目が覚めればそこは異世界
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第2話 「圧倒的なまでのチートは如何なる人間でも止めることはできない」
前書き
※辰野君は演技がうまいので人と話してる間は心の声も『私』です。
ただし、気が動転してたり、怒ってたりしてると、元の『俺』にもどってたりします。
私は女の子に案内されて怪我をしているであろう『おとうさん』の所にたどり着いた。
「これは、捻挫ですね」
「早く治療してしまいましょう」
私は女の子と男の子に微笑みながら『おとうさん』に呪文を唱える。
「ホイミ」
すると、その人の軽く曲がった足首に巨大な光のエネルギーが流れこみ、捻挫を治す。そう、Lv.99僧侶のベホイムレベルの回復エネルギーが。
あれえ、おっかしーなー。確かに『ホイミ』と言った筈なんだけどなー。
そんなおr…じゃなかった、私は
「おねーさん、ありがとう!!!」
という幼j…違った、女の子の満面の笑顔を背中に浴びながら、教会の方向に急いでトンボ帰りする。
俺が愛情込めて育てた娘だから、間違いないとは思うが、まさか…………
とりあえず、この能力は “ステータス・ウォッチ” 略して、『SW』と呼ぶことにした。
項目は、『その人物の名前』『性別』『職業』『現在のレベル(状態異常時はそちらの表示が優先)』『特殊項目(あれば)』『性格』『使用可能な呪文や特技』と、ここまでがさっき見た1ページ目。
よく見ると右下の所に、 “⇒” マークがあり、2ページ目は、矢印に強く意識を送ると見ることが出来た。
HP:9999 E:大地獄の槍
MP:999 E:ウロボロスの盾
力:999 E:神官の帽子
身の守り:999 E:神官の服
魔力:999 E:神官のブーツ
素早さ:999
器用さ:999
運の良さ:0
うん、能力値が異常すぎて何処から入ればいいか分かんない。
…………とは言ってもこんな超怪物を作ったのは他でもない俺だしなぁ……
運は何故か毛ほども上がらなかったけど、それ以外は完璧僧侶。間違いなく俺が育てたマーサたんだ。
装備もこれであってたはず。
ブーツはアクセサリ扱いかな?
………ちょっと外でて見るか。
ここはどこなのかは、全く分からん。
だって、ゲーム内にあった施設以外の施設があるし、そもそもの町の面積がでかくなってる。
まぁそうじゃないと町が町として機能しないしな。
ゲームじゃ、勇者一行が必要な施設しか必要ないけど、ゲームにはなかった食料品を売る施設などがここにはある。
以上の存在により、ゲームとは町のマップが大幅改変されているので、マジで分からん。
そのための情報集めがひとつ。
それと、このチート魔力でベホマをしたら、どうなるかの実験がふたつ。
てなわけで!!ここがどこなのか分かるまでカァーーーット!!!!
教会出てすぐにいた、女の人に話かけると、
『今日もレーベは平和ですね♪』
と、平和崩壊フラグめいた発言を聞いたのでここはアリアハン大陸の北の村、レーベだとわかった。
思いの外、サクッと終わったので実験をしに、俺は町の外にいる。
あ、スライムくん発見。じゃあ、早速実験に協力して貰おう。
「ベホマ」
と俺が言うと、スライムはぷくーっと膨れ上がり、
バチュン
そう音をたてて飛び散った。
「ファッッ!?」
こ、これはダイ大の “マホイミ” 的なヤツか!!
相手に大量の回復魔力を流し込んで細胞の異常な活性化を起こし、細胞分裂の過多による、細胞の決壊で相手を攻撃する呪文。マホイミ。
さっきのベホマは、マホイミの強化版になった形だろう。 “マベホマ” と
命名しよう。
うわぁい、ザキ とかよりよっぽど効きやすい即死呪文だね!!
………さて、やることやったし、さっさと帰ろう。今日はもう疲れた。
そう思った矢先、森の方向から人の声が聞こえてきた。
「こんなに早くに死ぬ訳には行かない
ぞ!!」
「えぇ!!」
どうやら、魔物に襲われてるようだ。
……ここまで聞いて、
「まぁ俺には関係ないし」
と言う訳にはいかないからな。
しゃーね、助けに行くか。
後書き
この判断がマーサちゃん(in辰野君)の運命を分けるのであった…………
次回 「弟子入りさせて下さ「だが断る」
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