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がっこうぐらし!The world in confusion

作者:ウィング
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chapter35

日か落ちてきて夕方

巡ヶ丘中学では慈とジュードはふと学校から外を見ていた。

昼頃に起きた揺れとリバーシティ・トロンの方角からの煙が立ち上っている光景を見て、リバーシティ・トロンに向かった胡桃たちの心配で仕方なかった。

「若狭さんたち大丈夫かしら」

「誠がいるから大抵のことなら無事なはずだけど…」

立ち上る煙に不安を積もらせる二人は二階の廊下から敷地外の通路を見つめていた。

「あ…胡桃たちの乗ってる車だ!」

じっと見つめていると道路の先から胡桃たちが乗って出掛けた車がこちらに向かってきていることに気づく。

「あれ?もう一台車が…」

慈は胡桃の乗っていた車の後ろにもう一台車が着いてきていることに気づく

そして車は門の前に停車して中から誠と優花がでて門を開けて車はグラウンドに入り手頃のところで駐車した。

「とりあえず無事だったみたいだし、下に降りて迎えにいきましょう」

ジュードがそういうと慈も頷き下へと降りていった。

一方、グラウンドに車を駐車した雄也達は寝ている悠里達を起こして車から出ていた。

「今日は疲れたな」

「まあ、あんな激闘早々ないだろうしな」

身体を伸ばして疲れを顔に出している胡桃に雄也は軽い口調で言葉を返す。

「由紀ちゃんと直樹さん…寝ちゃったのね」

「相等疲れてたみたいだしな」

起きた悠里と圭はそれぞれ眠っている由紀と美紀をおぶっていた。

「もう、私もくたくた…早く休みたいわ」

門を閉めてから雄也たちのもとに来た優花も疲労の顔を隠せない状態であった。

「若狭さん!朝倉さん!みんな大丈夫!?」

すると校舎の玄関から慈とジュードがやって来て胡桃たちの安否を確認してきた。

「めぐねえ、私達はみんな無事です」

「もう、めぐねえじゃなくて佐倉先生…もうなんかい間違えば…え?」

悠里のめぐねえという発言にいつもの言葉で返そうとしたとき視界に雄也を捉えたことでその言葉をつまらせた。

「月宮…くん?」

「あのその…大変ご迷惑を御掛けしました…佐倉先生」

雄也がいることに動揺を隠せない慈に雄也は出ていったことへの謝罪を述べた。

「月宮くん、よかったわ…あなたが無事で…本当に」

生きていたということの朗報に慈は涙を流した。

「もう、勝手なことはしては行けませんの」

「は、はい…さ…めぐねえ」

「なんで言い換えたの!?めぐねえじゃなくて佐倉先生です!」

「いやぁ…のりで…」

「のりって!」

慈のツッコミに周りのみんなも笑顔がこぼれた。

「漸く…帰ってこれたな…」

「うん、ゆうくん…お帰り…」

「…ただいま!みんな!」

そうして雄也は戻ってきたこの…支え、支えてくれるみんなのもとに…

SIDE雄也

「あ~疲れた」

現在夜の9時廊下はうっすらと不気味な雰囲気を醸し出し、そんな中を俺は歩いていた。

先程まで、音姉、悠里、佐倉先生の三人に盛大なお説教を言われて漸く解放されたのだ。

他のみんなはお風呂とか寝室に行っていた。

「少し夜風に当たってくるか」

そう思い俺はあるものを部屋からもって階段を上がり屋上に来ていた。

空に曇りのない星空が見える。

「いい星空だな」

ふと夜空を見上げていると俺じゃない誰かの声ふと、聞こえた方向を顔を向けると桜崎さんが俺のとなりに座った。

「あの、桜崎さん…」

「誠でいい、それと敬語もしなくていいぞ、雄也」

桜崎…いや、誠はそういうと俺も頷く。

「その、すまない、誠のことは音姉達から聞いたよ、異世界から来て、帰れるのに音姉達を守ってくれたこと…本当にありがとう」

「べつに、気にするなよ、俺がやりたかっただけだしな…それにこれからは雄也が戻ってきたんだから…俺もそろそろ帰らないとな」

そうだよな、俺が戻ってきたんだから誠はもう音姉たちのこと心配する必要はないと思ったんだろう。

「雄也と俺は似ているからな」

「似てる?」

俺と誠で似てるところがあるのか?…少し気になる。

「俺も付属三年の頃、義之たちに内緒で仮面ライダーとして戦っていたんだ、もし俺が仮面ライダーになったら皆に危険が及ぶ可能性がある、そう思ってな」

誠はそういって俺は確かに似ていると実感した。

「たしかに俺も一度はこれ以上悠里達を巻き込めないと思って離れたしな…」

「一度、手放して戻ってきた希望…絶対に手放すなよ」

そう誠が言う、そんなの当たり前だ。

「ああ、もちろんだ」

そしてまた星空を眺めていると部屋からもって来たあるものを取り出した。

「?それなんだ?」

俺が取り出したのはひとつの瓶でカップは二つ用意されている。

「何って日本酒だよ…リバーシティ・トロンから持ってきてたんだ…少し飲みに付き合ってくれないか」

「酒かよ!ってか大丈夫なのか?」

「大丈夫、大丈夫!アルコール少しだし…問題ないよ」

そういってカップに日本酒を注ぎ二つのうちのひとつを誠に渡した。

「それじゃあ、まあ、ちょっとだけならな」


(訳あってここから地の文が少なくなります、ご了承くださいby 作者)

数分後…


「あはははは~!なあ誠~僕はいっじょうげんめい~がんばったのれすよ」(訳 あははは、なあ誠、僕は一生懸命がんばったんだよ)

「………一口飲んだだけで酔ってるよ」

「んあ?なにか~いいましゅたか~」(訳 ん?何かいいましたか?)

わたしは~いたってへいきれしゅのに~…(訳 私は至って平気ですのに)

へいきたらへれきでしゅからね!(訳 平気ったら平気ですからね)

「まさか…音姉や由夢以外でちょっとの酒でこんなに酔うのがいたとは…」

まほぉとは何いってりゅの~? (訳 誠は何をいってるの?)

「しゃあ~まちょと~ほお、いっぷばい…いひょう~」(訳 さあ、誠、もう一杯行こう)

「いやいや、もうやめとこう…」

「なひぃ?われしのちゃけが…のめないのれすか?」(訳 何? 私の酒が飲めないのですか?)

「いや、だから」

まっひゃく、ぽれのしゃけがのめにゃいなんて(訳 全く、俺の酒が飲めないなんて)

「いいれす、このしゃけはじぇーんぶほへがのみまちゅ」(訳 いいです、この酒は全部俺が飲みます)

「待てぇぇぇぇ!!これ以上厄介なことになる!こうなったら!」

[スリープ プリーズ]

ふれ?なんにゃか…ねぬく…(あれ?なんだか…眠く…)




翌日

「それじゃあお世話になりました」

翌日の朝9時、誠が荷物をまとめてもとの世界に帰ることになり見送りに屋上に集まっていた。

「ううん、お世話になったのは私達の方よ、元気でね桜崎さん」

「ふん!こんな痴漢男が居なくなって清々するわ」

「もう、優花ちゃんたら…ごめんなさいね誠くん」

「ははははは…いや別に大丈夫だ、悠里、そっちも元気でな」

「じゃあね、まーくん!」

「そっちの私も心配してるだろうから、安心させてあげてね」

誠の世界の音姉や由夢達か…なんか、由夢に誠がぼろだしてかなり高いスイーツとか奢られそうだな…誠、ステーキ食べたし(二回)…

あ、そういえば…

「なあ、屋上でいっしょにあれ飲んだ後の記憶がないんだけど…何かあったか?」

俺は日本酒を飲んだ後の記憶がない気がつけば寝袋の中で知ってるのは誠だけだし聞いてみた。

「いや、ナニモナカッタゾ」

何故か返事がかたごとだ…いや、追求するのはやぼだな

「そうか、なら別にいい、この礼はいつか返す、またな、誠」

「ああ、またな、雄也」

[クリア プリーズ]

クリアリングをウィザードライバーに手を翳すと誠の足元に魔法陣が出現しそしてその魔法陣によって誠はもとの世界に転移した。


「…いったな…」

「そうだね」

誠が居なくなり少し寂しいけど…しっかりしないとな。

「さて、部室に戻りましょうか」

佐倉先生の言葉にみんな屋上から校内に入っていき最後に俺がドアの前で止まりふと空を見上げた。

「……またいつか…必ず会おう…希望の魔法使いさん」

そう誠に聞こえてはいないだろうがそう言い残し部室に戻っていった。


学園生活部の部室

誠がもとの世界に戻り全員この部屋に戻ってきた後悠里が俺に聞きたいことを聞いてきた。

「ねえ、ゆうくん、あの放送から8日間、何処で何をしていたの?それにあの施設からどうやって…」

「そういえば、私もそれ気になってたな」

同じく胡桃も行方がわからなかった8日間を気にしているようで圭を除くみんなも同じかおをしていた。

「まあ、秘密って訳じゃないし、話そうから日なり長い話になるから覚悟しておけよ」

そういうとみんなうなずいた。よし

「それじゃあ9日前…あの施設が崩落寸前まで遡るけど…」

俺はみんなに俺と圭の8日間の戦いの話を始めるのであった。
 
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