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ハイスクールD×D~黒衣の神皇帝~ 再編集版

作者:黒鐡
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停止教室のヴァンパイア
  ギャスパーの出生情報から現在×姫島家での過ごし方

俺は今、とある神社へ向かっている。というのも金曜日の放課後に部室で朱乃に誘われたのである。

『明日の土曜日に実家で待ってると』

何の事か分からなかったが、とりあえずいつも酒を買っている酒屋にて日本酒を2本買った。バラキエルへのお土産としてな、冥界産の酒も美味いが人間界の酒も美味いが特に日本酒は堪らん。それとギャスパーが封印解除後の生活は、基本的には封印された部屋である。

簡単なプロフィールを言うと、名門吸血鬼を父に持つが母が人間で妾だった為純血ではない。悪魔以上に純血じゃない者を軽視、侮蔑する者達は例え親兄弟でも扱い方は差別的な扱いだった。腹違いの兄弟達に子供の頃からいじめられていたが、人間界に行ってもバケモノ扱いとして当時のギャスパーには居場所がなかった。

ただし類希なる吸血鬼の才能と、人間としての才能=特殊な神器という両方兼ね備えて生まれてきたので本人が望まなくても力は歳を取ると共に大きくなる。時間停止は俺も出来るが、余り使わないようにしている。時間停止が出来るのは、神器を持つギャスパーと神の力として持つ俺だけだからだ。当時神器を使われてから、大人しくなったギャスパーの心の闇を解き放つ事に成功したからだ。

『ギャスパー、お前は時間停止をした者への不信が生まれたから人付き合いが不可能までとなった。だがな、時間停止を使う気分はお前だけではないのだよ』

『それはどういう事ですか?』

『神器だとギャスパーが持つ力だが、同じ力ながら神の力として普通に使える俺という事だ。過去は過去であるが、今は俺という話し相手がいる事で少しずつでいい。神器を得る人間が味わう、不幸という負の鎖から解放させる事が今俺に出来る事だ』

『じゃあ一誠さんは、時間停止という力を持ちながらもそれを経験として慣れていったという事ですか?僕にも出来ますか?』

『ああ出来るとも。ギャスパーが人間不信から解放されてからは、週一でここに来て色々とカウンセリングしてやる。だからこの事は部長・・・・リアスには内緒な?お前が生まれ変わった時、初めて明かす事になる。それに驚く部長を見てみたくはないか?』

という事があったので、神器は神から有り難い贈り物らしいが元神シャルロットが残した神器プログラムも生きている。それに第七天に行っては、色々とやっているので稼働中である。神器は武器でもあるが、大抵の所有者には不幸にさせる事が多くある。

吸血鬼世界にある家から追い出されて、人間界でも生きてられなくなったギャスパーは路頭に迷った所で吸血鬼(ヴァンパイア)ハンターに狙われて一度命を落とした。そこで部長に拾われたが、強力な神器を持つギャスパーは当時の部長には使いこなす事が出来なかったと聞いた。

上層部が封印処置をしてから解禁されるまでが、今に至る。俺の出会いにより、本来の道から脱線したギャスパーの人生を大きく変えた存在とも言える。昔を思い出しながら歩いていると、いつの間にか神社に到着してた。鳥居の前に巫女服姿の朱乃が、待機しているようだったが俺を待っていたらしく、朱乃からこちらまで歩いて来た。

「いらっしゃいませ、一誠さん」

「おう来たぜ。少々遅れてすまない、ギャスパーの生い立ちから現在までを考えていた。ま、遅れた訳だからバラキエルの土産を買ってきた」

「あらあらお父様のお土産ですか。ありがとうございます、ここでは何ですから家に行きましょうか。それとギャスパー君に関しては一誠さんのお蔭なのですから」

俺と朱乃は姫島家に行き、キッチンから良い匂いが来たので覗いてみると朱璃さんとアーシアがいて何かを作っていた。気づいたのか声をかけてきた。

「いらっしゃい一誠さん。今、お酒のおつまみをアーシアちゃんと一緒に作っている所ですよ」

「そうなのかアーシア?まあ朱璃さんが作る料理は絶品だからな・・・・ところでバラキエルはいるか?」

「これも花嫁修業だと思えばいいと、朱璃さんが言ってましたから。それにここはとても心地が良いですよ」

「うふふありがとうアーシアちゃん。一誠さんが連れて来た時、アーシアちゃんをホームステイさせる事など思ってもみませんでしたが娘が増えたと思ってますからね。朱乃についていけば分かりますよ」

俺の頭上が?になったが、朱璃さんと挨拶を終えて朱乃について行く。それにしてもアーシアがここに住み始めてから、結構時間が経過するがすぐに家族だと馴染んでたのは良かったと思う。朱乃も妹みたいに扱っているが、姫島家が所有している神社が悪魔でも大丈夫な風に聞いた。

何でも裏で特別な約定が執り行われていると聞いた、まあ俺には関係ない話だ。普通に潜れるし、朱乃の先導で部屋前に立ち止まって言った。

「ここにお父様がいらっしゃいますわ。私は、お母様とアーシアちゃんのお手伝いに行くのでゆっくりしていって下さいね」

朱乃は台所へ向かうが、俺は戸を開けると唖然した。何故ならば、そこには天界産と思われる酒とミカエルとバラキエルがいたからだ。

「バラキエル、来てやったが何故ここにミカエルがいるんだ?」

「いらっしゃい一誠さん。用があるのはミカエル様だそうですよ」

「そうなのか。だったら俺ん家に来ればいいのに」

「すいませんね。会談前ですので、こちらで話した方がいいと思いましてアザゼルに連絡をしてからバラキエルに頼みました。それはもしかして人間界の日本酒ですか?」

「おうそうだ。話する前に飲まねえか?」

そこからミニ宴が始まったが、最初は俺が持ってきた日本酒を飲んでから天界産の酒も飲んだ。途中から朱璃さんも参加して飲んでいたが、目的を忘れそうになったので本題へと入った。ちなみに朱乃とアーシアは、ミカエルが何故ここに来たかに関してを一緒に聞く所だった。

「そういえばミカエルは何故俺をここに呼んだ?」

「宴で忘れかけましたが本題に入りましょうか。三大勢力会談は知っていますよね?三大勢力が手を取り合う機会は何度もありましたが、それは全て裏での事であり表で取り合う事などありませんでした。既に知っていると思いますが、三大勢力戦争で神シャルロット様は戦争でお亡くなりになりました。敵対していた前四大魔王も戦死しましたし、堕天使の幹部をほとんど失った事でアザゼルは二度と戦争しないと公言しています」

「それなら知っているぜ。裏では何度も取り合ってきたが、表での取り合いは初だ。無駄な争いを無くす事は、小規模な争いを無くす好機だ。失くさないといつか三大勢力は、文字通りの滅びの道へと進んでしまう。今回三大勢力での会談も、事前にアザゼルに進言しといたから実現したんだと思うぜ。今回も仲介役である俺も参加する事となっているが、人間側ではなく創造神黒鐵としてだ。黒神眷属のメンバーも参加する予定だし、対コカビエル戦では俺らの眷属も参加したからな」

「そうですか。黒神眷属、まるで黒鐵様を中心とした眷属名ですね。メンバーも聞きましたが、ほとんどは別世界からだと聞きましたが」

「その通りだ。この世界ではなく、別の世界もあるが世界は広い。俺達は外史と呼んでいるが、この世界に似た世界と言っておこうか」

「似た世界、ではシャルロット様が生きている時の世界もあるという事ですか?」

頷いて酒を飲んでいた。途中ミカエルは考え出したが、目の前にあるおつまみを食べながら話を進めていた。天使側は、悪魔側と堕天使側に贈り物を送ったと聞いたな。悪魔側からは、聖魔剣を頂いたとか言っていた。

「ところで用は何だ?」

「特別用は無いんですが、聖剣エクスカリバーを見せてほしいと思ったのです。じっくりと見せてもらう機会は、中々ありませんでしたから。三大勢力戦争の時、二天龍が出現後封印されて残されていたのは折れた聖剣だけでした。『聖書に記されし神』シャルロット様もお亡くなりになりましたが、世界は生きています。その聖剣が何故貴方の手元にあるのか知りたいのですよ」

「なるほど。だったらじっくり観察すればいいさ」

空間から刀を取り出して擬態から元に戻し、鞘ごとミカエルに渡した。バラキエルも興味を持ったのか観察してたが、鞘から抜くと聖なるオーラが出たがすぐに最小限にした。ここには悪魔である朱乃とアーシアがいる。数分間観察後、鞘に納めて俺の手に戻ってきた。観察しているミカエルは、何度もシャルロット様と呟いていた。

「どうだミカエル?」

「これは真のエクスカリバー並みですよ、まるであの時の聖剣エクスカリバーと同じように。しかし聖なるオーラが最小限になりましたが、これは一体?」

「俺がそうしたんだよ。ここには朱乃とアーシアがいる、悪魔が聖なるオーラを浴びたらどうなるか?お前も知っているはずだ」

「なるほど・・・・もうこんな時間ですか。私はそろそろ戻らせて頂きます。一誠さん、この日本酒1本貰ってもいいですか?」

「もう帰るのか。おういいぜ、今度は会談時に会おうな」

光り輝いたと思ったら、ミカエルは天界へ帰っていった。その後夕食をご馳走になったが、久々の朱璃さんの料理は美味しかった。その後、庭に出たら朱乃がいたので隣に座った。ちなみにアーシアは片付けがあるので、まだ台所に立っているとか。バラキエルと朱璃さんは、夫婦水入らずのイチャイチャモードと化しているからだ。

「どうした朱乃?」

「いえ久々に、楽しくて嬉しいですわ。特にお父様やお母様が一緒にいるとお邪魔な感じがしましたの。それにアーシアさんもそれを察したのか、台所にいますしね」

「そうだ・・・・ちょっとした昔話をしよう」

「昔話とは?」

「語るより直接記憶を解放した方がいいな。朱乃、頭に手をかざすがいいか?」

無言で頷いた朱乃だったので、目を瞑ってから朱乃の記憶を解放した。数分後、記憶を解放した事で気分について聞いてみた。

「気分はどうだ?」

「私が小さい頃にあんな事があったのですね。ですがなぜ記憶封印をしたのですか?」

「余りにもグロすぎたからだ、小さい子が見たらトラウマに出てしまうと思ってな。あの時もし俺と奏が、駆け着くのが遅れてたらこんな幸せな時間は無いだろう。そうなったら、朱乃は堕天使を嫌って父親であるバラキエルも嫌っていたかもしれん。朱乃の翼は、片方悪魔で片方堕天使の翼何だろう?」

翼を展開してくれたが、左右違うがこれはなかなかレアだ。左右に別の翼が生えているからな。

「もしですが、私が堕天使であるお父様を憎んでていればこの翼を受け入れる事はなかったでしょう。しかし一誠さんと奏様が、助けてくれたお蔭で良好な親子になれました。ありがとうございます」

「礼をさせる事はしてないさ。俺らのレーダーが察知しただけだし、それにアザゼルに聞いた事があったのさ。

『この町に堕天使や敵勢力が来たらどうすればいい?』

「と聞いたらこう言われたよ。その時はぶっ倒してもいいってな」

「いやいや、あの時は本当に感謝しているのですよ一誠さん」

いつの間にか、俺の後ろにバラキエルと朱璃さんがいた。もうイチャイチャはいいのか?と思いながら隣に座ったバラキエル。朱璃さんと朱乃は、片付けがあると言ってアーシアがいる台所に行った。

「あの時私は帰り道でした。家周辺が結界張られていた、私は結界を壊そうとしたら何も出来なかったがその間一誠さんが敵を葬ってくれた。あの時は本当に感謝しています、ありがとう」

「よしてくれ、アザゼルと同じ飲み仲間で盟友だろう。友を助けないで何が友だ、朱乃の記憶を封印解除させた。最初は驚愕していたが、事実を語ると納得したよ。そして朱乃にも言われたよ、ありがとうってな」

「一誠さん」

その後、酒をちびちびと飲みながら俺とバラキエルは昔の事を語っていた。俺と出会った事や戦争の事だったが、そろそろ帰る時間となっていたが明日は日曜日なので泊まらせてもらった。次の日、俺が台所に立ってから朝食を作ったが女性陣は、今後の勉強としてメモをしていた。土日は次元の狭間本家に戻るが、たまにはいいだろうと思って朱乃とアーシアがいる姫島家と一緒に買い物などに行った。 
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