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ソードアート・オンライン stardust=songs

作者:伊10
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アインクラッド篇
movement Ⅰ 白き夜のクリスマスソング
  死闘

ニコラスの斧が淡いブルーのライトエフェクトを帯びる。片手斧の単発スキル《ウォーターフォール》。地面に叩き付けるため、衝撃波によるノックバック、最悪の場合、転倒(タンブル)が発生する。

「チッ!」

片手半剣の垂直斬り上げスキル《グリッターエッジ》で迎撃。互いに弾かれるのだが………。

「…………は?」

ディレイ無しで二度目のソードスキルが来た。二連撃《ダブルグリーブ》が動けない俺を直撃。自分で言うのもアレだが、風に吹かれる落ち葉の様に簡単に吹っ飛ばされる。HPバーがゴッソリ削られいきなりイエローゾーンに入る。

「アマギ!?」

「大丈夫だ!!」

ソラの声に答えつつ回復する。ポーションでは間に合わないと判断し、回復結晶を使う。

「理屈は知らんが奴は技後硬直が無い!気を付けろ!!」

再びブラッドクロスを構え、奴を正面に見据える。キリトが斧を掻い潜り攻撃を加えている。どうやら防御力は低いらしく、今ので六段あるHPバーの一段目が一割程減っている。これなら攻撃を凌げれば何とかなりそうだ。凌げれば、だが。

「ソラ!お前はいつも通りに!キリト!!俺が捌くから斬り込め!!!」

「了解!!」

「………分かった。」

指示を飛ばすと再びニコラスの前へ。同時に武器を振りかぶり、今度は通常攻撃で斬り結ぶ。ニコラスの連撃を横から剣をぶつけて逸らし、反撃を繰り出すが阻まれる。横薙ぎの一撃を首だけで避け、懐に入って単発水平斬り《クレセント》で確実にダメージを与える。赤い閃光が弾け、キリトの剣が咆哮を上げて深々と突き刺さる。一際高く吠えて、ニコラスがたじろく。その隙に距離をとり、体勢を整える。

「……今の何?」

「ヴォーパルストライク、片手直剣を950まで上げると使える。」

「まじで!?おし、頑張ろ。」

そうこう言う間にニコラスも立ち直る。

「おっしゃぁぁ!まだまだいくぜ!」

叫び、猛然と駆け出した。
















「オオオォォォォ!!!」

片手半剣突進技《ブレイジングフレア》、そのオレンジ色のエフェクトが正しく焔のようにニコラスを包む。最後のHPバーが半分を割り、レッドゾーンに入る。しかし、同時に振り下ろされた斧を避けきれず何度目とも知れない空中浮遊。HPは残り数ドットを残すのみだ。既に一つの回復アイテムも残っていない。

「ハアァァァァ!!!」

ソラの烈迫の気合いと共に鞭十連撃《ストーム オブ ブロッサム》を発動。桜色のエフェクトが尾を引きながら、ニコラスの肌に轍を刻む。残りーー二割。

『グオォォォォ!!』

ニコラスが斧を振り下ろす。その先にいるのは、やはりHPを真っ赤に染めたキリト。

「させるかってんだよっ!!!」

片手半剣刺突突進技《メテオライト》、正に隕石のごとき一撃がニコラスの斧を横から捉え、

貫いた。

破砕音と共に斧が消滅する。これで奴を守る物はなにもない。キリトの《ヴォーパルストライク》が金属質なサウンドを振り撒き炸裂。HP残りーー数ドット。最後の力を振り絞り、ニコラスが動けないキリトに腕を振り下ろす。

「終わりだぁぁぁぁ!!」

全力の跳躍。剣が金色の輝きを帯び、身体をシステムアシストが、加速する。空中で縦に一回転。ソードスキル《フルムーン》金の円環がニコラスを音もなく切り裂いた。

着地、閃光、そして儚い破砕音。『背教者ニコラス』は青いポリゴン片となり、俺達がそうなる様に、永劫にこの城から消え去った。 
 

 
後書き
いやー、勝ったね
アマギ「俺死にかけじゃねーか。」
いいじゃん、結果よければ。
アマギ「いや、まー、そーだけどさ?」
さて、次回いよいよ感動のラストです。作者は原作のこのシーン見て泣きそうになりました。
アマギ「許してやってください。こいつ(伊10)涙脆いんです。」
まぁ一部?改変しますが。次回、第一章完結ですっ!! 
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