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64第五章メモリーソウル
「どう言うことだ・・それ・・・」
ヨツンヘイムから帰ってきたリュウヤが第四部隊に合流するととんでもない報告が告げられた。
ーー第四部隊は敵の猛攻により壊滅、現在は新たに設立した第五部隊が必死に応戦している。
五時間程で戦況は大きく動いていた。戦闘も全て南で行われており他は全く静かだった。
「リュウヤ!!ごめん頑張ったんだけど・・・」
「気にすんな・・それより何か妙だな・・」
先程本部で聞いた敵将の出現場所はまるで妖精連合をどこかに誘き出すように動いている。最近の出現場所はサラマンダー領に近いところだ。
ーーアルンからガダンへ・・まさか?!
何かに気づいたリュウヤは急上昇を始める。
「え?ちょ・・リュウヤ!!」
リーファもリュウヤの後を追いかける。ある程度上昇するとリュウヤは停止し目の前にある浮遊城アインクラッドを見つめる。アインクラッドの頂上、そこに人影が見える。
「リュウヤ!!どうしたの?」
「見つけた・・」
「見つけたって敵の総大将?」
「なんで気付かなかったんだ・・敵将はアインクラッドのフロアボスだった。それに敵将の出現場所とアインクラッドの飛行経路と一致する!!」
総大将の居場所に気づいたリュウヤはユイとともにアルンに来ていた。
「なるほど・・分かりました。ではすぐにレイドを編成しアインクラッドへ・・」
「それは不可能です。現在アインクラッドにはシステムにより侵入不可になっています。私がシステムをハッキングし突入することは可能ですがそれでも10名程が限界です。また、アインクラッド事態にも現在攻略が完了している層より上には行けないという障壁があります。現在第百層に向かう手段はありません」
ユイの提示したデータをもとに手段を考えるが何も思い付かない。それもそうだ。攻略が完了している層より上に行けないというのが大きい。
「システムコンソール・・」
「どうかしましたか?リュウヤ君?」
「なぁ、システムコンソールで障壁を解除出来ないか?」
「可能ですがシステムコンソールがどこにあるか分かりませんし見つけたとしても障壁を解除するためにはコンソールを扱える人が必要です」
「コンソールの場所を知っててコンソールを扱えるやつがいるじゃねぇか・・・前線に!!メンバー集めは俺がやる!!」
「分かりました。私達は引き続き前線で戦闘を続けます。・・絶対に勝ってください」
「辺り前だ」
モーティマー のいる部屋から出ると何人かのプレイヤーにメッセージを飛ばす。
「リュウヤさん・・そのシステムコンソールを扱える人って誰なんですか?」
「ヒースクリフだ」
「話は分かった・・コンソールは第一層始まりの街にある」
アルン近くの岩場にはヒースクリフを始めとした今回の作戦に参加するメンバーが集められていた。メンバーといってもいつものリュウヤ、キリト、アスナ、リーファ、シリカ、リズベット、シノン、エギル、クラインにヨツンヘイムで出会ったフィリアの11名だ。それぞれが準備を整えたあとリュウヤの指揮のもとアインクラッドに向かって飛び立った。
後書き
リ「そーいや前回書き忘れた設定あったよな?」
キ「ああ、確かヨツンヘイムの脱出作戦でスィアチを倒した事だよな?」
ユ「ヨツンヘイムを行き来するときは東西南北に存在するダンジョンを抜ける必要があります。ダンジョンを守っているのは邪神モンスターです。邪神の王である大公スィアチを倒すことによりダンジョンの邪神が一時的に消滅します。それをリュウヤさんは知っていたのでこの作戦で地上に安全に脱出しました」
キ「説明ありがとうユイ」
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