魔法少女リリカルなのは strikers~銀拳の魔導師~
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第六話
前書き
2015の頭からグ○ランブルーファン○ジーをやってるのですがなかなか強くなりませんね……
~ヘリ内部~
俺達は事件現場であるリニアレールへと急いでいた。しかし道中、ロングアーチからの通信で空と陸の二方向からガジェットの増援が向かっている事が判明した。なので数の多い空を高町一尉とハラオウンの二人で対処し、数の少ない陸は俺一人で対処することになった
「ヴァイス君!私も出るよ……フェイト隊長と二人で空を押える!」
「俺も出るぞ!陸の方を押さえに行く!」
「うっす!なのはさん、檜森さん……お願いします!」
「じゃ、ちょっと出てくるけど……皆も頑張ってズバッとやっつけちゃおう!」
「「「はい!」」」
「………はい」
ルシエの返事が少し弱々しい、やはり緊張しているからだろう。いや…………それ以外にも理由はあるか…………
俺はルシエの前まで行き、しゃがんで目線を合わせた
「ルシエ、そんなに緊張しなくても大丈夫だ。離れていても皆通信で繋がっている。一人じゃない…………ピンチになっても皆で助け合える。お前の魔法は皆を守ってやれる……優しくて強い魔法なんだ。それでもまだ不安だって言うなら。この間、俺とした話を思い出せ……少しは役にたつと思うから。」
そう言って俺はルシエの頭に優しく手を乗せる
「はい!!」
「…………いい返事だ!」
ルシエへの激励を済ませたところで俺と高町一尉はメインハッチから空へと飛び降りた
「二週間ぶりの実戦だ……気合い入れろよ!ヴァリアント!セットアップ!」
〈スタンバイレディ〉
銀色の魔力光が身を包み、次第にバリアジャケットが展開されていく。紺色のズボンに黒いシャツ、白い半袖のロングコートをはおり、頭には黒のバンダナを着けている。これが俺のバリアジャケット……そして両腕の指先から肘までを覆う銀色のガントレットこそが俺のデバイス……ヴァリアントの本来の姿だ。
「それじゃ、檜森さん。陸の増援の対処をお願いします」
「了解、そちらもお気をつけて」
~リニアレール付近・森林地帯~
高町一尉と別れてすぐ、俺はリニアレールの線路付近にある森林地帯に降り立った
「ここで間違いないか?」
〈はい、ロングアーチからの情報によるとこのルートを通ってリニアレールに向かっているとの事です〉
「敵の数は?」
〈サーチャーで確認したところ、大型が三機、通常型が十三機だそうです〉
…………まぁまぁの数だな、リミッター掛かってるし……あんまり派手な魔法は使えないな……
〈マスター、そろそろ来ます……〉
「わかった。ヴァリー、オプティックハイド」
〈了解〉
オプティックハイドで姿を消し、ガジェットが通るルートから少し離れた位置に身を潜める
〈マスター、ポイント通過まであと10秒。9…8…7…6…5〉
「我が求めるは、裁く物、滅する物。言の葉に答えよ、鋼鉄の貫槍」
敵に位置がばれぬように詠唱を始める
〈4…3…2…1…今です!〉
「錬鉄召喚!アルケミックスピア!」
地面に展開された魔法陣からいくつもの槍が飛び出し、真上にいるガジェットを貫いていった
〈今の攻撃で、大型一機、通常型五機の破壊を確認〉
「このまま一気に攻める。」
〈了解、オプティックハイド解除……クロウリッパー展開〉
オプティックハイドを解除し、俺の指先から十数センチ程の魔力刃が形成される
〈ソニックムーヴ〉
ソニックムーヴによる高速移動で瞬時に敵の懐に入り込む
「ウオラァ!!ハァッ!!」
右手のリッパーでガジェット三機を引き裂き間髪いれづに左手のリッパーで正面にいたもう一機を貫いた。これで残りは大型が二機、通常型が四機となった。その残りのガジェットが俺に向かって一斉にビームで応戦。俺はそのビームを飛んで回避した。狙いが甘く、速度も遅いため避けるのは安易だ
〈クロウブーメラン〉
上空から真下にいるガジェットに向けて両手の魔力刃を打ち出す。魔力刃はガジェットを切り裂いた後、俺の元に戻ってきた。今ので残りは大型が二機だけになった
「これで……終いだ!」
〈ブリッツクロウ〉
地面に着地すると同時に二機のガジェットを電気を帯びた魔力刃で切り裂き、直後にガジェットは爆散。これで陸からの増援はすべて片付けた
「リミッターで威力が落ちてる割には何とかなるもんだな……」
〈ですが、油断は禁物です。周囲に伏兵が居ないか確認した後にリニアレールの方へ向かいましょう〉
「わかった……」
彼奴ら…………上手くやってるといいんだが……
~リニアレール・八両目~
リニアレールの七両目……重要貨物室に保管されているレリックを確保するために、ライトニングとスターズはそれぞれ前と後の両方向からガジェットを撃墜しながら向かっていた。道中、後方から進行していたライトニングの二人は八両目で大型ガジェットに行く手を阻まれた
「フリード!ブラストフレア!」
「キュクウゥ!」
「ファイア!」
キャロが先手として放ったフリードの炎はガジェットのアームに弾かれ崖に当たる
「うりゃあぁぁ!」
続けてエリオが攻撃をしかける。ストラーダの先端に魔力を込めて切りかかるが……
「くっ……硬っ……」
虚しくもその刃はガジェットには通らなかった。そして、ガジェットからAMFが展開され二人の形成していた魔力が分解されてしまった
「AMF!?」
「こんな遠くまで……」
ガジェットの二本のアームを何とか抑え込んでるエリオ………キャロはその様子を上から心配そうに覗きこんでいた
「あ、あの……」
「大丈夫!任せて!」
キャロの言葉にエリオはそう答えたが………本当はかなり辛い状態になっている
「ッ?!」
ガジェットから放たれるビームを予測したエリオは最初の一撃をガジェットを飛び越えるようにして回避。追撃のビームもなんとかかわしたものの、最後のアームの一撃を避けきれず直撃してしまう
「グァ!?」
その刹那、キャロは思い返していた……自分を引き取ってくれた優しい女性……フェイトとの出合いを……そして、少し前に知り合った、ちょっと怖いけど優しい男性……駿樹との会話を……
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
数日前、私は午前中の訓練を終えた後……自分が訓練スペースにロッカーの鍵を置きっぱなしにしまったことに気付き、急いで取りに戻った。鍵を取り、更衣室に戻ろうとしたとき……
「ん?ルシエじゃねぇか。どうした?そんなに急いで?」
右肩に黒い竜を乗せた檜森さんに出くわした
「あの……檜森さん、その子は?」
「あぁ……コイツはデイトナ。俺の竜だ」
「ギャウ~」
「そうなんですか……あの……私、キャロ・ル・ルシエ。こっちが私の竜でフリード・リヒって言うんだ……よろしくね、デイトナ……」
「キュクル~」
「ギャウ~♪」
私とフリードが挨拶をするとデイトナは檜森さんの肩から降りて私たちにじゃれついてきた
「キャ?!くすぐったいよ~」
「キュクル~♪」
「へ~、デイトナが初対面の相手にそこまでなつくのは珍しいな……さすがはルシエ……竜召喚士をやっているだけのことはあるな……」
「ッ?!いえ…………私なんて全然…………今でも、フリードを完全に制御できませんし…………」
思わず暗い顔でそんなことを言った私の言葉に檜森さんは少し考える様な仕草をした
「ん~…………なぁ、ルシエ。召喚獣とかを召喚するにあたって一番重要な事ってなんだか解るか?」
「一番……重要な事…………やっぱり!暴走をしない様にきちんとした制御を「あ~いや、そうじゃなくて」……え?」
檜森さんの言葉に私は思わず首をかしげる……
「そういった技術的な問題じゃなくて、気持ちの問題だよ」
「気持ちの……問題……」
「召喚する際に自分がどのような気持ちのでいるのが重要か……解るか?」
「えっと……」
すぐに答えは出づ、私は言葉を濁す……
「正解は…………信じる事だ」
「信じる……事」
「そう、召喚士としての自分の力を信じる。召喚する者の力を信じる。そして……その力を何の為に使うべきか……それを明確にする。そうすれば自ずと制御も楽になる。逆に、召喚士が恐怖や不安を抱いていると召喚された者はその感情を感じとりその元凶を排除しようとする」
その言葉に私は昔の事を思い出した。フェイトさんに引き取られる前……能力診断テストの一環として施設で一度、フリードを本来の姿で召喚した事がある。その時の私は自分の力や施設に入った自分未来に不安と恐怖を感じていた。今思えば、そのせいでフリードは暴走し施設のあちこちを破壊するはめになったのだろう
「って、なんか説教くさくなっちまったな……悪いな…ルシエ…」
「いえ!ありがとうございます!私、ちゃんと考えてみます!自分の力の使い道!」
「そうか…………頑張れよ!」
そう言って、檜森さんは私の頭を撫でた。ゴツゴツして大きな手……少し怖いけど安心する……そんな手だった
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「うわぁぁぁ!?」
キャロの目の前にはガジェットの攻撃で気を失い、アームで外に放り出されたエリオの姿があった
「エリオ君………………エリオくーーん!!」
エリオのあとを追うようにキャロもリニアレールから飛び降りた
~リニアレール付近・上空~
〈ライトニング4飛び降り!!マスター!あのお二方ではこの高度でのリカバリーは……〉
「いや……あれでいい」
〈?……!そうか、あの位置なら!〉
駿樹の言葉にヴァリーが反応する
「あぁ、発生源から離れればAMFも弱くなる………使えるぞ、フルパフォーマンスの魔法が!」
~リニアレール付近~
キャロは落ちていく最中必死にエリオに向かって手を伸ばす
(私の……私の力の使い道…………守りたい……私に優しくしてくれた人を……私に笑いかけてくれる人達を……自分の"力"で……守りたい!)
キャロはエリオの手を掴み、ケリュケイオンで浮遊魔法を起動させる
「フリード……不自由な思いさせててごめん……私ちゃんと制御するから……行くよ!竜魂召喚!」
直後、二人と一匹の回りを眩い桃色の魔力光が覆った
「蒼穹を走る白き閃光、我が翼となり、天を駆けよ。来よ、我が竜フリードリヒ……竜魂召喚!」
キャロが詠唱を終えると、魔力光の中から巨大な白い飛竜が姿を現した
~リニアレール付近・上空~
「あれが……フリードの本来の姿か…………」
〈もうあのお二人には救援は要りませんね〉
「だな…………此方は引き続き周囲に誰か居ないか捜索しないとな……」
その後、レリックは無事に保護され。機動六課の初任務は無事に幕を閉じた
~???~
薄暗い部屋で白衣の男がいくつものモニターを眺めている。モニターには機動六課のメンバーが映しだされていた
「刻印№9……護送体勢に入りました」
「……ふむ」
「追撃戦力を送りますか?」
「やめておこう……レリックは惜しいが、彼女達のデータが取れただけでも十分さ…」
モニターの内の1つに映っていた女性の提案を男は拒否した
「それにしても……この案件はやはり素晴らしい。私の研究にとって、興味深い素材がそろっている上に……」
男がモニターを操作すると、エリオとフェイトの二人が映る
「この子達……生きて動いているプロジェクトFの残滓を、手に入れるチャンスがあるのだから………………ん?」
なにかを見つけたのか、男は再度モニターを操作する。そこには駿樹の姿が映っていた
「この男は………………フフフフフ…………アッハハハ!」
「ど、どうなされましたか!?」
突然、高笑いを始めた男に女は戸惑う
「あぁいや………なんでもない。しかし……フフ……そうか。あれはまだ残っていたのか…………この案件……想像以上かもしれんな…………フフフフフフ」
薄暗い部屋の中、男の不気味な笑い声だけがこだましていた
後書き
主人公のバリアジャケットはff13のスノウの服装を少しきっちりした感じです。分かりにくくてすみません……
<使用魔法>
〇アルケミックスピア:アルケミックチェーンの槍バージョン。遠隔操作を必要としないのでトラップなど に非常に使える
〇クロウリッパー:某獣耳アニメの王子様の技に似ている。五本の魔力刃を一本に束ねることも可能
〇クロウブーメラン:例えるなら、威力は低いけど数は多く戻ってくるハーケンセイバー
〇ブリッツクロウ:某獣耳(ry。電気に魔力変換しているのでAMFに効果的
ページ上へ戻る