英雄伝説~菫の軌跡~(零篇)
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第73話
~IBC~
「「「……………」」」
銃を持つ警備隊員達はロイド達に一斉射撃を放つためにそれぞれ銃を構えたが
「うおおおおっ!!」
「こいつはえぐいで……!」
ランディがブレードライフルから無数の弾丸を放って、広範囲を攻撃するクラフト―――ファイアドレイクで怯ませた為攻撃が妨害され、その間にゼノは時限爆弾であるジャベリンを投擲して警備隊員達の周囲に刺した。
「「「…………」」」
一方スタンハルバードを持つ警備隊員達はロイド達に突撃したが
「鋭き氷、拡散せよ―――フリーズランサー!!」
「封魔剣イノセントエッジ射出!!」
レンが魔導杖から放った氷の槍達とティオが放った光り輝く剣達をその身に受けて怯んだ。
「ハァァァァァ………せいやっ!!」
その隙にロイドは闘気による”螺旋”を発生させて周囲の敵を引き寄せて攻撃するクラフト―――レイジングスピンでスタンハルバードを持つ警備隊員達を引き寄せた後攻撃を叩き込み
「うおぉぉぉぉ……吹き飛べぇっ!!」
引き寄せられた警備隊員達をレオニダスがクラフト―――マキシマムスピンで追撃して銃を持つ警備隊員達の所までふっ飛ばした。するとその時ゼノが仕掛けたジャベリンが爆発して警備隊員達全員にダメージを与え
「!さあ、行くわよ……!」
その様子を好機と判断したルフィナはボウガンの仕込み刃で突進して凄まじい速さで連続攻撃を叩き込み
「邪よ、退け!!」
警備隊員達の足元から光の槍を発生させて追撃を叩き込んだ!
「今だ!クロスミラージュ!!」
ルフィナのクラフト―――ホーリーパニッシャーが終わるとすかさずエリィが前方に踏み込んで鋭い銃撃を放って警備隊員達を戦闘不能にさせると共にふっ飛ばした!
「この勢いで攻め込まれたらゲートもおそらく………」
「ああ……!ここで喰い止めるしかない!」
戦闘終了後不安そうな表情で推測したティオの推測にロイドは真剣な表情で頷き
「ま、現状それがベストな判断や。」
「!―――どうやら、”双方にとっての援軍”が来たようだぞ。」
ロイドの意見にゼノは同意し、自分達に向かって突撃してくる新手の警備隊員達と警備隊員達の背後にいる人物達を見つけたレオニダスはロイド達に伝え
「”双方にとっての援軍”………?一体どういう意味かしら?」
「!うふふ、どうやらジョーカーお兄さん達も追いついてきてくれたようね。」
レオニダスの言葉にルフィナが不思議そうな表情をしている中ある事に気づいたレンは小悪魔な笑みを浮かべた。そして警備隊員達がロイド達に接近したその時!
「R(ローリング)・サンダーボルト!!」
警備隊員達の背後から現れたフローラが跳躍して地面へ向けて双銃を乱射してドーム状の電撃を発生させて警備隊員達の足を止めてロイド達の目の前に着地し
「見切れまい!ソニックスライド!!」
更に警備隊員達の背後からジョーカーが騎士剣で斬撃を叩き込むと同時に警備隊員達をすり抜けてロイド達の目の前に現れ
「あっちに行ってください~………!洸閃牙~!!」
警備隊員達の背後に現れたフェリシアがクラフトで警備隊員達を引き寄せた後大剣を薙ぎ払って警備隊員達を坂の下へとふっ飛ばした!
「貴方達はミシェラムで助けてくれたレンちゃんの……!」
ジョーカー達の登場にエリィは驚き
「ご無事ですか、レン様!」
「うふふ、大丈夫よ。残りの人達は今はどうしているのかしら?」
双子のメイド姉妹と共に自分に駆け寄って来たジョーカーに微笑んだレンはジョーカー達に状況を訊ねた。
「他の方達はまだ市内に散ってレン様達を探している最中です。」
「フローラ。」
「ええ、わかっているわ。」
フェリシアがレンに報告した後ジョーカーに視線を向けられたフローラは銃を空へと向けて数回撃った、すると銃撃した回数分だけ強烈な光が夜空を照らした。
「ほ~……もしかして今の閃光弾と閃光弾の数で嬢ちゃん達の居場所を教えたんか?」
「はい。これで市内に散っている他のメイドや執事達も気づいてこちらに向かってくれます。」
「ここからは私達も加勢いたします~!」
感心している様子のゼノの質問にフローラは静かな表情で頷いて答え、フェリシアはロイド達に協力を申し出た。
「助かります……!」
「!次が来るわ!みんな、構えて!」
そしてロイドがフェリシア達にお礼を言ったその時新手の警備隊員達に気づいたルフィナはロイド達に警告して戦闘を再開した。
「「「「「「…………………」」」」」」
銃を持つ警備隊員達は一斉にアーツを放つためにオーブメントの駆動をさせると同時にスタンハルバードを持つ警備隊員達はロイド達に突撃した。
「させん――――ミラージュエッジ!!」
「伸びろ―――アークフェンサー!!」
ジョーカーは広範囲の敵に封魔の効果を宿した短剣を投擲して敵の行動を妨害するクラフト―――ミラージュエッジSを、ルフィナは法剣の刃を伸ばしてオーブメントの駆動をしている警備隊員達の行動を妨害し
「これはどう!?ダブルクイック!!」
「ミスティアーク!!」
エリィとレンは怒涛の銃撃を放って近づいて来る警備隊員達の足を止めさせた。
「行きますよ~!――――洸迅剣~!!」
そこにフェリシアが大剣を振り下ろして光の剣圧を走らせて足を止めさせられた警備隊員達に追撃すると共に怯ませ
「ハァァァァァ………せいやっ!!」
ロイドがクラフト―――レイジングスピンで後方の銃を持つ警備隊員達も纏めて一か所に固めた。
「お嬢様の前にひれ伏しなさい!リヴグラヴィティ!!」
警備隊員達が一か所に固められる事による絶好の機会を逃さないかのようにフローラが重力場を発生させる特殊な弾丸を放つクラフト―――リヴグラヴィティでダメージを与えると共に警備隊員達の動きを封じ込め
「これで終わりだ――――喰らえっ!!」
「ほいっと!もひとつオマケや!」
ランディがブレードライフルでスタンハルバードのクラフト―――”デスストーム”の原型技であるブラッディストームで、ゼノはクラフト―――ストームレイドで追撃して怯ませた。
「グラム―――インパクト!!」
そこにティオが導力を物理エネルギーへと変換させた魔導杖を振り下ろして警備隊員達に大きな衝撃を与えて態勢を崩し
「ハァァァァ……!フン!!」
止めにレオニダスがクラフト―――グラウンドバスターを放ち、クラフトによって発生した凄まじい衝撃波を受けた警備隊員達は戦闘不能になると共にふっ飛ばされた。
「グ、グレイス先輩……一体何が起こってるんですか!?」
ロイド達が戦闘をしているその頃”クロスベル・タイムズ”の建物の屋上で状況を見守っていたグレイスの後輩は信じられない表情でグレイスに訊ね
「いいから撮りまくりなさい!それがペンとカメラしか武器の無いあたしたちができる唯一の戦いよ!」
「は、はい……!」
グレイスの指示を聞くとロイド達と警備隊員達との戦闘の様子をカメラで撮り始めた。
(ロイド君たち……きっと凄い記事にしてみせるわ。だから絶対に生き延びて……自分達の活躍を読んでちょうだい!)
グレイスがロイド達の無事を祈っていると金髪の女性警備隊員と共に現れた警備隊員達が女性警備隊員の指示によってロイド達との戦闘を開始した。
「…………」
女性警備隊員はミサイルポッドを構え
「あれは……!全員、散れ!!」
それを見て血相を変えたランディはロイド達に警告し、ロイド達が散開したその時女性警備隊員はミサイルポッドからミサイルを次々と放ち、ロイド達がいた場所を攻撃した。
「「……………」」
「くっ………!」
「はわわ……っ!」
スタンハルバードを持つ警備隊員達は突撃してスタンハルバードをロイドとフェリシアに振るい、二人はそれぞれの武器で防御した。
「「…………」」
ロイドとフェリシアが防御に専念している間に二人に追撃する為に銃を持つ警備隊員達は銃口を二人に向けたが
「駆けろ――――フレイムバード!!」
「二の型・改―――双波洸波斬!!」
「「!?」」
ジョーカーとレンがそれぞれ放った遠距離攻撃のクラフトを受けて怯んだ。
「オラアッ!!」
「フンッ!!」
そしてランディとレオニダスはそれぞれ武器を振るってロイドとフェリシアとつばぜり合いの状態になっている警備隊員達を側面から攻撃して二人から離れさせ
「オォォォォォ………ゼロ・ブレイク!!」
「獅吼滅龍閃~!!」
ロイドとフェリシアが追撃に強烈な一撃を放つクラフトを叩き込んでふっ飛ばした。
「……………」
一方女性警備隊員はアーツを放つためにオーブメントの駆動をさせたが
「おっと、させへんで?」
「!?」
ゼノが敵一体を狙い撃ち、気絶を狙うクラフト―――スタンショットを受けてオーブメントの駆動を止められると共に怯み
「貫け―――エンジェルアロー!!」
ルフィナが追撃に聖気が宿った矢を解き放ち、混乱効果も秘めた矢をその身に受けた女性警備隊員は混乱して味方である警備隊員に攻撃し始めた。
「お願い、ティオちゃん!」
「お任せください!」
「「コールドゲヘナ!!」」
そこにエリィとティオが協力技を放って警備隊員達を纏めて氷漬けにした。
「参ります――――派手に踊りなさい!」
その隙を逃さないフローラは双銃を乱射して警備隊員達を宙に浮かせ
「アンスタンヴァルス!!」
止めに空間をガラスを割るかのような強烈な一撃を放って警備隊員達を纏めて戦闘不能にさせると共にふっ飛ばした!
「い、今のはミレイユ准尉………」
「そんな、あの人まで………」
「まあ、あの人もベルガード門の所属だから、運が悪かったとしかいいようがないわね………」
先程まで戦っていた警備隊員の中に知り合いの女性警備隊員――――ミレイユ准尉がいた事にロイドは厳しい表情をし、エリィは信じられない表情をし、レンは疲れた表情で溜息を吐いた。
「!!ランディさん……?」
その時ランディの異変に気づいたティオが血相を変えたその時
「クソが……ふざけやがって……!ハアアアアアアアアッ!!」
怒りに震えたランディが戦場の叫び(ウォークライ)を発動して全身に凄まじい闘気を纏った!
「やれやれ、頑張るねぇ。しかしこのままだとギリアスのオッサンの狙い通りになっちまいそうだなァ。んー、どうしたもんか。」
一方IBCの攻防の様子を木の陰に隠れて見守っていたレクターは考え込んでいたが
「あっちゃあ……次で終わりかもな。ま、せいぜい頑張れよ~。」
ロイド達に突撃していく新手の警備隊員達に気づくと目を丸くして呟いた後興味なさげな様子で呟いた。
「「「「………………」」」」
「ぐっ!?」
「チッ!?」
「キャッ!?」
「あうっ!?」
銃を持つ警備隊員達は一斉射撃をしてロイド達に攻撃してロイド達を怯ませ
「「「「……………」」」」
「「!!」」
スタンハルバードを持つ警備隊員達は跳躍して強烈な一撃を叩き込んで衝撃波を発生させるクラフト―――大切断を二手に分かれてゼノとレオニダスに同時攻撃をし、攻撃に気づいた二人は一旦後退した。
「エナジーサークル起動――――これでもう大丈夫よ♪」
「みんな、頑張って!」
そこにレンが魔導杖に組み込まれてある特殊魔法を発動してロイド達の傷を回復し、ルフィナはクラフト―――サクリファイスアローでロイド達に自分の闘気を分け与え
「「アークス駆動――――」」
「時の結界よ、砕け散れ!!」
「グランシュトローム~!!」
「ラグナヴォルテクス!!」
それぞれ戦術オーブメントを駆動させたフェリシアとジョーカーにフローラが加速効果を持つクラフト――――ダブルバーストを二人に放ち、フローラのクラフトによって二人の戦術オーブメントの駆動時間を加速させて高火力のアーツをすぐに発動させ、水と雷撃による感電した警備隊員達はそれぞれ大ダメージを受けると共に大きく怯んだ。
「こいつでも喰らっとけ!」
「喰らえ!」
その隙を逃さないかのようにゼノとレオニダスがそれぞれ状態異常を発生させるグレネード―――P(ポイズン)グレネードとS(スリープ)グレネードで警備隊員達を様々な状態異常に陥らせた。
「行くぞ、ランディ!!」
「合点承知だぁっ!!」
「「バーニング―――レイジ!!」」
そこにロイドとランディが協力技を放ってスタンハルバードを持つ警備隊員達を戦闘不能にすると共にふっ飛ばし
「気高き女神の息吹よ………力となりて、我が銃に集え………」
「ガンナーモード、起動します………オーバルドライバー、出力最大………」
エリィは銃に、ティオは魔導杖を大型の銃に変形させてそれぞれ凄まじいエネルギーを溜め込み
「エアリアル―――カノン!!」
「エーテル―――バスター!!」
それぞれ溜め込んだ凄まじいエネルギーを解き放ち、銃を持つ警備隊員達を戦闘不能にさせると共にふっ飛ばした!
「ハァ、ハァ………」
「もう……限界です……」
「クソ………」
度重なる疲労によってついに限界が来たエリィとティオ、ランディはそれぞれ地面に膝をつき
「エリィ、ティオ、ランディ!?」
「彼女達は限界に来てしまったようね………」
「でもロイドお兄さんは”影の国”を経験しただけあって、まだ余力を残しているわね。」
エリィ達の様子に気づいたロイドは血相を変え、ルフィナは厳しい表情をし、レンは口元に笑みを浮かべてロイドを見つめた。
「ま~、嬢ちゃん達は”本物の戦場”も経験してもいないのに十分戦ったで。正直俺も”影の国”でフィーと一緒に修羅場を経験したレン嬢ちゃん達はともかく嬢ちゃん達がここまでもった事に感心しているくらいやで。後は”プロ”の俺達に任せて休んどき。」
「……”闘神の息子”は相当体力が落ちているな。現役時代のお前ならば、まだまだ戦えただろうに……随分と落ちぶれたものだな。」
「るせぇ……!その名で呼ぶなと言っているだろうが……!」
ゼノはエリィ達を感心した様子で見つめ、失望した様子でいるレオニダスに対してランディはレオニダスを睨んで答えた。
「チッ、そろそろ他の連中が来てもおかしくない頃なんだが………どこで油を売っていやがるんだ?」
「エリィ様達だけでなくレン様とロイド様も一旦ビル内まで下がって休んでください~!レン様達が休んでいる間は私達で喰い止めます~!」
「――!?気を付けて!装甲車が近づいてきたわ!」
援軍がまた来ない事にジョーカーが舌打ちをし、フェリシアがロイド達に休憩するように促したその時何かに気づいたフローラが声をあげると何と警備隊の新型装甲車両が2台現れた………!
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