ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
補習授業のヒーローズ
励ましの言葉を受けたグレモリー眷属
丁度リアスから黒の駒をシーグヴァイラに渡して、黒鐵神殿に招待される前にいたフロアには希望を持っていた黒歌と白音に情報収集をしていたレイヴェルとアーシアの側にいたイリナ。すると突然呼び出されたかのように、レイヴェルは事前に渡されていた黒の駒を黒歌と白音とアーシアとイリナが座っている机に置いた。
「皆さん、この黒の駒が導いてくれるそうですよ」
「・・・・どう言う事でしょうか。レイヴェルさん」
「決まっているにゃ、黒の駒が鍵となって一誠がいるとされている場所まで案内されるのにゃ」
どう言う事か?と言おうとしたら、別室にいるはずの朱乃さんがここに来た事で何事か?とされていた。どうやら朱璃さんが、ここまで連れ出したようだけど準備が出来た事で黒の駒が光出して目を腕で覆った。するとフロアにいたはずなのに、真っ暗な場所にワープされたような感覚を持っていた。目が慣れてくると、少し離れた所にリアスとサイラオーグとシーグヴァイラがいた。
「どう言う事ですか?あそこにはリアスがいるけれど、私らの声が聞こえないのでしょうか」
「皆さん落ち着いて下さい、ここは創造神黒鐵様を安置する場所である黒鐵神殿の中です。本来なら外部から入れないはずなのですが、奏様に教えてもらい黒の駒によって一誠様が導いてくれたようですよ」
「あそこにリアスお姉様がいますけど、目の前には黒鐵改がありますよ!」
「黒鐵神殿と言う事は、ここは神聖な場所と言う事だが肝心の黒鐵様がいないが『呼んだか?』その声は一誠様!?」
リアスの所で話し合っているのが見えたけど、終えたのかこちらに来た一誠様。半透明な姿だけど、間違いなく私達の知っている一誠様でした。ここは黒鐵神殿内で、肉体と言う器が消滅するとこの場所で再構築する為に建てられたそうです。
『リアスにも言ったが、我の神殿へようこそ・・・・朱乃の顔を見ると無事に復帰したようだな』
「はい。一誠さんが死んでいないとお母様から聞きまして、するといつの間にかここに居た事でやっと安心感を掴めましたわ」
「私ら黒神とハイブリッド・ピースとなっている者は、黒の駒が無くとも体の中にある事で招待されるはずだったにゃ。それ以外の者を来させるには、集結した方がいいと思ったからじゃにゃいの?」
「私は蒼い翼本社社長秘書をしてますし、黒鐵神殿も知ってましたからね。主人と朱乃は知らなくて当然だけど、これについては零CEO=織斑様である黒鐵様から教えてもらったからね」
イリナ、黒歌、白音、レイヴェル、朱乃は改めて主である声を聞いてホッとしていたがアーシアとバラキエルだけは知らなかったようだった。そんで半透明の一誠が近付くと、涙を拭いていた事で復活の予兆がそろそろあると言っていた。
『さてと、我に関しては心配いらずとなった。だが我の復活はまだ掛かると思うので、イリナとレイヴェルと黒歌は引き続きグレモリー眷属の側に居てやって欲しい。朱乃とアーシアにギャスパー、我としてはすぐに復活したいがもう少しだけ時間をくれ。ここには二度と来ないと思うが、もうすぐ何かしらの援軍が来ると予知されている。我を殺した者を徹底的に葬ってくれると有難い』
『我が主の命により、グレモリー眷属の側にいますので黒鐵様はご安心して復活される事を願っております』←イリナ、レイヴェル、黒歌
「分かりましたわ一誠さん・・・・私はグレモリー眷属の『女王』としてやり遂げますわ!」
「一誠さん!必ず復活する事を祈ってます!」
「「・・・・一誠先輩に代わって、討伐してみせます!」」←白音とギャスパー
バラキエルと朱璃さんが見守っていたのか、それとも安心したのか笑顔を見せていた事で黒鐵神殿から元いた場所までワープしたと言う感覚があった。机の上にあった黒の駒をレイヴェルがポケットの中に入れてから、再び情報収集する為にパソコンを見ているとメールが届いていたので開けると宛先が次元の狭間本家となっていた。前四大魔王と元神が動くと書いてあったので、レイヴェルは静かに了承した返信を打った。
一方人間界本家では珍しい珍客が来ていた事で、メイドらが客をリビングに案内されていた小柄なご老体の御姿をした初代孫悟空だった。本来だとグレモリー城の地下にいるであろうヴァーリチームの元にいるはずだったが、ここではヴァーリは無傷だったので代わりに呼んだのが人間界本家にいた美猴であった。しわくちゃの顔にサイバー的なサングラスをして口には煙管を銜えていた。
「本来なら黒鐵様の側にいるはずの美猴が、ワシに何の用じゃ?」
「俺っちらの主である一誠が消滅しちまってな、黒鐵様である一誠から話があると聞いた俺っちが呼んだ訳よ」
「そうかー・・・・噂はホントのようだったのかよ。だが一誠が簡単に死ぬ事はない事は、俺ら五大龍王と二天龍が知っているからな」
「事実だったようじゃが、一体儂に何の用なのか興味はあるかのう」
リビングに座っていた初代とヒト化となった玉龍と美猴がいたけど、懐から取り出した黒の駒を机に置いた事で準備完了。すると黒の駒が光出してから、一瞬にして黒鐵神殿にワープした三人。この後、美猴は次元の狭間本家に戻り同じ事をするはずなのだが個人的に話がしたいと聞いていたからだ。
『ようこそ、黒鐵神殿へ』
「この声は黒鐵様か!さっきまでいた場所からワープでもしたのかのう?」
『ここは我がもし消滅した時用の神殿でな、下に肉体を再構築している。初代に聞きたい事があるが、帝釈天が曹操と繋がっていたというのは本当か?』
「なるほど・・・・この空間全体に、黒鐵様のオーラを感じるがそれについては儂も分からん。京都の一件にて、妖怪と天帝の会談を邪魔した事に関しても儂には分からんわい。儂はあくまで天帝の先兵兼自由なジジイじゃてし、坊主頭の武神が裏で企んでおっても興味はない」
「俺は正直あの野郎はムカつくが、黒鐵様が気になってんのなら俺が言ってやってもいいぜ。天帝は暴れん坊だから、高見の見物をしているが今回の一件でハーデスがやり過ぎた事にはお怒りだろうよ。あの一件以来、容姿と喋り方は変わらんけど黒鐵の名を出せば寝込むと言う噂をな」
玉龍の言う通りかもしれんけど、冥界へのお遣いと言うテロリスト駆除をするクソジジイの言葉を聞いた一真は頷いてメモをしていた。正直幽霊と化した一真だったが、天帝のバカが出てきたら冥界の危機を加速してしまう事に関しては知っている。四大魔王全員と相対してやっと互角と称される程の闘神だが、全てを創った創造神黒鐵である一真相手だと一瞬だろうと思ったぜい。
『我が聞きたい事はもう無いが、一つ聞きたい事がある。もし我がサマエルを宿してなくて、呪いを直に受けたら我は一体どうなっていたのか。呪いを受ければドラゴンが生き残る事は無いと思うし、生き残るとしたらどのような状況となっていると思うか?』
仙術と妖術を極めたと称される大妖怪であり、仏にまで神格化された斉天大聖孫悟空。実際触れていないが、サマエルの呪いに関してどう思うか聞いてみた我。
「実際受けてみた黒鐵様の方が分かっていると思うが、普通なら肉体は助からんだろうしこの呪いの濃度だから肉体が滅ぶが次に魂じゃよ。肉体と言う器を無くした魂程脆いブツだし、呪いに蝕まれて消滅しちまうだろうよ」
『なるほど・・・・まあ神だろうと悪魔だろうと普通なら消滅する事がオチとなってしまう訳か。数少ない意見を貰えて良かったが、美猴はヴァーリチームと合流を果たしてくれ。初代、もしも我を殺した悪魔がいたら復活するまで殺ってくれ』
「黒鐵様からの願い、儂が出来るだけ叶えさせるじょ。赤龍帝と白龍皇は今まで宿命のはずが共存する事となったのは、今代は面白い展開になりそうじゃ」
そう言った後、元の場所に戻った事で初代とヒト化の玉龍は、冥界に行くと言って転移した。美猴はすぐに次元の狭間本家に戻るが、アグニ達も黒鐵神殿に招待される事を知った上で急遽戻ったのだった。一方祐斗はリアスの部屋から元のフロアに戻ろうと歩いていると、背後から呼び止められた。
「祐斗さん、こちらにいましたか」
グレイフィア様の声だったので、後ろを向くといつものメイド服ではなく戦闘服を着ていた。髪を一本の三つ編みに纏め上げボディラインが浮き彫りとなる服で、その姿から察するに魔王眷属として出撃する為だろうね。
「グレイフィア様も前線に?」
僕の問いにグレイフィア様が頷く。
「ええ。サーゼクスが出られない以上、私とルシファー眷属で魔王領の首都に向かう超巨大型ドウター『ゼットン』を迎撃します。最低でもその歩みだけでも止めてみせます」
他の迎撃部隊も強大なドウターを氷漬けしたり、強制転移させたり、足場に巨大な落とし穴を作って進行を止めようとしていた。だけど全て失敗に終わってしまったし、あの巨大な門がある所為で滅しても増え続けてる事は事実だ。強制転移の類、空間や時と司る魔力・魔法も通じない情報を得ていたが、術式に対して無効化の呪法を組み込まれていないので『魔獣創造』よりかはマシな相手である。
所有者が生き続けていれば無限に増え続けるが、今回に限ってでもないが滅しても滅しても増え続ける問題としてあの門を閉じなければならない。今までだと黒鐵改の重力球で閉ざす事が出来たけど、今はいないので他の方法を考えようとも閉ざす方法が無いのであればドウターを倒し続けなければならない。ちなみに僕の師匠は一誠君とルシファー眷属『騎士』のお一人とされている。
「これをリアスに渡してもらえますか?サーゼクスとアザゼル総督からの情報です」
「これは?」
サーゼクス様と先生からの情報と言うメモ書きを手渡してくれたが、主宛てのメモを開いて確認すると・・・・そこには悪魔文字で『アジュカ・ベルゼブブ』と『拠点』やらが走り書きされていた。
「現ベルゼブブ、アジュカ・ベルゼブブ様がいらっしゃる現在地です。アザゼル総督からの伝言を伝えます。『黒の駒を見てもらえ、元は『悪魔の駒』から創り出された物だ。あの男なら今まで謎とされていたのを解析出来るはず、黒ちゃんの遺志や道を導いてくれるはずだ』とね。リアス達を連れてここに赴きなさい、祐斗さん。アジュカ様ならば、黒鐵様の遺志を拾い上げてくれるでしょ」
そう、その魔王は『悪魔の駒』を制作した張本人だが、黒の駒は黒神眷属の技術の結晶だと聞いている。黒の駒を見てもらえるのだろうか?先生は一早く情報を集めてくれたようだけど、僕も同じ事を考えていたようだね。この状況下で一番忙しい立場に居ると言うのに、盟友との僅かな可能性を導かせてくれると思ったのだろうな。
「私もそうですが、サーゼクス様や四大魔王は必ず黒鐵様が復活する事を信じています。先程グレモリー眷属らを奮い立たせたと聞いておりますし、力のある若手が冥界危機に立たずして次世代を名乗る等おこがましい事です」
グレイフィアがそう言ってから立ち去ると、祐斗はフロアにいたアーシアさんらの所に着くと意気消沈していたはずの朱乃さんが復帰した顔をしていた。それを見た僕は思わず驚いてしまったが、先程黒鐵神殿にて一誠君から元気づけられたと言っていたのであとは部長だけだなと思った。
ページ上へ戻る