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ダンジョンに転生者が居るのは間違っているだろうか

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零振り目

 
 
 Side:???


 あ…ありのまま今起こった事を話すぜ! ある日、緑プレートの大型トラックに轢かれそうだった子供を助けて変わりに轢かれて死んだ筈なんだが、気が付いたら何かアッチもコッチもソッチもドッチも一面白塗りの空間にいたでござる。な、何を言っているのかわからねーと思うが、オレにもわからん。
 
 
『ふむ。大して動揺していない、か。まぁ、そのあたりは流石と言ったところか』
「何者!?」


 声がした方を見たら、月みたいな髪色をした長髪の男だか女だかわからん奴が立っていた。


『そう警戒してくれるな。コチラに貴様と敵対する意思はねぇぞ、■■■■』
「……このやり取り、ネット小説で何度も見たことあるぞ。オレ死んだんですか?」
『あぁ、貴様の言う通りだ。勘違いするなよ? 別段、俺やその他の神々がミスで殺した訳じゃねぇ。本来、あの事故はトラックの運転手の居眠りが原因で起きたんだが、本来死ぬのは運転手だけだったんだ。ギリギリで意識を覚醒させた運転手がハンドルを面舵いっぱいしてギリギリで子供を躱し、そのまま運転手がトラックごと橋から底の川ににボッシュートされて運転手がアボン。って流れだったんだが、その流れを貴様がその現実の流れをぶち壊す(そげぶ)して、運転手だけじゃなく貴様まで死んでしまったんだ』
「…………え、ってことはオレ無駄死に!?」
『だからこんな所に居るんだろうが。いいか? お前さんのした事は確かに人の視点でも神の視点でも褒められた事だ。現代に於いて天界やあの世からすれば拍手喝采で以て讃えられるべき偉業だ。
 だがな、それの所為で地獄を初めとするあの世の各部署が混乱するのは別件だ。ああ、全く以て貴様の様な輩が一番困るんだよ。寿命で死んだのなら間違い無く天国行き判定出来る位善行を積んでるから地獄行きに出来んし、かと言って天国も受け入れ態勢が整っていないから天国にも送れない。それ以前に寿命を使い切ってない者をおいそれとあの世に送る訳にもいかん』
「…………えーっと、つまる所?」
『転生して残ってる寿命+α分生きて来い。心ばかりの特典もやるから。ま、最初の転生先はダンまち何だがな』
「……ダンまち。…………ダンまちかぁ」
『おろ? 何やら複雑そうだな?』
「いやまあ、なんと言うか、ソーマファミリアやアポロンファミリアの面々が余り好きくないというか、某英雄王が嫌ってる神様のファミリアに所属してるアマゾネスが好きくないというか……」
『あぁ。ま、如何にか成るだろ。ってな理由(ワケ)で、特典を教える。BLEACH、魔法先生ネギま!、ドラゴンクエスト、Fateシリーズの能力やら何やらの詰め合わせ~デメリット排除風味~。後は、すぐに死なれても困るからそれなりの運と鍛えればそれなりに強くなる肉体かな』
「……………………ち、チートにも程があっがや」
『どこの方言だそりゃ。名古屋弁と知多弁が混ざったか? まあいい、ソレらが特典だ。まあ、つい十分前迄命のやり取り何てした事の無い者にダンまちの世界で死ぬ事無く天寿全うしろ何て言うのも酷だ。と言うか、天寿全うしようがしまいが、ダンまち以外の世界を2~5個位生きてもらう事になるからな?』
「え、何それ聞いてない」
『今言ったからな。さて、んじゃ転生さすぞ』


 炎髪の神様はそう言うと、一つパチンと指を鳴らした。何処ぞの『そんな装備で大丈夫か?』の人並みに良い音だった。


「……転生する奴の足下に穴が開くのは定番なのかァァァァ!?」


 指が鳴ったと同時くらいにオレの足下に直径1m位の穴が出来て、それの中に吸い込まれた。


『あ、そうだそうだ忘れてた。生前使ってた名前は使えないから、転生後は取り敢えず天鎖斬月とでも名乗っとけー!』
「何で天鎖斬月なんですかねー!?」


 神様の言葉にそう返すと、オレの意識は暗転した。


 Side:END


 
 

 
後書き
 
 新しい話ばかりプロットが浮かぶから取り敢えず排出しとこうかなと。プロローグは色々と使いまわします 
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