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ガンドゥーラ

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第三章

「水浴びもしような」
「ですね、明日が楽しみです」
「楽しみで仕方ないです」
「じゃあ早く行きましょう」
「明日が待ち遠しいです」
「わしもだ、オレンジにかぶりついて水を飲んでな」
 権田原自身もとだ、笑って言うのだった。
「水浴びもするぞ」
「それで残りの予定コースを進んでいく」
「あと四分の一位ですけれど」
「それも進んで、ですね」
「クリアーしていきますね」
「そうしよう、いいな」 
 こう話してだ、そしてだった。
 一行は次の日そのオアシス、街に来た。すると権田原以外のスタッフは街に入って目をキラキラとさせて言った。
「いや、いいですね」
「凄いですね」
「結構広い街ですね」
「オアシスも湖みたいで」
「日本での打ち合わせで寄るとは聞いてましたけれど」
「色々寄るオアシスの一つだと思っていました」
 それがというのだ。
「ここまで大きいとはです」
「立派な街があるとは思いませんでした」
「それじゃあここで小休止ですね」
「そうしますか」
「予定だとここで一泊になっているが」 
 権田原は一行の責任者として話した。
「そうしよう」
「はい、一泊ですね」
「ここで一泊休んで」
「それで英気を養って後の四分の一を進みますか」
「調査しますか」
「ああ、ただ調査していて思ったが」
 権田原は街の中を見回しながらスタッフ達に仕事の話をした。
「前回の調査より砂漠の生きものが増えてるな」
「蛇や蠍がですか」
「そうなっていますか」
「そうなっている、生態系自体は変わっていなくて砂漠の面積もだ」
 よく問題視されているサハラ砂漠のそれもというのだ。
「我々が調査した範囲では変わっていない」
「全体はわからないですが」
「我々が調査した範囲ではですね」
「砂漠の面積は拡大していない」
「そうですね」
「それは何よりだよ」 
 ほっとした様な顔になってだ、権田原は言った。
「特に砂漠の面積については」
「正直拡大しないに越したことがないですしね」
「砂漠はあまり広くない方がいいです」
「緑が多い方がいいです」
「有り難いです」
「全くだ、ただ何でも温暖化の影響とか言うのはな」
 何も勉強していない日本のニュースキャスターがやたら言っていた言葉だ、捏造や虚言の問題もあったが報道資格を剥奪されなかった。
「違うと思うがな」
「テレビは何でもそう言いますけれどね」
「いい加減なことばかり」
「キャスターとか何も勉強しないのに好き勝手言って」
「それで誤った知識を拡散しますがね」
「あれは絶対に駄目だ」
 権田原は強い声で言った。
「絶対にな」
「ですよね、どう考えても」
「害にしかならないです」
「テレビを観ると馬鹿になるっていいますけれど」
「本当にそうなりますね」
「テレビもちゃんとした番組を観ないとだ」
 特に報道番組はだ。 
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