がっこうぐらし!The world in confusion
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chapter48
リバーシティに来て一夜が明け、日がのぼり始めた時刻、俺は目が覚めて窓から外を見る
下は奴等が多く徘徊しているのが見てわかる。
…これであのベヒモスと戦ってから8日目か…
思えばかなり濃密な日々だったと断言できる。
…この戦いが終わったらゆっくり寛ぎたいものだ。
「うーん…あっ…雄也先輩……」
圭も目が覚めたのか眠たそうな顔つきで起き上がり、なぜか抱きついてきた。
「ちょっ!け、圭!?」
「えへへへ、雄也先輩~」
あ、駄目だ、完全に寝ぼけてて話が聞こえてない。
「先輩のこと愛してます~」
「ちょっ!まっ!うぐっ!」
不味いと思って離れようとしたが遅かった。
圭は俺にキスしはじめキスをやめようと抵抗するが圭の腕がそれを許さずにガッチリと俺の体を固定して動かせない。
本来なら振りほどくことも可能なのだがワクチンの副作用で力が上がっている圭を振りほどくことができなかった。
今も抵抗はしているのだが全く、無意味に終わる中俺の視界があるものを捉える。
「…え…あ…」
恐らく意識がはっきりとしてその惨状を目にしている直樹が顔を赤らめてこの光景を目にしていた。
いったって普通の反応をする直樹を見て俺も見られていることから恥ずかしい気持ちに駆り立てられる中、唯一意識がはっきりとしていない圭はさらにエスカレートしていた。
「うっ、ちゅっ!」
「ちょっ!舌は…!」
まさか舌まで入れてきて俺は更に抵抗を続けるのであった。
一時間後…
「………」
「あ~圭…あれは仕方がない…意識だってはっきりしてなかったわけだし…」
現在地下一階の食品エリア、そこで缶詰などの日持ちする食品を調達していた。
三人で順調に進むなか、顔を真っ赤にしている圭を宥める。
あのあと、意識がはっきりした後に顔を一瞬で真っ赤にして、謝ってきて…未だに激しいキスをした羞恥心で顔を真っ赤にしていた。
「取り合えず、これだけあれば問題ないはずです」
取り合えず、当分の食料を確保して一度あの部屋にもどるとしよう。
「……おっ!」
俺はあるものを発見しラベルを見て問題ないかを確認
「問題はなさそうだな」
問題がないのを確認したあとあるもの…日本酒をバックにいれると圭達のところに行き部屋に一度戻る。
部屋に戻ってから荷物を整理して出る準備が完了させたが窓から外を見ていた圭が何かを発見し目を見開いている。
「先輩!あれ!」
「どうした…っ!?」
圭に呼ばれて窓の外を見ると、奴等が徘徊している以外に奴等の隙を見て掻い潜って移動する人が二人着実にリバーシティへと近づいていた。
「先輩、やっぱり、あの二人は…」
圭は彼らが何者なのか予想がついているが一番彼らのことを知る俺に恐る恐る訪ねてくる。
「間違いなく管理局の局員…いや残党だな…恐らくあの戦いで散々になった生き残りだろう…」
あの戦いで管理局は大打撃を食らわせ統制が取れなくなり消息が不明になった局員も少なくはない。
「ど、どうして、彼らがここに…!?あなたの話では動かないんじゃないんですか!?」
俺たちの中で唯一動揺している直樹は俺に切羽詰まった表情で問いかけてくる。
「…そうか、確かここにも管理局の打ち捨てられた拠点があったはず…たぶんそこに向かってるのかも」
あの市長の残したデータに記された拠点の箇所に此処があることを思いだす。
ということはだ…あの二人はここにある拠点で何かしようとしているということになる…
「…調べた方がいいか」
もしかしたらかなりやばいものだったら防がないといけないし問題ないといってもあの二人を止めなければ被害が出かねない
「そうですね、ここで放っておいたらもしかしたら他の人が危ないかもしれないし」
圭も同じ考えに至ったのかドラグノフを両手にもってこちらを見る。
「これ以上好き勝手させるわけには行かないしな」
アークを起動しバリアジャケットを装着する。
「…そうやって…また人を殺すんですか…あなたは」
「…美紀?」
「人を殺してあなたは何も感じないんですか!?あなたの善悪で人を殺すんですか!?」
「美紀、雄也先輩は…」
…これまで思っていたことを感情に従っていい放つ、直樹、それをみて圭は俺のことを擁護しようとする。
それにしても圭の言うとおりの子だな
「…直樹の言いたいこともわかる…けど…誰かがやらなきゃ…この戦いは終わらない…例え汚れ仕事でも…」
「そんなの、あなたの行うを正当化しているだけじゃないですか!」
「別に正当化してる訳じゃない…けどわかってはいるけどやらないといけないときがあるんだよ」
「……」
なんとも言葉がでないのか直樹は押し黙ってしまう。
「…それに直樹がいってることも間違いじゃない…それに…直樹のように言いそうな奴が一人だけ知ってるしな…」
「…え?それってどういう…」
…お前なら直樹と同じこといって実力行使で止めるだろうな…クロノ…
ここにいない親友の顔が脳裏に浮かびながら俺は部屋のドアノブに手をかける。
「…美紀、一応これ持っていて」
「え?これって…」
直樹だけこの部屋に残ることからもしもの場合思ったのか圭はベレッタを圭に渡す、その渡された本人は戸惑いを隠せないでいる。
「何があるかわからないし、護身用だと思って持ってて」
「そんな、私は…」
引き金を引くのが気が引けるのか声に戸惑いがあった。
「…生きてるやつに引き金を引くかは直樹次第だ…俺達はもう選んだんだしな」
どうするかは直樹次第…俺たちに指図することはない。
「…見失うと厄介だ…行くぞ、圭」
「はい、それじゃあいってくるね」
そういって部屋から飛び出し広間へと走っていく。
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