転生マブラヴ オルタネイティヴジェネレーション
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ネェル・アーガマ隊の訓練秘話
作戦の開始時刻が決まったとはいえ、事実上一ヶ月もない状態からの旗艦【ネェル・アーガマ】からのカタパルト発進の訓練が普通に開始されようとしていた。
「すみませんオットー艦長、こちらに配属されたのは、まだ自らの機体を扱えないヒョッコ達ですが、事実上こいつらをハイヴ攻略戦に連れて行くことで、地球の国連議会からこの作戦の承認の得られたので」
オットーとして困っていたのは当たり前であったが、だが元々地球連邦軍の軍として戦った記憶があるために、別の世界とはいえ地球が異星人からの侵略が行われているということがわかると。
「なに、このオットーに任せてください、ラプラス事件を活躍に導いた艦長ですよ」
「全く、この艦長はなにをいっているのでしょうね、正確には私達が力を合わせたおかげでしょうに」
「あははは 違いない」
「でも、そろそろ彼らの腕が見れますよ、ここはマダガスカル島の上空ですし、訓練場にしるしの地点に下りるだけだから、大丈夫思いますが、いざと言う時の為に救出部隊は配備ずみです」
サトシのその言葉がネェル・アーガマのブリッチに響くと同時にオットー艦長がブリッチから格納庫に向けて無線を使い始めた。
「私はネェル・アーガマの艦長を任されているオットー艦長だ、君達のことはよくサトシ提督から聞かされているが、その腕を見せてもらう為に、この発進訓練を行っていくつもりである」
「また各国から来た整備兵士の諸君達もこの後のパイロット達がこき使った機体の整備を頼みたい、君達の腕次第で、パイロット達の生還率がかかっているといっても過言ではない、それではこれよりカタパルト訓練を開始する」
するとネェル・アーガマのある三個のカタパルトのハッチが開き、各国のパイロット達は自分達に割り当てられた機体に乗ってカタパルトデッキに近づいていた。
「なら私が一番ね、ベアトリクス・ブレーメ機 フルアーマーガンダム一番機出るわ!!!」
高い声がブリッチに鳴り響くと同時に真っ黒に染められたガンダムがカタパルト発進していくが。
「くっ・・・これは・・・中々難しいわね・・・シュミレーションでは分かっていたけど」
そう実際にベアトリクス・ブレーメ機はカタパルト発進後にかかる急激なGによって機体バランスを崩してしまったが・・・
すぐさま戦術機のようにスロットルを上げて、機体の足のバーニアとランドセルと呼ばれる部分を多少吹かしただけで、なんとか訓練場の着地地に強引に着陸したというほどであり。
ズドン
「くっ・・・・・・これほどのGがかかるなんて、強化服を着ていてもこれほどなんて、シュミレートだけでは分からないわ、でも次はもっと旨くしてみせる」
それを地上班が確認すると、ベアトリクス・ブレーメ機はその場所から離れた場所まで歩かされた上に、ベアトリクス・ブレーメもその場所に着くと流石につらい為にすぐにガンダムから降りてきた。
すると次には、
「私ですね、ヴィヴィ・シュバインシュタイガー機 フルアーマーガンダム7号機でます、わっこれは」
ヴィヴィ機は元々一年戦争後に作られたガンダムの七番目の機体であり、その分スペックも多少高くなっているが、それを扱えるセンスが元々ヴィヴィには備わっていたこともあり。
ベアト機よりもバーニアをフルに使いながらもなんとか目的地にたどり着けたが、七号機は元々機体についているバーニアを使う為に高い機動力や小回りをできるために、
多少のカタパルト発進でもたついても大丈夫だが。
だ゛かそれでも問題がないわけでもないのだ。つまり推進剤が他の機体よりも圧倒的に早くなくなってしまうという弱点があったからだ。
「わーーん また、 推進力を使いすぎました、これじゃあ、また整備師の人たちに怒られます」
そうなのだ七号機はスラスターやバーニアが多い為に、整備師泣かせの機体となっていたから。
それでもちゃんと訓練場の目標まで機体を墜落させずに運べたのは大きいのだが本人はそれに気づいてはいなかった。
そして三番目のカタパルトにはやけに異質すぎる機体があった、それはMSなのになぜか赤い鎧を着ているMSなのだからおかしいといえばおかしいのだが。
だがパイロットはなにも問題ではなかった。
「篁裕唯大尉 武者ガンダムでる」
そう日本人が乗るということでサトシの提案によってガンダムの改造パーツを使って武者ガンダムに仕上げたのだから。
だがこの機体は長くは飛べないのだ、実際にスラスターやバーニアは有る程度、改造されてはいるが、
機体重量を支えきれるほどの推力は無かったが逆に、長刀や日本刀など実剣と呼ばれる兵装を装備している為に、実弾がメインとなる機体になっているが、いざと言う時の為にビームサーベルは二本装備されている機体ではあったが。
そのためか
「これは流石にきついが、この程度では」
すぐさま自分を適応させるあたりはやはり開発部のテストパイロット上がりといえた、自らの機体の限界性能すらも簡単に熟知しながら普通に目的地につける腕はさすかであった。
そして三番機までもがちゃんとカタパルト発進できたのをブリッチ側も確認すると直ぐに再び一番カタパルトで待っている相手に向かって発信可能のボタンを押させたのであった。
「私の機体はこれか、仕方がないのはわかるが、フィカーツィア・ラトロワ大尉、ナイトガンダム機でる」
この機体の兵装もやはり接近戦を主体として作られており、電磁ランスと呼ばれる槍型の兵装を背中に持っているが、これはグフ系の電磁ムチ系統の技術を応用して作られたものであり。
相手の電子系統を完全に麻痺させる為に作られていたが、それを対BETA用の仕上げており、使える兵装になっていた。
またサーベルは【炎の剣】と書かれていたが実際にヒートサーベルを改造したタイプを専用の盾と一緒に装備していた。
射撃武器といえば事実上、気化弾頭が付いているアローと呼ばれる弓矢タイプがオプションであるがビーム兵器を一切禁じた異例のガンダムと呼ばれる1つであった。
たがその分、機動力・移動力が圧倒的に上であり、この部隊の中では一番高い機体でもあった。
そのためか、すんなり目的地に着陸しており、待機場所までゆっくりあるいていた。
「次はオレの番かよ、テオドール・エーベルバッハ中尉 フルアーマーガンダム二号機でるぞ」
やはりフルアーマーの機体であるが、それでもテオドール・エーベルバッハ中尉の才能はガンダムタイプに乗り換えたことで余計にその才能が開花したのだ。
「これでいいだろうが!!!」
才能だけで簡単に目的地に到着できる腕は、誇っていいのだがいかせん、性格が悪すぎるために中々友ダチが出来なかったりする。
「そして次は私の番ですか? イブラヒム・ドーゥル中尉 ガンダム6号機マドックでるぞ!!!」
元々エースだったこともあり、マドックの扱いは訓練場でも少し扱いが困るタイプではあったが、
この機体は足の部分がホバーである為に、独特の動きを行うために多少訓練が必要ではあったがそこは激戦区のエースで有るのだろう。
「なるほど、確かに強化服の対G機能だけではつらいようですが、モビルスーツの対G性能のおかげでカタパルト発進の衝撃がだいぶ楽になっているように感じる」
冷静に判断しつつ、その腕前で、目的にホバー移動していたのだから驚くしかないだろう。
「ラスト機は私だけか、アイリスディーナ・ベルンハルト機 フルアーマーガンダム三号機でる」
やはり第666中隊を率いていた実力であった、ベアトリクスと同じように機体を扱って無事に目標地点に到着できたのだから、十分すごいといえる。
実際に地球連邦軍でもこの訓練は三ヶ月ほどかかることがあるがそれを、シュミレーター訓練だけとはいえ5日ほどかかったが、それでもこの腕前は十分にベテランクラスといえたのだ。
「なるほど、確かにいい腕をしているようですな、これなら上の連中と合流しても大丈夫といえますな」
そのようにいうとネェル・アーガマの高度を下げて発進させた機体の回収を行っていた時
6月25日のアメリカ合衆国ではマクダエル・ドグラム社のF-15C イーグルが全米に配備されつつあるが元々はF-4更新機として開発され、
遠近共に高い対BETA戦性能を誇る汎用第2世代戦術機として世界各国で採用されたがやはり今回のハイヴ攻略作戦においてはあくまでも数が圧倒的に足りないのだ。
実際に世界中に配備する為に大量生産はしていたが、何処の国もMSの技術の解析に力を入れているために、現場での殆どの国はいまだに第一世代型の戦術機の改造機が多く出回っていた。
確かにアメリカの生産力はすごいが、それでもイーグル生産は一ヶ月通して、たったの100機しか作れないのだ。
これはアメリカが第一世代機を作るのに多くの力を回している為に、新型機は作ったとしても売れるとは限らないのは当たり前であった。
だからこそ7月の中旬頃のハイヴ攻略にある程度の数をまとめて第二世代型戦術機を運用することで。
戦場での実績を残そうという魂胆でもあった。
ソ連川も同じくMFPTI計画始動したのだ。
これは第二世代型と呼ばれているが【MiG-23/27】の失敗を挽回すべく、米国のATSF計画に対抗する多機能前線戦術機計画(MFPTI=МФПТИ)が開始される、これによって第3計画によって作られた子供達が乗る特別な戦術機の開発もスタートしていた。
むしろこっち側がソ連として本命といえたのだ、確かに第3計画の作られた子供達の高い能力を秘めているが、それを戦場に出せるほどの安全な戦術機はまだソ連側には存在はしていなかったから。
だからこそジムの技術を解説した上でそれを出来うる限り詰め込んだ特殊機を作ろうといえるのだから恐ろしいとさえいえたのだ。
またこの計画で作られる戦術機は表の部隊用の開発もあるが、それがむしろ本命を隠す為のダミー計画では計画内部の人間しか伝わっていない真実であった。
こうして、人類初めてのハイヴ攻略戦に向けて着々と準備を続けていた、人類側であった。
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