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ガンダムビルドファイターズ ~orbit~

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新たな仲間
  フラグ満載の回 前編

 
前書き
Orbitの更新って最後に更新したのいつだっけ?というレベルに更新出来てませんでした。おかげでこれより前はどんな話だったか忘れてる人もいると思うので、お手数かけますが読み返して来てくれると助かりますm(__)m
いや本当に申し訳ないです。try hope外伝のリクエストも溜まっておりますし、早めに書けるように善処しますので、今後よろしくお願いいたします。 

 
「というわけだよサクラ」

翌日、俺達は生徒会室に行って大会を優勝したことを報告した。

「ほう。シンドウ アゲハがいる夢弓学園が参加しているにも関わらず優勝したのか。少しはやるようではないか」

「実力だ実力」

まあハルカゼが参戦してくれたおかげとは、あえて口に出さないでおこう。

「どーよサクラ先輩!?少しは見直してくれたか? 」

「ふむ。だが、まだ廃部になることには変わりないぞ? 」

「なんでですか? 」

「簡単だ。貴様ら、部員がまだ四人だろうが」





ーーー--





『期限はエントリー期間までとする。それまでに揃わなければ、諦めて廃部を受け入れるか、三人一組の大会に出場し、無様にやられて廃部になるんだな』





「ここで人数の問題かよ~。どーするよアキザワ先輩? 」

「う~ん。ひとまずいろんな人に掛け合うしかないね」

「それしかないわね」

「というわけで、SHRもそろそろ始まる頃だし、いったん解散」

俺達は各々自分の教室に戻り、休み時間の間はクラスの奴等に勧誘したり、他のクラスにも行って話しをしたりしたが………………

「……見つからねぇな」

「……どうしましょう」

「……アキザワ先輩はどうでしたよ? 」

「……心当たりを全部当たってみたけど、全員断られた」

あれから一週間。俺達は部活の時間を割いてまで勧誘してみたが誰一人入ってくれず、今こうして部室でナイーブな雰囲気が漂っていた。

「…………打開策がない………」

「ハルカゼコーチは仕事で忙しくてギリギリまで来れねぇらしーしな」

「オーッスお前ら。勧誘の方はどうだ? 」

ムウさんが部室に入って来て挨拶するが、俺達の様子をすぐに察したのかため息を吐いた。

「ふぅ………その様子じゃ駄目っぽいな」

「ストレートに言わないでくださいムウさん」

「まあ聞け。そんなお前達に朗報だ」

「「「「朗報? 」」」」

今俺達にとって朗報は、新入部員が入る以外ないんだけど。

「明後日に外国人が転入してくる。情報によると、ちょうどマヒル達がいるクラスに入り、入部する部活も決まってないそうだ」

「奇跡が来たぜーーーー!!! 」

「この時期に転入生なんて珍しいわね」

「だが好機だ。アマネ、カグラ、ヒメラギ。これを逃したらもうチャンスはない。絶対に失敗しないように」

「「了解」」

「へいへい」





ーーー--





「あー。知ってる奴もいると思うが、今日からウチのクラスに新しい仲間が入った!皆仲良くするように!では自己紹介を頼む! 」

「セシリア・リートです。…………ニホンゴはまだナれてませんが、ヨロシクおねがいシマス」

ムウさんの情報通り、二日後に転入生がクラスに来た。碧眼の目に腰まで伸びた銀髪のロング。そして中学生ぐらいの身長の女だった。
その容姿のせいか、クラスの男共が叫びだしている。俗に言う超高校級の変態(ロリコン)だ。ついでだが、一番騒いでいるのはヒメラギだ。

SHR終了後、セシリア・リートはクラスの連中(ヒメラギも含む)に囲まれて質問責めされて困惑していた。

「セシリアちゃんは何で日本に来たの!? 」

「どこから来たの!?」

「日本語はどこで覚えたの!? 」

「好きな食べ物は!? 」

さすがに超高校級の変態(ロリコン)とはいえ、きちんと常識はあるようで助かる。だがそれとこれとは話は別だ。

「アマネ。頼んだぞ」

「任せなさい」

アマネは席から立ち上がり、セシリア・リートの席まで歩いて行った。

「初めましてセシリアさん。私はアマネ マヒル。よろしくお願いするわ」

「ウン……ヨロシクねマヒル」

「突然で悪いんだけど、放課後空いてるかしら? 」

「?アイテル? 」

「ああごめんごめん。時間はあるかってことよ」

「ソウ………アルよ」

指を顎に付けて考える素振りを見せ、少し間を開けて返事をしてきた。

「なら放課後私についてきてくれない?貴女に紹介したい所があるの」

「んー……イイヨ」

その言葉を聞き、アマネは周りに見えないようにグッドサインを出してきたので、俺もつられてグッドサインで返した。

ヒメラギもグッドサインを出してきたが、特に何もしてない変態なので中指を立てて返した。





ーーー--





セシリア・リートの転入の噂はあっという間に広がり、一時間目の休み時間から既に教室の外には野次馬共が揃っていた。

「すぐに有名になったな~セシリアちゃん」

「主に変態からな」

「アンタは違うの? 」

「俺は違ぇつっの」

「そう言っちゃってカグラよぉ~。オメーだって本当は「お前と一緒にすんなよ。不愉快だ」

「…………さすがに酷くね? 」

ヒメラギが半泣き状態で言ってきたが、俺はあくまで事実を言ったまでだ。
そうして時間は過ぎ、放課後になるとアマネはセシリアの席に行った。

「んじゃ、俺達は先に部室に行ってますか」

「そうだな」





ーーー--





「………なんだこの人混みは? 」

部室に行くと、扉の前には大量の人、人、人に溢れていた。

「俺に聞かれてもわかんねぇよ。とりあえずどーすんよ? 」

「邪魔だから追っ払う以外ないだろ」

「だよな」

俺とヒメラギは人混みの前まで行き、大きく声をあげた。

「おい!ここは俺達の部室だぞ!オメー達が邪魔で入れねぇから退いてくれっ! 」

「と言うわけで、お前等はどっか行ってろ」

「うるせえぞ!邪魔すんな! 」

「そうだそうだ! 」

「自分達だけセシリア様を持っていくな! 」

「いや知らねぇよ。てかなぜ様呼ばわりなんだよ? 」

ん?待てよ。ということは、この人混みはセシリアを目的として来ているって訳か。
てかこの学校の人間は超高校級の変態の集まりかなんかか?まあ俺は違うけど。

とにかく、俺は人混みを追い払うために前に進み、その中の一人の男の襟首を掴んだ。

「いいからどっか行ってろって言ってんだろ?それにセシリアにも迷惑だろうが。少しは本人の事を考えろ」

「ぐっ…………放せっ! 」

「テメェ覚えてろよ! 」

男は俺の腕を振り払い、他の奴等と共にその場を去っていった。

「なんてベタな三下のセリフを………」

「にしてもカッコ良かったぜカグラ。『それにセシリアにも迷惑だろうが。少しは「あーうるせえうるせえ。いいから早く部室に入んぞ」

「たくっ、あいよ」

部室に入ると、アギサワが両手を床に付けてうなだれていた。いきなりの事で多少驚き、何があったのかと思いアギサワの顔を見ると、どうやら問題ないようだ。

「……ロリ、幼女、銀髪、碧眼、可愛い……」

そう。なんともない、ただの超高校級の変態で、セシリアを見て悶絶していただけのことだ。

「おいアマネ。アキザワはほっとくとして、外の連中はどういうことなんだよ? 」

「あら?あんた達が追っ払ってくれると思って放置してたのよ? 」

「それにしても多すぎだろ。十人以上はいたぞ」

「そうそう。追い払うのに苦労したんだぜー? 」

「………メイワクかけてゴメンね」

瞬間、ヒメラギはなぜか後ろに吹っ飛んだ。部室の扉へとぶつかり、軽く咳き込みをして自分の胸元を押さえる。

「上目遣いでそれは反則だろ……」

「 ? 」

「…………俺、もうついていけねぇんだけど」

「私もよ」

ヒメラギがアキザワと同じ体勢になると、いきなり部室の扉が開かれ、この混沌と化した空間にめんどくさい奴の声が響いた。

「貴様等!生徒から問題事を起こしたと聞いたがいったい何をしている!? 」

「はぁ~~………」

「生徒会長。私達は問題など起こしておりません。だから、どうぞお引き取りをお願いします」

「しらばっくれるなアマネ マヒル。既に生徒会に襟元を掴まれて脅されたという報告が上がっている。いったい何をしt………」

サクラが何かを言いかけたところで口をつぐみ、まるで糸人形で操られてるかのような動作をし出した。
そして急に動きが止まると、疾風の如くの速さでセシリアの元に移動し、セシリアを脇に抱えて部室から出ていこうとする。

「って待て待て待て待てっ!サクラ!お前なに拉致しようとしてんだよ!? 」

「拉致ではない。お持ちk…………ではなく、保護するのだ」

サクラの肩を掴んで出ていこうとするのを引き留めると、真剣な表情でそう言ってきた。

「お前今お持ち帰りって言いかけたよな?完全に犯罪じゃねぇかよ! 」

「犯罪ではない。ここに長居すれば貴様達みたいになるかも知れぬだろう。だから私達生徒会が預かろう」

「ちゃっかり生徒会に入れようとすんな。そしていい加減セシリアの事を放してやれよ。さっきから怯えてんだろが」

脇に抱えられているセシリアは、多少ビクつきながらも大人しくしている。多分、今の状況についてこれてないのだろう。
それを見たサクラは

「…………これはこれでいい……」

「お前、もしかしてそっち系なのか…………? 」

「断じて違う!私は単純に可愛いものと子供が好きな健全な女子高生だっ!!貴様達と一緒にするな!! 」

ただの変態じゃねぇかよ。力強く言っているけど、ただの危ない変態じゃねぇかよ。

「ヤッホー。皆久し────」

部室の扉が半分位開かれると、そこにはハルカゼが立っていた。言葉を言いかけたところで口をつぐみ、中を見渡すとすぐに部室の扉が閉められた。

「って逃げんなっ!! 」

「この混沌(カオス)と化した空間をなんとかしたら入るよー」

「汚ねぇっ!! 」





ーーー――





「さて、じゃあ状況を整理しよっか」

テーブルには俺、アマネ、ヒメラギ。その対面には、膝の上にセシリアを乗せて頭を撫でているサクラとアキザワが座っている。

「サクラさんに大会の結果報告をして、それで人数不足を突きつけられて大慌てでメンバー集めをしたけど、結局誰一人も見向きもしなかった。

そこでセシリアさんが転入するという話をムウさんから聞き、セシリアさんを部室に招待し、人混みを追っ払うためにレイ君は人混みに脅しをした。

それで中に入ったらプチカオス空間になっており、トウヤ君もその一部と化した。そこでサクラさんが登場し、セシリアさんをお持ち帰りして生徒会に入れようとし、そこで僕が登場したわけね。

てか今の状況を説明するのにかなりの文字数使ったんだけど、どういうこと? 」

ハルカゼは顎に指を当て、今の状況を整理した。

「大方そんなものだ」

「とりあえずセシリアちゃんを放しなサクラ」

「だが断る。アキザワ セイヤ、どうせ貴様も私と同じ行為をしたいのだろう? 」

「否定はしない。だけどサクラ。世の中にはこういう言葉がある。イエス ロリータ ノータッチ」

「はっ!そんな言葉知らんな!このエセ紳士! 」

「ちょっと。そこで変な争い始めない。とりあえず、まずは本人がどうしたいかを優先したら? 」

至極まっとうな意見だ。こちらサイドの人間も頷き、セシリアの方を見る。

「んで、セシリアはどうしたいんだ? 」

「んー…………。わたし、ガンプラバトルしたことナイからワカラナイ。セートカイも、ナニするかワカラナイ。だから、ドッチもえらベナイ」

「あー、確かに教えてねーもんなー。けど、初心者の俺でもガンプラバトルは知ってたし、案外世間知らずってやつか? 」

「ヒメラギ君。それはいくらなんでも失礼じゃないの?まあ分からないってのは少し意外だったのは確かだけど」

「生徒会も知らないのか…………外国には無いものなのか? 」

「…………なんかゴメンね? 」

ゴンッ!グハッ!ウゥッ!

ヒメラギは机に頭をぶつけ、アキザワは何故か死んでおり、サクラは呻き苦しみ出した。
俺とアマネとセシリア、それとハルカゼは触れないようにして話を続ける。

「それじゃあこういうのはどうかな?明日と明後日を使って、生徒会の仕事とガンプラバトルを体験する。それでどうするかはセシリアさんが決める。用事があるなら別の日でもいいけど、どうする? 」

「んー…………。じゃあソレでオネガイシマス」

「だってよ皆?じゃあ後は任せたよー」

ハルカゼは隣のバトルシステムのある方へと向かい、この場を後にした。





ーーー――





明日は生徒会。明後日はガンプラバトル部に来ることが決まった。

翌日、帰りのSHRが終わった瞬間にサクラが現れ、セシリアを脇に抱えて生徒会室に姿を消した。クラスの連中はそれはもう驚いてた。

「んで、なんでこんな事やってんだ? 」

「別にいいだろ?今日は部活もねぇんだしさ」

「静かにしなさいよ。中に聞こえるでしょ」

生徒会室の扉の前にはアマネ、ヒメラギが身を潜めて生徒会室の中を覗きこんでいる。俺は隣の空き教室の扉に寄り掛かって二人を見る。

「てかさ、俺もう帰っていいか? 」

「却下」

「はぁ…………」

ポケットからスマホを取り出し、レイナに電話をかける。

『はいもしもし。どうかしましたか? 』

「ああ。ちょっとアイツらのせいで帰りは遅れるかも知んね。買い出しはそっちで済ませられるか? 」

『了解です。レイ君、友達との時間は大切にしてくださいね? 』

「へいへい。そんじゃ、飯は先に作っててくれ」

『本当に分かってるのですか…………?まあ了解です。では夕御飯は作って待ってますね』

電話を切り、アマネとヒメラギの方を見る。いまだに食いつくかのように中の様子を伺っており、もうしばらくは帰れそうにないなと諦める。

「たくっ…………」

「ん?お前らこんな所で何してんだ?今日は部活は休みだぞ」

「あ、ムウさんだ」

「ムウさん。少し静かにしてください」

「いや何やってんだお前らは?生徒会室なんか覗いたって面白いものなんてないぞ? 」

「それがさムウさん。今日に限っては面白いことになってんだって」

ヒメラギがムウさんを手招きし、なんだなんだと言いながらムウさんも生徒会室の中を見る。

「………………なんだありゃ? 」

「セシリアさんが生徒会の仕事を体験してるんですよ」

「いやいや。あれ絶対にオモチャにされてるだろ。生徒会長にあんな趣味があったのか? 」

「残念ながらあったんですって」

「俺もう三十近くになるけど、流石に百合を見たのは初めてだな」

「私もです」

「俺も」

そのままムウさんも食いつくかのように生徒会室の中を見続け、俺は完全に呆れコーヒーでも買いにその場を離れる。

「なんだあれ? 」

生徒会室は長い廊下の奥にあるため、その廊下を渡ろうとすると、奥から数人の人影がこちらに向かって走ってきていた。

「あっ!おい逃げろカグラ!サクラ先輩にバレちまったぞっ! 」

「待て貴様らーーーっ!!! 」

鬼の形相をしたサクラが、ヒメラギ達の後ろから追いかけていた。遠くをよく見ると、ムウさんが他の先生に連れられていた。

「………………とりあえず俺も逃げた方がいいなコレ」

ヒメラギ達を置き去りし、俺もその場から逃げだした。ついでに孤児院に帰ろうとしたが、途中で呼び出しの電話を受けてしまい学園に戻るはめになった。

「んで、なんで俺は呼び戻されたんだよ?もう生徒会室を覗くことも出来ねぇってのに」

「理由もなく呼び戻さないわよ。単純に、明日の準備をするためよ」

「そーいう事だよ。そんじゃ、早速買い出しに出掛けよーぜ」





ーーー--





「なあ、ちょっといいか? 」

「なによ? 」

「ここってスーパーみたいな所だったっけ? 」

「私の記憶では、違うわね」

「なんか店がでっかくなっちゃってるじゃねーか! 」

駅前の周辺に買い出しに出掛けると、 偶然通りかかったいちば模型店の前に思わず立ち止まってしまった。

「おいおいおい!前来た時は完全なプラモ屋だったじゃねーか! 」

「中を見るついでにここで買い出しするか? 」

「本当にスーパーみたいになっていれば一石二鳥なんだけど」

いちば模型店(?)の中に入り、入り口手前までは前と同じであったが、奥の方をよく見ると食材などの商品が品揃えされていた。

「む?おおっ、お主達か」

「イチヨウさんよー。なんでプラモ屋に食材が並んでるんだよ? 」

「そして店もでかくなってたしな」

「ほっほっほっ。前作では最後の方で出番が少なかったからのぅ。この登場が少ない時にこそインパクトを与える必要があるのじゃ。おかげさまで売上が少し上がったぞ」

「いや知らねぇよ」

「はぁ…………それじゃあ買い物を済ませましょう」

一つため息を吐きながらアマネは奥の食品コーナーへと向かっていった。食材を買うなら買い物カゴも必要だから、ヒメラギにカゴを持ってくるように指示し、俺もアマネの後についていった。

「えーと。まずお菓子類ね。それに飲み物も必要。後は皆で夕食会をするための準備ね」

「はっ?俺夕食会をするなんて聞いてねぇぞ? 」

「一人だけそそくさと帰ろうとしたからでしょ。場所はまだ決めてないけれど、私の家と部長の家は無理よ。というわけで、カグラ君かヒメラギ君の家で決行しようと考えてるわ」

「勝手に決めんなよっ! 」





ーーー--





「次はガンプラね」

「一石二鳥はこの事か」

「てか買い物カゴが重てーんだけど!どんだけ買うんだよ! 」

「じゃあひとまず床にでも置いてろよ」

あっ、それもそうだなと言い、ヒメラギは買い物カゴを床に置き、アマネは大量のガンプラの箱を物色している。

「ところで、なんでガンプラを買いに来てんだよ?ガンプラだったら部室にも山積みされてたじゃねぇか」

「はあ?カグラオメー分かんねーのか?セシリアちゃんは女の子なんだぜ?しかもガンプラバトルも知らない女の子。
ありゃきっとプラモを触ったことすらないに決まっている。俺達の部室にはHGやMG、それにRGは置いてあったが、どれも初心者には難しいものだ。となると、買いに来たのはSDガンダムってところだな。もしくは、女の子に人気のベアッガイやプチッガイら辺だ」

「成る程な。けど、俺はお前がそこまで一気に説明しきれたところにビックリしている」

「ひでーなおい! 」

「てかお前よくそんなこと知ってんな。始めたばかりのクセにはよ」

「おいおい。嘗めてもらっちゃー困るぜ。ガンプラバトルはやってなかったが、ガキの頃は誰だってガンプラを作ってたろーが。それに女の子は大抵可愛い物系にいくんだぜ? 」

「とりあえず、お前は女についてよく調べていることは分かった」

ガキの頃の記憶なんてもうねぇよ………………っと言おうとしたが、そんなことを言っても仕方ないと思い、代わりのに違う言葉を口にした。

「んで、アマネは何買うか決まったのか? 」

「ヒメラギ君が言った通り、SDとベアッガイやプチッガイを買うわ。それじゃあ会計に行きましょう」

カウンターに買い物カゴとガンプラの箱を置き、お値段二万超えというお高い買い物を済ませた。もちろん、強制的に割り勘で。

「それじゃあ、後は解散ね。あっ、その前にカグラ君とヒメラギ君の家。どちらが使えそうなの? 」

「俺ん家は駄目だったわ。家が狭いからそんな人数は上げられないってな。カグラはどうだよ? 」

「俺の家も駄目だな」

「あんたさっきこの話を聞いたばかりでしょ?今すぐ電話して確認してちょうだい」

「お前またはめたな? 」

「なんのことかしら?さあ早くしなさい」

悪魔女め…………と一瞬睨み付けながらスマホを取り出し、孤児院に電話を入れる。

『はいもしもし。どうかしましたかレイ君』

「あーレイナ。明日部活の連中が夕食会をやりてぇって言い出したんだが、子供達もいるだろうし無理だよな? 」

『あ、それなら大丈夫ですよ?大人数の方が楽しいですし』

「いや無理しなくていいからな?子供達にも聞いてみねぇと分かんねぇだろ? 」

『大丈夫ですよ。今聞いたら皆していいよーっと元気に返事をしてくれました』

そーかそーか。元気に返事をしてくれやがったんだなおい!

「はぁ…………了解。そんじゃ頼む」

『了解です。では、夕飯の支度をして待ってますね』

電話を切り、スマホをポケットに入れる。俺の様子を見てどうやら二人は大丈夫だったらしいことを察したようだ。

「それじゃあ明日は頼むわね」

「お邪魔すんぜー」

 
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