Blue Rose
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第四話 変化の兆しその二
「女の子じゃない」
「そうなんだよ、何かな」
「蓮見の体格って女の子っぽくなってきたんだよ」
「毛も薄いところもな」
「女の子みたいじゃないか?」
「髭が生えなくて」
「あと顔立ちもな」
それもというのだ。
「前からそんな感じだったにしても」
「最近特に女の子らしいよな」
「そうなってきてるな」
「どうもな」
クラスメイト達は優花のその顔も見て言うのだった。
「女装出来るな」
「ああ、出来るな」
「この顔だとな」
「体格とかだってそうだしな」
「髪の毛もそのままで」
「女装したら下手な女の子より可愛いかもな」
「アイドルになれるかもな」
「それってあれだよね」
女装と聞いてだ、こう言った優花だった。
「男の娘だよね」
「ああ、それな」
「そのままなれるぜ」
「最近定着したけれどな、男の娘」
「蓮見ならなれるな」
「というかもう今の時点でじゃないのか?」
既にというのだ。
「男の娘になってるか?」
「言われてみればそうかもな」
「制服は着ててズボンでもな」
「もうな」
「男の娘かもな」
「僕女装をするつもりはないよ」
優花はこのことは断った。
「別にね」
「じゃあ男らしくか」
「男らしくなりたいか」
「そこまではいかないけれど」
それでもというのだ。
「女装の趣味はないから」
「まああれは定着しててもな」
「誰もがする趣味じゃないな」
「そういうものだな」
「下着はトランクスだしスカートを穿くとか」
女装の定番のことから話した。
「想像も出来ないよ」
「そうか、じゃあな」
「これまで通りか」
「普通の格好か」
「その顔でも」
「そうだよ」
はっきりとした返事だった。
「ズボン以外ないから」
「そうか、けれどな」
「本当に最近女の子になってきたな」
「髭なんか生えそうにもないし」
「剃るとか考えられないだろうな」
「それは純粋に楽だろうな」
「基本毎日剃らないといけないみたいだしな」
髭の手入れの話にもなっていた。
「それに蓮見髭似合いそうにもないな」
「絶対に似合わないな」
「そんな顔だな」
「僕もそう思うよ」
優花自身も言う。
「お髭は似合わないね」
「その顔だとな」
「やっぱり髭って男のものだからな」
「その女の子みたいな顔だと」
「どうしてもな」
似合わないとだ、周りも言う。
「生えそうもないしな」
「蓮見に髭はないな」
「どう考えてもな」
「そうだよね」
また自分でも言った優花だった。その髭の話が丁度一段落したところでだった。クラス委員が彼等に言ってきた。
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