「………!」
声を聞いたリィンは呆け、フィーは目を見開いた。するとその時いつの間にかグラウンドの入り口で成行きを見守っていたレンがリィン達に近づいてきた。
「そなたは一体………」
「私達と同じ深紅の学生服を着ているという事は………」
「も、もしかして君が中間試験で全教科満点を取った今まで姿を現さなかった僕達のクラスメイトか!?」
ラウラは戸惑いの表情でレンを見つめ、レンが身に纏っている自分達と同じ深紅の学生服に気づいてレンが自分達の新たなクラスメイトである事に察したエマは目を丸くし、マキアスは信じられない表情でレンを見つめて訊ねた。
「――――初めまして。レン・ブライトよ。リベールからの留学生よ。よろしくね、Ⅶ組の皆さん♪」
そしてレンはスカートを両手で摘みあげて上品な仕草で自己紹介をした。
「ええっ!?じゃ、じゃあ本当に君が中間試験で全教科満点を取った人なの!?」
「フム……授業も受けていないのに、全教科満点を取るなんて凄いな。」
レンの自己紹介を聞いたエリオットは信じられない表情でレンを見つめ、ガイウスは興味ありげな表情でレンを見つめた。
「うふふ、レンは”天才”だから”あの程度の問題”、教科書を読んでいたら大した事ないわよ?」
「なに、その自慢……普通自分の事を”天才”って言う?」
「………なんだかどこかの誰かさんと微妙に似ているな。」
「おい………まさかとは思うがあんな生意気なガキと俺を一緒にしていないだろうな。」
「………そういう所も全然変わっていないね。」
笑顔を浮かべて答えたレンの自画自賛を聞いたリィン達が冷や汗をかいている中、アリサはジト目でレンを見つめ、ジト目のマキアスに見つめられたユーシスはレンを睨んで答え、フィーは呆れた表情で呟いた。
「うふふ、久しぶりね、シル―――いえ、今は猟兵のお仕事は”休業中”だから”フィー”って呼んだ方がいいかしら?」
「………ん。こっちもそっちの事は”前の時”のように”レン”って呼んだ方がいいんだよね?」
「ええ、そうしてちょうだい。」
自分達の事を気にせずに意味深な短い会話のやり取りをしているレンとフィーの様子にリィン達は再び冷や汗をかいた。
「コホン。レ~ン………?学院に来るのが随分と遅かったけど、一体どこで油を売っていたのかしら~?」
そして咳ばらいをしたサラ教官は顔に青筋を立てた状態で笑顔を浮かべてレンに問いかけた。
「別にどこにも寄り道していないわよ?クロスベルからAM9:00発の列車で帝都まで向かって、帝都でランチを取った後に列車でトリスタに来たのだから。」
「クロスベルだって!?な、何でリベール王国からの留学なのにクロスベルから来るんだ!?」
レンの説明を聞いて驚いたマキアスは困惑の表情でレンに訊ねたが
「うふふ、それは”乙女の秘密”よ♪」
レンは笑顔を浮かべて答えを誤魔化し、その様子にリィン達は冷や汗をかいて表情を引き攣らせた。
「あんたね……!クロスベルだったら、国際空港もあるんだから列車を使わなくても帝都行きの定期飛行船を使えばもっと早く到着できたじゃない………!なのに、何でわざわざ時間がかかる列車で来たのかしら………!?」
一方サラ教官は顔に無数の青筋を立ててレンを睨んで指摘した。
「え?普通に交通費の節約をしただけよ。飛行船より列車の方の運賃が安いもの。」
「少なくても交通費の節約する必要なんてないくらい、稼いでいた癖にそんなあからさまな嘘をつくんじゃないわよ!」
心底不思議そうな表情をして答えたレンの態度に我慢ができなかったのか、サラ教官は声をあげて指摘した。
「うふふ、怒っちゃイヤよ。まあ、遅れたお詫びにレンのクラスメイトになる人達に挨拶代わりに面白いものを見せるから、それで許してくれないかしら?」
「お、面白いもの……ですか?」
「フン、一体何を見せるつもりだ。」
レンの答えが気になったエマは戸惑い、ユーシスは鼻を鳴らしてレンを見つめた。するとその時レンはパトリック達と対峙して格闘の構えをした。
「さっき、レン達の事を”寄せ集め”呼ばわりした世間知らずな貴族の人達に『貴族だから何でも上である事が当然』という考えが、おバカな勘違いである事を教える為にレン一人でお相手するわ。――――無手のみでね。勿論アイテムやアーツも使わないわ。」
「何だって!?」
「パトリック達を一人で……しかも武器やアーツどころかアイテムも使わずに相手にするなんて、幾らなんでも無理なんじゃあ………」
(あの構えは………)
レンが無手のみでパトリック達と戦おうとしている事にマキアスは驚き、エリオットは戸惑い、レンの構えを見て何かに気づいたリィンは驚きの表情をした。
「なっ!?」
「ぼ、僕達が世間知らずだって……!」
「しかも一人で無手で挑むなんて、僕達を馬鹿にしているのか……!」
一方レンの自分達への侮辱同然の発言にパトリックは厳しい表情で声を上げ、貴族生徒達はそれぞれレンを睨み
「フフン、確かにそれは面白いわね。Ⅰ組は連戦になるけど、大丈夫かしら?」
サラ教官は口元に笑みを浮かべた後パトリック達に訊ねた。
「問題ありません……!所詮は一人で、しかも男子より力を劣る女子です!女子をよってたかって傷つけるのは誇り高き帝国男児として本意ではありませんが、ここまで馬鹿にされたのですから”教育”をする必要があります……!」
「フフ、そう。でもそこまで大口を叩いたからには、当然レンに負けた時はペナルティーとして放課後にグラウンド10周のランニングもしてもらうけどいいかしら?」
「構いません!4対1なんですから、負ける要素なんてありません!」
「あーあ。あの4人はご愁傷様だね。」
サラ教官の確認の言葉にパトリックが答えるとフィーは呆れた表情でパトリック達を見つめていた。
「では、これより、Ⅰ組とレンによる4対1の変則的な人数での模擬戦を開始する。双方、構え。」
そしてサラ教官の指示によってレンとパトリック達はそれぞれの武器を構え
「―――始め!」
サラ教官の号令を合図に模擬戦を開始した!
「こんな茶番はさっさと終わらせるぞ!君達二人で一気に決めたまえ!」
「はい、パトリックさん!」
「貴族の”教育”を教えてやる……!」
パトリックの指示に頷いた貴族生徒達の二人はレンに向かって突撃して順番に攻撃を繰り出した。
「ハアッ!」
「うふふ♪それっ!」
「グッ!?」
「セイッ!」
「甘いわよ♪えいっ!」
「ガッ!?」
しかしレンは順番に繰り出された攻撃を身体を僅かに横にずらして回避した後反撃にそれぞれの背中に籠手をつけた拳を叩き込んだ。
「クスクス、まずは二人ね♪フゥゥゥゥ………ハッ!!」
「え――――ガハッ!?」
クラフト―――残月で二人の攻撃を回避して反撃を叩き込んだレンは一瞬で自分を攻撃してきた貴族生徒の一人の懐に現れて零距離で寸勁を放ち、防御する暇もなくレンが放ったクラフト―――零頸を受けた貴族生徒はふっ飛ばされて地面に叩き付けられ、地面に叩き付けられた後身体をピクピクして立ち上がる事はなかった。
「なっ!?おい、しっかりするんだ!」
「クスクス、仲間の心配をしている暇はあるのかしら?魔神拳!!」
「うわッ!?」
地面に倒れてピクピクと身体を痙攣させている貴族生徒を見て驚いている貴族生徒にレンは拳を振るって発生した衝撃波を叩き込み
「うふふ、これで終わらせてあげるわ♪―――――破甲拳!!」
「グハッ!?」
続けて溜め込んだ闘気を拳に乗せて貴族生徒の背中に叩き付け、レンのSクラフト―――破甲拳を受けた貴族生徒は顔面から地面に叩き付けられてピクピクと身体を痙攣させて立ち上がる事はなかった。
「な、なななななななっ!?」
クラスメイトが僅か数十秒で戦闘不能に陥らせた事が信じられないパトリックは混乱し
「クソッ……!アークス駆動―――」
残りの貴族生徒は遠距離からアーツでレンを攻撃する為にオーブメントを駆動させた。
「ハァァァァァ……えいっ!」
「うわっ!?」
「くっ!?」
するとその時レンは闘気を収束した拳を地面に叩き込み、広範囲の直線上に凄まじい衝撃波を発生させてパトリックと残りの貴族生徒を攻撃し、レンが放ったクラフト―――裂甲断を受けた二人はそれぞれ怯んだ。
「鳳凰天駆!」
「うっ!?」
続けてレンは鳳凰のオーラを纏って突撃して貴族生徒に追撃し
「えいっ!恨まないでね♪」
「ぐがっ!?」
更に貴族生徒を蹴り上げて拳で叩き落してダメージを与えると共にオーブメントの駆動を解除してアーツの発動を中断させた。
「ニャン戦吼!!」
「くはっ!?そ、そんな………!?」
そしてクラフト―――落葉を叩き込んだ後止めとばかりに至近距離で猫の形をした闘気の塊を叩き込み、防御する暇も無く闘気の塊を受けた貴族生徒は蓄積したダメージとリィン達との戦闘による疲労で耐えられず、戦闘不能になり、地面に膝をついた。
「ば、馬鹿な……!?貴族生徒の中でも選ばれた者達が集まるⅠ組でも選りすぐりの3人がこんな短時間で………!何なんだよ………何なんだよ、お前は……!?」
「え?その3人とお兄さんが1年の貴族生徒の中でも選りすぐりの実力を持つ人達だったの??うふふ、それはよかったわね。レンのお陰でⅠ組の人達みんなが”井の中の蛙”だって事をⅠ組を代表してその身で思い知る事ができたじゃない♪あ、それ以前にそっちの黒髪のお兄さん達との模擬戦でも負けているから、その必要もなかったわね♪」
恐怖と怒り、悔しさが混じった表情で自分を見つめて叫んだパトリックの言葉を聞いて心底不思議そうな表情をしたレンは笑顔を浮かべて指摘した。
「!!クソ――――――ッ!」
レンが口にした自分達への侮辱に頭に来たパトリックはレンに突撃したが
「うふふ、この宴でフィナーレにしてあげるわ♪――――舞踊れ!桜花千爛の花吹雪!彼岸!霞!八重!枝垂!はあああぁッ!」
「な―――グッ!?ガッ!?くはっ!?へぶっ!?グアッ!?」
レンは拳と蹴りを反撃する暇も与えない凄まじい速さで繰り出してパトリックを空へとあげながら自身も空へと跳躍して拳でパトリックを地面目がけて叩き込み
「これがレンのッ!殺劇舞荒拳!!」
止めに闘気を収束させた蹴りをパトリックに叩き付け、闘気の爆発を起こした!
「グアアアアアアア―――――ッ!?そ、そんな………こ、この僕が………!?」
レンが放った峻烈にして華麗なる体術であるSクラフト――――殺劇舞荒拳を受けたパトリックは戦闘不能になり、地面に膝をついた!
「―――そこまで!勝者、Ⅶ組所属レン・ブライト!」
パトリック達の戦闘不能を確認したサラ教官はレンの勝利を宣言して模擬戦の終了を告げ
「ぼ、僕達4人で何とか勝てたパトリック達を……」
「たった一人で、しかも”瞬殺”と言ってもおかしくない速さで勝ったじゃないか!」
「まさに圧倒的な戦いだったな………」
「ああ………」
レンの圧倒的な戦いにエリオットは呆け、マキアスは驚き、静かな表情で呟いたガイウスの言葉にリィンは頷いて真剣な表情でレンを見つめた。
「フン、あれだけ大口を叩いていた上武器も持たない一人の女子相手に男子四人で挑んだ癖に一矢も報いる事もできずに敗北するとは。あまりにも無様な負け方だな。」
「ま、ユーシス達とサラが戦った時と違って得物を使っていないだけ、まだマシな負け方だよ。」
「ええっ!?」
「え、”得物を使っていない”と言う事はレンさんの本来の戦闘スタイルは無手での武術ではないのですか……!?」
「無手であの強さか………ならば得物を使えば、一体どれほどの強さになるのだ………?」
ユーシスは呆れた表情でパトリック達を見つめ、フィーが呟いた話を聞き、レンが”本気”でなかった事を知ったアリサとエマは驚き、ラウラは真剣な表情でレンを見つめていた。
「ぐ、ぐう……!?そ、そんな……4対1で……それも無手の年下の女子に負けるなんて……」
「つ、強すぎる……!」
「こんな小娘一人に僕達が負けるなんて………」
一方パトリック達は年下の女子であるレンに4対1で挑んだにも関わらず圧倒的な差で敗北した事に信じられない思いをしていた。
「ふふっ、Ⅶ組にとってもⅠ組にとってもいい勉強になったみたいね。模擬戦は以上。Ⅰ組の協力に感謝するわ。あと、自習中だからといって勝手に教室から出ないように。―――そちらの子達も。教室で課題をしてらっしゃい。」
「は、はいっ!」
「し、失礼しました……」
サラ教官に視線を向けられた離れた場所からパトリック達の様子を見守っていたフェリスと貴族女子生徒は慌ててその場から去った。
「あと、明日の武術訓練は今日の模擬戦とさっきの模擬戦の反省にするわ。どこがマズったのかみっちり教えてあげるから自分達なりに考えてきなさい。それと4対1で挑んだにも関わらず負けたのだから約束通り放課後グラウンド20周のランニングをしてもらうわよ。」
「グ、グラウンド20周!?」
「さっき10周って言ってませんでしたか……!?」
サラ教官の口から出たレンに負けた時のペナルティーが倍に増えている事に驚いた貴族生徒達は表情を引き攣らせて反論した。
「アイテムやアーツどころか得物すらも使っていない年下の女子一人に男子4人で挑んで、しかも一撃も入れる事もできずに”瞬殺”されたのだから、倍になって当たり前よ。次レンと模擬戦するような機会が訪れた時には一秒でも耐えられるように体力くらいはつけておきなさい。でないとまた”瞬殺”されて男子や貴族としてのプライドが木っ端微塵にされるわよ。」
「………~~っ~~………!…………了解した。―――失礼する。」
そして貴族生徒達の反論に対するサラ教官の指摘を聞いて悔しさのあまり唇を噛みしめて必死に耐えていたパトリックは少しの間黙り込んで気を取り直してその場から去り
「パ、パトリックさん……!」
「ま、待ってください……!」
貴族男子生徒達もパトリックを追うように慌てた様子でその場から去って行った。
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