GUMIGUMI100%
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第1話 運命の隣人
前書き
初めましてこんにちは。こちらもボチボチ更新していきたいと思います。最後までよろしくお願いします。
「…朝か」
部屋の中に降り注ぐ朝の光は、いつも以上に明るく感じられた。まるでこんな堕落した生活を送る私を叱咤するように。部屋のデジタル時計を見ると、今がちょうど8時15分だと理解することができる。8時15分か…暫く前の私なら考えられない時間だな。こんな時間に起きたら学校に遅れてしまう。だけど…
お母さんが死んだのはちょうど一年前。お母さんはこんな私にも優しく接してくれる女神様みたいな人だった。私が2年前ぐらいから学校で友達と上手くいかなり、学校を休みがちになってしまったのだがそれでも学校を辞めなかったのは母親の影響が大きいと思う。実際にお母さんが死んでからは、私は学校に1回も行ってない。お母さんが死んでからは本当に一年中家にいる引き篭もりになってしまった。食料や必要な物は全部兄ちゃんが運んできてくれるので、本当の本当に一年以上家から出ていない。
私はベッドからもぞもぞと起き出すとそのまま台所へと向かった。今日こそ死ねるだろうか…私はそんなことを考えながら台所に置きっ放しにされてある包丁を握りしめて首元へと運ぶ。刃先が喉元に触れる。あぁ…この金属の冷めた感触。今まで何度味わってきたのだろうか。私は今までこうやって幾度となく自殺を図ってきた。その度に臆病な私は妙な恐怖に囚われてしまい包丁を投げ出して、結果自殺に失敗してしまう。だけど。今日ならいける気がする。お母さんの命日である今日なら。
ー 盛岡 渡 視点ー
どうも皆さんこんにちは‼️盛岡渡と申します。今日…僕はついに1人暮らしを始めます。いやぁ楽しみですね‼️なんでこんなにテンションが高いのかと言うと…正直自分でもわからないです。笑
まぁそんなこんなで僕が1人暮らしを始めるにあたって、親が餞別だと言って探し、購入してくれたアパートに今、到着したわけなんですが…まぁ普通のアパートですね。外観はいたってシンプルだし。白と黒の2色の壁と黒一色の屋根はまさに日本のアパートって感じがして…
「マスター?早く行きましょうよ‼️こんなところでボーッとしてたら時間の無駄ですよ⁉️」
「そーだね…って今何時?」
「午後2時くらいでしょうか?」
「午後2時ね。ちょうどいいんじゃない?それじゃあまず大家さんのところに行ってご挨拶してこようか」
「そーしましょうか」
そう言うと僕の隣にいたGUMIはツカツカと歩き始めた。いやいや君ね、大家さんの部屋知らないだろ?
「おーいGUMI?大家さんの部屋はそっちじゃないよ」
「え、そーなんですか⁉️」
「嬉しい気持ちはわかるけどそう焦るなって。ほら、こっちだよついておいで」
「はぁーい」
ー高松 昴 視点ー
…進む君と止まった僕の…
耳につけているイヤホンからは私の大好きな歌『天ノ弱』が流れている。この歌は、有名なボカロ曲で私の解釈では付き合っていた彼氏に振られた女の子の歌となっている。私には今まで、人を好きになった経験も、誰かと付き合った経験もないが、この何か切ない曲調が心の何処かに響いたのか初めて聞いた時からずーっとお気に入りの歌になっている。
結局死ねなかった。4月5日…お母さんの命日でも結局死ねなかった。理由はわからない。だけど、何やら言いようのない恐怖に襲われて…
死ねなかった私は2時間以上も台所で泣き続け、その後ベッドにまた入りそれから4時間ほど寝た。現在の時刻は午後2時半。もう午前中は終わってしまったのか…何だか1日を無駄にした気分だ。いや、1日どころか一年以上無駄にしてしまったのだけれど。
ベッドの中で歌を聴いていたとき、不意にチャイムが鳴った。あれ?珍しいなぁ…まだ兄ちゃんが来る日ではなかったはずなんだけれど…
私は、妙に重たい体に鞭を打ち、何とか我が家の玄関まで辿りついた。我が家と言ってもアパートなのだけれど。
私「は〜い…どちらさまですか?」
渡「こんにちは。隣に引っ越してきました盛岡渡と申します。何かとお世話になると思いますが、よろしくお願いします。」
私「わざわざご挨拶ありがとうございます。こちらこそよろしくお願いします」
なんで引き篭もりなのにコミュ力だけはあるんだろう。
まぁそんなことはおいといて、引っ越し?うちのアパートに私と同級生くらいの男の子が?ってかなんか可愛い…背も私と同じくらいみたいだし。やばい惚れそう…なんだったんだろう前半のシリアスさ。
…グゥ〜
私「…⁉️」
私《恥ずかしい…今のってお腹の音じゃん‼️そー言えば今日は起きてから何も食べてないじゃん‼️》
渡「お腹空いてるんですか?」
私「…恥ずかしながらそうみたいですね」
渡「じゃあ一緒に引っ越し蕎麦食べませんか?僕もお昼ご飯まだでしかもカップ麺の蕎麦食べるつもりだったんですよ。」
私「いいんですか⁉️」
渡「はい。散らかってる僕の部屋でよければ」
私「是非‼️ご一緒させてください‼️」
こうして私は彼…渡の部屋へと向かったのであった、渡と共に。ちなみに1年ぶりの外である。
続く
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