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『ある転生者の奮闘記』

作者:零戦
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TURN31

 
前書き
つぶやきにも書いたがCOREルート後に連合艦隊ルートした方がいいですかね? 

 




「キングコアッ!! ジャップの艦隊が接近してくるッ!!」

「撃ち返せばいいだろう?」

 COREオペレーターの叫びにキングコアはそう返した。

「ジャップの射撃間隔が速すぎるッ!! それに隊列が乱れた場所から接近してくるッ!!」

「ほぅ……」

 キングコアはそう呟いた。

「……まさかあれはジャップのサギリとか言う奴の艦隊じゃないのか?」

 キングコアは面白いと思う。

「全艦、照準を接近してくる先頭艦に定めろ。あの先頭艦にサギリはいる」

 CORE艦隊は照準を先頭艦である巡洋艦――摩耶に照準した。

「ファイヤーッ!!」

 キングコアが叫び、レーザー主砲が発射される寸前、摩耶の側面のミサイル発射口から多数のバリアミサイルが発射されて摩耶の前方及び第四戦隊とキャシーの水雷戦隊を防御する。

 そしてレーザーは守りが固められたバリアに命中して損害を与える事が出来なかった。

「何だと?」

 流石のキングコアも防御される事に驚いた。

 そして第四戦隊はCORE艦隊の駆逐艦の防御陣を突破した。

「行けェキャシーィッ!! ぶっぱなせェッ!!」

『全艦鉄鋼魚雷撃ェッ!!』

 キャシーの叫びと共に雷撃駆逐艦から鉄鋼魚雷が発射され、鉄鋼魚雷は狙われたCOREの戦艦群や巡洋艦群に命中して命中した艦艇は次々と爆沈していく。

『狹霧、攻撃は中止してそのまま退避しろ。夕張を投入する』

 その時、東郷長官からの連絡が来た。ま、長官命令やから仕方ないよな。

「キャシー、突撃中止や。全艦後退する」

『ち、上からの命令じゃ仕方ないね』

 キャシーも不満顔やけど、駆逐艦隊に退避を指令する。

 そして全艦の退避が完了すると、第一艦隊が必死に守っていた頭脳戦艦夕張が最大速度で(そら)を駆けた。

『全艦に告ぐ、夕張を援護しろ。彼女が希望だ。我々の未来だ』

 東郷長官が静かに命令を出す。

「全艦主砲を夕張を狙うCORE艦艇に照準やッ!! 照準でき次第撃ちぃ方始めろッ!!」

 俺はそう叫ぶ。夕張は全ての出力を機動力と防御複合装甲に振り向けられていた。

 第一艦隊から突出した夕張は、強行偵察機並の超高速をもって左に旋回しつつ、CORE艦隊の左後方から追いすがり、防御陣内に滑り込もうとする。

「阻止しろッ!!」

「撃ェッ!!」

 夕張に存在するドロシーが攻撃する前に第四戦隊が砲撃をして道を開ける。

 そしてドロシーが攻撃をすると、CORE艦隊は動きを止める。その隙に夕張はCORE艦隊旗艦のストライクバックに接舷して待機していたダグラス以下の陸戦隊が突入する。

「全艦射撃止め」

 俺はそう呟く。第四戦隊以下南遣方面艦隊は射撃を停止する。

 約三十分が経った時、夕張がゆっくりとストライクバックから離脱していく。

「夕張から通信です」

「通信パネル開け」

『此方ダグラス。キャロルは救出した』

「了解。全艦砲撃開始ッ!!」

 そして全艦からの砲撃により、CORE艦隊旗艦ストライクバックは轟沈していった。





「長門から集結命令です」

「分かった。速度を巡航に、とぉーりかぁーじ」

「ヨーソロォー」

 南遣方面艦隊は転舵して第一艦隊の方向に向かう。

「ち、長官ッ!! キングコアから通信ですッ!!」

「……通信パネルに開け」

『よう虫けらども。俺が人間の歴史を終わらせる王だ。今日が終わりの始まりだッ!!』

「あれは……」

 まさかあれはバージニアか? 最初に見えたのは蛇の頭だった。見た目はゆっくりの数時間をかけて細長い身体を(うみ)にもたげてく。そして胴まわりを囲う螺旋状の人工構造物が姿を見せる。

『全艦撃ちぃ方始めェッ!!』

「撃ェッ!!」

 東郷長官が叫び、俺も砲撃命令を出す。ビーム砲の束は本体に到達する前に中和減衰された。

「周囲に強力な障壁ですッ!!」

「全艦散開ッ!! 最大戦速やッ!!」

 オペレーターの言葉を聞きながら散開命令を出す。南遣方面艦隊が散開すると同時にバージニアが攻撃してきた。

「ひ、被害知らせッ!!」

「駆逐艦宵月、初月、新月轟沈ッ!! 巡洋艦新高大破ッ!! 戦闘不能ッ!!」

 オペレーターが次々と被害報告を述べていく。流石に全艦無傷とはいかんか。

「他艦隊はどうか?」

「エイリス艦隊はバリア艦がいたため無傷です。第五艦隊は壊滅寸前、ドクツ艦隊も半分が轟沈しました」

 ……痛み分けやな。

「あの怪獣はどうしている?」

「ハワイのワープゲート付近で停止しています。それに伴い、長門から再び集結命令が出ています」

「分かった。転舵しよう」

「ヨーソロォー」

 南遣方面艦隊は再度、長門の方向へと向かう。他のエイリス、ドクツ、旧ガメリカ艦隊も長門の周辺に集結していた。

「ま、大方お偉いさんの警備やろな」

「でしょうね」

 俺の言葉に副官は頷いた。

「長官、東郷長官から通信です」

「通信パネル開けろ」

『よう狹霧。先程は御苦労だった』

「いえいえ。仕事をしたまでに過ぎませんよ」

 東郷長官からの労いに俺はそう答えた。

『ところでお前も作戦会議に参加してほしい』





 ……はい?








 
 

 
後書き
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