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リリカルアドベンチャーGT~奇跡と優しさの軌跡~

作者:setuna
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Another107 カイザーの挑戦状

 
前書き
カイザーが宣戦布告。 

 
大輔達が着々とデジモンカイザーに支配されたエリアを解放して、少しはデジタルワールドに平穏が戻ってきたと思った直後であった。
聖竜学園のパソコンルームの掃除当番がせっせと掃除をしている時、パソコンルームの全パソコンの画面にデジモンカイザーが映る。

「デジモンカイザー…一乗寺治…!!?」

デジタルワールドを支配しようとする悪人として、今や聖竜学園の全生徒が知っている。
女子生徒はすぐさま大輔達に連絡し、少しするとパソコンルームに全員が集まった。

大輔「デジモンカイザー…」

カイザー『初めまして、聖竜学園の愚か者達よ』

「あれがデジモンカイザーか?変な格好して偉そうにしやがって…」

「愚か者達って…むかつく」

上から目線の発言に全員が苛立ちを隠せていなかった。

賢「兄さん、まだデジヴァイスのことを根に持っているのかい?確かに兄さんを殴り飛ばしたのは悪かったと思っているけど、流石にこれはやりすぎじゃないのかい?今すぐこんな馬鹿げたことは止めるんだ、下手したら自滅するよ」

カイザー『どうして止めなければならないんだ?ようやく時代が僕に追いつこうとしているのに…誰にも僕の理想郷を創る邪魔はさせないよ』

一輝「てめえのふざけた野望に付き合っている暇はねえ!!イービルリング、ダークタワー…そんな物で支配して創った理想郷なんて幻だ!!すぐに消えて無くなるぞ!!!」

力で創り出した理想郷など、すぐに瓦解する。
事実、ダークマスターズのスパイラルマウンテンも自分達によって消し去られたのだから。

カイザー『では聞くけど、今まで選ばれし子供達がいながら本当に平和だった時なんてあったのかい?無いよねえ、ダークマスターズとかディアボロモンのウォーゲームとかね』

ルカ「うっ、痛いところを突いてくれますね」

確かにアポカリモンを倒して、そう時が経たないうちにディアボロモンの騒動、更にデジタルワールドでもデジモン達が縄張り争い、種族の違いによるための争いなどをする事もあるから確かに本当に平和だったことがあるのかと問われれば、そうではないだろう。

カイザー『それに、戦うことで世界の脅威を片付けてきた君達にそんなこと言われたくないね』

アリサ「この…クソガキ…大人を舐めるんじゃないわよ…」

この呟きが聞こえたのは残念ながら大輔達だけであった。

遼「治、デジタルワールドを支配しても何も意味はない。それどころか自分の首を締めるだけだ。妄想は止めてくれ」

カイザー『許せないんだよ…君達のような凡人達が選ばれて、僕のような優れた人間が選ばれないことがね!!僕は誰よりも完璧で優れていたのに…何故?君達より遥かに優れた存在を選ばないふざけた世界は一度滅ぼした方がこの世界のためさ』

すずか「今のあなたに何が出来るんですか?」

実際、今のデジモンカイザーには戦力は殆どないはずだ。
イービルリングで支配していた外のデジモン達は自分達が解放して、保護した。
始まりの町も警備を充実させたからデジモンカイザーに支配される危険性はない。

カイザー『確かに僕の配下は君達に奪われたが、配下が足りなければ造ればいい。見ろ!!』

空中に浮かぶ円盤型の巨大要塞からキメラモン、ムゲンドラモンと言ったデジモン達が大量に出撃し、次々に村を、街を焼いていく。

「ああっ!!?」

ギンガ「何てことを…」

カイザー『それだけじゃないよ。』

要塞から無数の砲門が現れ、それから放たれた砲撃がデジタルワールドを焼いていく。

ヴィータ「て、てめえ止めろ!!」

カイザー『止めるわけないだろう?これは裁きなんだ!!デジタルワールドに対してのね!!』

狂笑を響かせながら、デジモンカイザーは画面から消えた。

シグナム「外道め…これが賢の兄とは信じられん…」

シャマル「前の賢君も…」

大輔「いや、前世の賢はここまでじゃなかったよ。流石に許せねえな」

遼「……もう、どうしようもないのか」

一輝「仕方ない、奴をあの円盤から引きずり降ろして尻をひっ叩いてやればいいんだろ?」

大輔「それが出来るなら苦労はしなさそうだよ兄ちゃん」

賢「あの要塞にはバリアが張られている。まずはあのバリアを何とかしないとね……完全体の攻撃ではビクともしないだろうけど」

はやて「それに、デジモンカイザーが放った人造デジモン達も放置出来ないやろ?」

画面を睨みながら言うはやてに全員が頷いた。

ルカ「はっきり言って、これはかなりキツいですね。まだデジタルワールドに残ったデジモン達の保護に加えて人造デジモン達を倒さなければならないのですから。」

ユーノ「そうだね。これはもう僕達だけで解決出来そうにない。太一さん達にも無理させることになりそうだ」

出来ることなら自分達だけでケリを着けたかったが、流石にこれ程の事態となると自分達だけでは難しい。
特に水中では丈とゴマモン、タケルとパタモン、ヒカリとテイルモンの力が確実に必要になる。
ブイモンもワームモンもホークモンもアルマジモンも誠実のデジメンタルで水中戦に対応出来るが、それだけでは力不足が否めない。

大輔「デジモンカイザーを止めるよりも、人造デジモン軍団を止める方が先か…!!」

遼「絶対に止めてみせるからな、治!!」

賢「まずは太一さん達に連絡を」

太一達に連絡を開始する賢。
いよいよ、デジモンカイザーが本気になった。
選ばれし子供達とデジモンカイザーの本当の戦いが幕を開く。 
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