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『夢の中の現実』

作者:零那
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『零那の義務』



父さんが係員の人と揉め出した。
揉めてるというか、慌てるというか、なんか...
此処からじゃ行けんらしい。
運行廃止になったとかならんとか?
説明を受けてる。

『JRで姫路』『岡山迄』『高速バスで香川』とか聞こえた。

確かに、亀井サンが調べたルートは姫路からのフェリーだった。
どうやって行くんやろ。
零那、今の所持金で足りるかな...?

でも、此処からフェリー乗れんのんは残念やなって1人でノンキに考えてた。

亀井サンからメール来た。
金おろしてくるって。
一応、零那にも1万円貸してって伝えた。

父さんは、暫く係員の人と話してる。
紙に書いて貰ったりしてる。
ルートを聞いてるんやろな。
零那は、父さんの背中を眺めながら、このまま尾行することが正しいのか、連れて帰るのが正しいのか...考えてた。

でも、昔から母さんや組長が言うように、零那の血の殆どが父さんの血なら...
止められても向かうだろう。
それこそ、今、零那が止めて一旦帰ったとしても、また日を改めて向かうことになるだけ。

だったら早くに決着つけよう。

どんな形で在れ、父さんがアイツを殺すのは阻止する。

それが今の零那のやるべき仕事、義務なんやって解ってる。


 
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