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イナズマイレブン~クロスライジング~

作者:shoogel
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宇宙人疑惑?

 
前書き
大変お待たせしました! 

 
「さあ、あんた達のサッカー見せてもらうよ!宇宙人さん」

「だーかーら!俺たちは宇宙人じゃないってば!」

俺はユニフォームに着替えると、瞳子監督に話し掛けた。

「監督。大人相手に戦うのにアドバイスか何かありますか?」

「そうね…。取り敢えず、君たちの思うようにやってみて」

「わかりました」

俺と監督のやりとりを見た鬼道は言葉を付け足す。

「初めての試合だからな。監督は俺たちのサッカーを見たいのだろう」

「よし、やろうぜ!俺たちの戦い方を考えるんだ!」





「今回のスターティングメンバーを発表するわ」

FW 染岡 雷藤 豪炎寺

MF 一之瀬 天空橋 鬼道

DF 風丸 土門 壁山 栗松

GK 円堂

瞳子監督がスタメンを発表し、まさかの心美が選ばれた。

「えっ!?わ、私ですか…?」

「ええ。期待してるわ」

「は、はい!頑張ります!」

俺は心美に近付くと話す。

「心美ってマネージャーじゃなかったっけ?」

「細かいことは気にしない!久し振りにお兄ちゃんとサッカー出来るだけで嬉しいの!」

「お、おう。そうだな、心美と一緒にサッカーやるの本当久し振りだな…。今日は楽しもうぜ!」

「うん!そうだね!」




俺たちがグラウンドに出揃い、ホイッスルを待つ。
あの桃色の髪の少女はMFのようだ。

そしてホイッスルがグラウンドに響いた。

ピーーーーーーーーーー!!

「よっしゃ、行くぞ!!」

俺が声を掛けて、染岡にパスを出す。

「ああ!!」

染岡がパスを受け取ると、バックパスで一之瀬に回す。

「行くよ!」

一之瀬は大人相手とは思えない程の華麗な動きで、相手を抜き去って行く。

「決めろ!染岡ァッ!」

一之瀬は染岡にパスを出すと染岡はダイレクトで撃ち込む。

「喰らえェェェッ!ドラゴンクラッシュ!!」

グオォォッ!

染岡のシュートは相手キーパーに襲い掛かる。

「セーフティプロテクト!!」

相手キーパーが右手を上げ、そう叫ぶとキーパーの後ろに盾のようなものが
現れ、ドラゴンクラッシュを完璧に止めた。

俺は染岡に顔を向けると、首を傾げた。

(なんだ今の感じ…?いつもの染岡のシュートじゃない。威力がかなり落ちてる…?)

「く、くそッ!」

「どんまいだ!次、決めようぜー!」

後ろからはそんな円堂の声が響いてくる。

キーパーが蹴ったボールは俺たちの頭上を越え、桃色の髪の少女に渡る。

「行かせるかッ!」

「甘いよ!」

風丸がブロックに入るも、少女はFWの木曽久とワンツーで抜き去った。
その次にブロックに入った壁山も軽々抜かれ、ゴールへ向かう。

(なんだ?風丸も壁山もいつもより動きが鈍いような…)

「来い!」

円堂が構えると、少女はFWの加賀美と言う女性にパスを出し
シュート体勢を作る。

FWの加賀美がボールを蹴ると、ボールに4つロックが掛かり
ロックされたボールが回転してオーラを纏っていく。

するともう一人のFW木曽久が回転しながら、
ロックが掛かったボールにかかと落としを放った。

「「セキュリティショット!!」」

ギュゥゥゥン!!

一直線にゴールに襲い掛かるボールに
円堂は連続パンチを放つ。

「だぁぁぁぁっ!爆裂パンチィィィッ!!」

しかし流石は大人のシュート力と言おうか
円堂はどんどんゴールに押し込まれていく。

「ぐぐぐっ…!がぁぁっ!」

威力に耐えかねた円堂はシュートに吹き飛ばされ
俺たち雷門は先制点を許した。

「くぅ〜〜!流石は大人のシュート!威力が違うや!」

円堂は立ち上がると楽しそうに笑い、叫ぶ。

「やっぱサッカーは楽しいや!!」





再び俺たちからのボールから始まり、俺は心美と上がって行く。

俺が中央を突破して行くと2人の選手が行く手を阻む。

「行かせないぞ!」

「へっ!行くぞ心美!」

「うん!」

俺と心美はジグザグに動き、高速で相手を四角に囲むように走り去る。

「「ダブルスクエア!!」」

俺と心美の協力技で相手を華麗に抜き去り、さらに加速する。

「行かせんぞ!プロファイルゾーン!」

相手の桜という男が叫ぶと俺の足下に光が灯る。

「発動までが長いな…!真電光石火ぁぁっ!!」

俺は真電光石火で光から抜け出すと、そのままゴールにシュートを放つ。

「ライトニングアローV2ゥゥッ!!」

バジジジィィィッ!!

久し振りにも感じるシュートは唸りを上げてゴールを襲う。

キーパーは右手を上げ叫ぶ。

「セーフティプロテクト!!」

出現した盾は俺のシュートと衝突して、どんどんヒビが入っていく。

「ぬわあぁぁっ!!」

遂に盾を砕きゴールにボールが突き刺さると
後ろから心美が叫びながら飛びついて来る。

「流石はお兄ちゃん!完璧だねっ♪」

「いや、心美との連携があったからさ。サンキューな」

「へへっ…」

俺と心美の華麗な連携で同点に追い付いた俺たちだが、
その後は点を取れず、前半終了のホイッスルが響いた。

「ふふん!大した事ないね宇宙人さん!」

「ううっ…。やっぱり大人が相手じゃキツイでやんすよ〜」

栗松がそんな事を呟いた時だった。
ベンチに俺たちが戻ると瞳子監督が俺たちに向かい話し始めた。

「みんな聞いて。後半の作戦を伝えるわ」

瞳子監督がそう言うと染岡、風丸、壁山を見ながら話す。

「染岡くん、風丸くん、壁山くん。あなたたちはベンチに下がって」

「な、なんだって?」

「空いたスペースは残りのみんなでカバーして。よろしくね」

そんな監督の指示に納得がいかない染岡が叫ぶ。

「おいっ!冗談じゃねえぞ!なんで俺が下げられなきゃいけねえんだ!!」

「オ、オレ何かミスしたッスか…?」

「監督の考えがわかりません!ただでさえ厳しい状況なのに…」

監督は3人を見ると、一言呟く。

「勝つための作戦よ、後半始まるわよ」

その様子を見ていた鬼道は呟く。

「…何を考えてるんだ。監督は…」

そう呟く鬼道に俺は話し掛ける。

「さあな…。だけどあの3人の動きは今日は鈍く感じていた」

「雷藤もか…。偶然なのか、それとも……」

端では、監督を見ながら風丸が呟いていた。

「この人、本当にサッカーのことわかっているのか?」

そんな風丸を見ながら円堂は、俺たちを見渡し声を掛ける。

「…とにかく、今はこの試合に全力でぶつかるんだ!全力で頑張れば1人の力を2人分にも3人分にも出来る筈だ!」





後半が始まって、俺と鬼道がドリブルで上がって行っていると鬼道が呟く。

「もしかして交代したあの3人は怪我をしていたのか?」

「ああ、多分な…」

するとベンチから木野とお嬢の声が響いてくる。

「みんな!どうしたのこの怪我!?」

「まさか、この間のエイリアとの試合で?どうして黙ってたのよ!」

そんなマネージャーの気迫に押されながら3人が話す。

「だ、だって言うほどじゃないかな〜って…」

「1人でも多くの力が必要だって思ったんだ」

「入院している、あいつらの分まで俺たちが頑張らねえと…!」

その様子を確認した俺たちは納得しながら話す。

「…そうか!あいつらが外れたことでゲームメイクがしやすくなったのか」

「そうかこれで納得したな…。怪我をしている染岡たちに無理をさせないために…」

「…フッ。面白い」

「ああ。面白くなって来たな…」

俺と鬼道はこの状況を覆すことを考えると
不意に笑みが出た。

「…雷藤くん、鬼道くん。あなたたちなら人数的な不利を有利に変えられるわ」

瞳子監督がそんなことを呟くと、自陣のゴールから声が届く。

「よおしっ!とにかく行けそうだな!みんな踏ん張ってくぞ!!」

「「「おおーっ!!」」」

勢いに乗った俺たちはどんどん攻めるが、流石はSP…守りが固い。

「心美!」

俺が心美にパスを出すと、心美は体勢を整えシュートを放つ。

「行くよ…!エンジェルキッス!!」

心美のシュートは空いていたゴールに向かうが、そこにあの少女が現れた。

「やらせないよッ!うおおおおおっ!ザ・タワー!!」

少女が叫ぶと、少女を中心に高い塔が現れ、上空から降り注がれた雷が
シュートにぶつかり、威力を殺しシュートを止めた。

「へへん!どんなもんだッ!」

「やるな、心美のシュートをシュートブロックするなんて」

「む〜〜。悔しい〜、次は決めるよ!」

その止めたボールを少女が前線に蹴ると、加賀美が受け取り
木曽久と共に、先程のシュートを繰り出す。

「「セキュリティショット!!」」

円堂は相手のシュートを確認すると、上半身を大きく捻り止めに掛かる。

「マジン・ザ・ハンドォォォッ!!」

グオオオオアアアアッ!!

マジン・ザ・ハンドの威力に完璧に威力が消えたシュートは
円堂の手に綺麗に収まる。

「ゴールは俺に任せろッ!残り時間で逆転だぁぁっ!」

前線に飛んでいくボールを受けた心美は、豪炎寺に向かいシュートを放つ。

「豪炎寺くんっ!エンジェルキッスV2ゥッ!」

途中で上空に角度を変えた心美のシュートは
炎の渦を巻きながら上昇する豪炎寺のもとへ向かう。

「ファイアトルネード!!」

シュートチェインで威力の上がったファイアトルネードは
衰えを知らずゴールに向かっていく。

「セーフティプロテクト!」

相手のキーパーが踏ん張るも、威力が上がったファイアトルネードに
盾が耐えきれず、シュートはゴールに突き刺さった。

「天空橋ナイスアシストだった」

「ううん!あれを合わせられた豪炎寺くんは流石だよ!」


そしてSPフィクサーズのボールで始まり、最初のひと蹴りした瞬間
俺たちの勝利のホイッスルが鳴り響いた。

「よっしゃあああっ!俺たちの勝ちだぁ!」

円堂が走りながらやって来て叫ぶ。

「…あたしたちの負けだよ。流石は…日本一の雷門イレブンだね!」

「いや〜、それほどでも…。…って、今、なんて言った?」

「へへっ、あたし知っていたよ。あんたたちが全国大会優勝チームだって」

「ええーっ!それどういうことだ?」

その後、少女から詳細を俺たちは聞いた。





「えーっ!総理大臣の娘!?」

「うん、ビックリした?あたし『財前 塔子』塔子って呼んでよ!あんたたちも知っているように、あたしのパパは宇宙人に拐われたんだ。あたし宇宙人からパパを助け出したい!だから超強力な仲間が欲しいんだ!」

「それで俺たちと試合を?強引だけどやり方は嫌いじゃないかな」

俺は塔子の言葉にそう話すと塔子は申し訳なさそうに話す。

「うん…。試すような真似しちゃってゴメン!」

「いいさ、気にするなって」

「…ありがと!でも、あんたたちの力はやっぱり本物だ。あんたたちなら宇宙人に勝てるかも!あたしと一緒に戦って欲しい!パパを助けるために!助けたいんだ!私の手で…!」

すると、その言葉を聞いたSPが塔子に話す。

「と、塔子さま!それはなりません!総理を連れ去ったのが宇宙人であることはトップシークレットなのです!我らSPフィクサーズだけで極秘に解決しなければ」

「どうしてさ!こんなに大変な事態なんだよ。こいつらにも協力してもらおうよ!」

「雷門中と試合をするというワガママは許しましたが…。こればかりはいけません。ここは大人として判断お願い致します」

「でもっ!」

「とにかくここはSPフィクサーズが捜査する。君たちはおとなしくしていたまえ」

「スミスの石頭ーっ!べーっ!!」

塔子はスミスに叫びながら、申し訳なさそうに俺たちに言った。

「ごめん、みんな。そういうわけだからさ…。でも、さっきの試合はとっても楽しかったよ!また一緒にやろうよ!あんたたちなら、いつでも相手になるからさ!じゃあ、またね!」

シカ公園を後にした、塔子達を見送りながら俺たちは話し始める。

「それでこれからどうするッスか?」

「まあ、おとなしくしろって言われて黙ってる、俺たちじゃないよな」

「当然さ!せっかくシカ公園に入れたんだ。俺たちも捜査しようぜ!」

そうして俺たちのシカ公園での捜索が始まった。






一方その頃。
誘拐された財前総理は…。

「くっ!私を何処へ連れて行く!一体どうするつもりだ!」

「…少し黙っていろ」

「ぐあっ!」

そう言うと謎の男は財前総理の溝を打ち気絶させた。



「…さあ、着いたぞ」

気が付いた財前総理は辺りを見渡す。

「ぐっ…!う、うう…ここは…?……うん?こ、これは…!…なっ、なんということだ…!」

そう言って財前総理は目の前のものを見つめていた…。







 
 

 
後書き
心美「何か見つかるといいね」
雷藤「ああ。そうだな」 
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